驚きの連発! パンダ、キリン、ペンギン…動物たちの知られざる意外なトリビア10選

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2018年12月03日 19:01  週刊女性PRIME

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週刊女性PRIME

(c)Earth Films Productions Limited 2017

 地球上の生命の神秘をかつてない映像美でとらえ、今でも名作として語り継がれるドキュメンタリー映画『アース』から10年――。ついに、待望の最新作が公開された。

BBCのスタッフは、動物たちの意外な一面をとらえて、さらにそこに感情移入してしまうような要素も盛り込んでくる。“まだこんなネタがあったの!?”と毎回驚かされます。しかも、後ろにちょっと映ってる動物も、実は絶滅危惧種だったりするんです。たとえるなら、アカデミー賞俳優が裏でエキストラやってるみたいな(笑)。そのくらい、とても貴重な映像なんです

 そう話すのは、日本語版の監修を務めた生態科学研究機構の理事長・新宅広二先生。劇中では、動物たちの“素顔”に驚きの連続! というわけで、本作に出てくる人気動物たちの気になるアレコレを、新宅先生に聞いてみました。

ジャイアントパンダ

◆パンダのうんちはいい匂い!?

 笹は栄養価が低いため、1日に14時間ほどが食事の時間だという。「竹を食べてもほとんど吸収できないから、うんちはすごく大きくて、とてもいい匂い。香ばしいというか、抹茶やおろしたての畳のような香りがするんです」(以下、新宅先生)

◆ベジタリアンへと進化中

「もともとは肉食動物で、草食に進化している最中の動物」と先生。本来は5000メートルほどの高山に孤独にすんでいるといい、「動物園のパンダが、なぜ柵ではなくあんなに分厚いガラスの中にいると思います? 実はあの中はクーラーでキンキンに冷えているんです。日本の夏なんて、とても耐えられない!」

◆笹って絶対おいしくないじゃん!?

 草食動物に進化する中で、奇跡的に竹を消化する機能を獲得できたパンダ。「竹は冬でも枯れないし、虫ですらあまり食べない、人気のない食べ物。おいしくなくて栄養も少ないとはいえ、ライバルもいないからエサには事欠かない。すごくいいチョイスをしたなと思います(笑)」

キリン

◆睡眠時間はたったの○分?

「動物の中で最も寝ないと言われているのがキリンで、前に読んだ論文では1日3分しか寝ないとか。でもたぶんやせ我慢しているだけで、動物園など安全な場所ではグーグー普通に寝てます(笑)」。どう寝てるの?「座って、ヘビみたいに体に頭を巻きつけるようにして寝ています」

◆かわいいだけじゃないんです

 劇中では縄張り争いを繰り広げ、長い首を振り回して相手を一撃!「あるおじいさんが動物園で木の枝をキリンにあげて。キリンがパクッてしたときに近くの工事の音に驚いて勢いよく首を持ち上げ、その力でおじいさんが空を舞ったという伝説があって(笑)。首だけで人間の大人を軽々持ち上げられるくらいの力があるんです」※ちなみに、そのおじいさんは奇跡的に着地。無傷だったそう

◆人間なら即死……

 キリンは首だけでも2メートル以上。「首を勢いよく振るだけで頭に血がのぼって、人間なら毛細血管が破裂して恐らく即死でしょう。でも、キリンはそうならないように血管が網の目みたいな特殊な構造になっていて。瞬間的に血液がドッと流れていかないようになっているから、大丈夫なんです」

◆実は水も飲まない

 野性では水を飲んでいる姿はなかなか見られないそう。「キリンは水分を葉っぱからとるので、水をほとんど飲まないと言われています。頭を下げて飲むのが難しいんです。それに、水を飲んでいる間にライオンに襲われてしまう可能性もありますから。厳しい環境下にいるからそうなったのかな。でも、安全な動物園ではこれまた普通に飲んでましたけど(笑)」

ピグミーミユビナマケモノ

◆ナマケモノって怠け者?

「英語でも“The sloth=働かない人”という意味で、それがそのまま日本語訳されたのだと思います」。でも、動かないというのが彼らの武器! 「あえて動かない、怠けるならとことん怠けてみるというのが彼ら。1日に何センチしか動かない日もあるんです」

◆でも、恋は命がけ!

 実は地球上に79頭しかいない超希少種のピグミーミユビナマケモノ。「今回の映画で、異性の鳴き声が聞こえると自ら水に飛び込んで泳いで向かうシーンは面白いですね。怠けてだらしない印象ですが、恋に関しては一途で命がけ。意外と運動神経もいいんです」

サバンナシマウマ

◆長距離走にもってこい!

 よく、ライオンなどの肉食動物に食べられているところをテレビでも見かけるけど……。「シマウマの優れているところは時速60キロくらいで長距離走れるところ。あんなに速く長くはチーター以外は無理ですね。ライオンなんて身体も重いし鈍くさいから、だから群れで獲物を捕まえるんです」

◆お尻に注目

 みんな同じ柄に見えるが、種類によってシマの色、幅やデザインはさまざま。「シマウマはよく見るとお尻から模様の方向が変わっています。お尻を見ると、線の幅とかも全然違うのがわかる。みんな仲間ごとにお尻を見て、後ろをついていくんです」

◆なぜ、シマ柄?

「説が100個くらいあるんですが、私はユニフォームだと思っています」。よく“草むらに隠れるため”と耳にするが、「サバンナの草原の中にあんなシマシマがいたら、逆に目立ってしまう(笑)。生物のデザインって、だんだんエスカレートしていって、最初の目的ってどうでもよくなってくるものが多いんです。シマウマもここまでシマシマになっちゃうと、シマ自体にあまり理由がなくなってしまう。だから隠れるというよりも、仲間同士を見分けたり、そういった機能を果たしているんだと思います」

ヒゲペンギン

◆先祖代々のルールは厳守

 映像では父親ペンギンが沖合80キロのところまで行って魚をとり、歩いて家族のもとへ。「コウテイペンギンとか大きいペンギンは、エサをとって自分のコロニーまで100キロくらい。途中で飢え死にしてしまう者もいます」。なぜそこまでするの?「決めたルールや掟を律義に守るのが野生の動物。そこがまた健気で、愛おしいんです」

ウミイグアナ

◆ガラパゴスって新しい!

「ガラパゴスって古い島と思われがちですが、実は最近できた新しい島。歴史もないぶん、植物とかもなくて、木に乗った爬虫類とかだけが生き残ったので、狭い環境でのサバイバルがすさまじいんです」。劇中でも、孵化したてのイグアナの赤ちゃんを、何十匹ものヘビが追いかける。「あれは歴史に残る傑作映像!」と先生も興奮。

BBCのアース・フィルムズはココがスゴイ!

 偶然ではなく、すべて計算されたうえで映像は撮影され、「世界中で活躍する最先端の研究者たちも、BBCが製作するネイチャー・ドキュメンタリーを待ち望んでいるんです。もう、資料扱い(笑)。研究資料としても、大変貴重なんです」。今回は製作期間に3年、22か国で撮影チーム100人、ドローン200台がつぎ込まれた。

『アース:アメイジング・デイ』
11月30日(金)より、TOHOシネマズ日比谷ほか全国公開中!!

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