日本ハム・公文、球界屈指の救援左腕へ 巨人からトレード移籍後ブレーク

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2018年12月08日 15:20  ベースボールキング

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日本ハム・公文克彦=札幌ドーム(C)KYODO NEWS IMAGES
◆ チーム1位の57試合登板、防御率2.17

 オリックスから自由契約となっていた金子千尋、“台湾の大王”との異名を持つ王柏融(ワン・ボーロン)の獲得を発表した日本ハム。今オフは的確な補強を施し、ストーブリーグを盛り上げている。

 2018年シーズンは、74勝66敗3分けのリーグ3位。一時は優勝争いに絡んだだけに悔しさも残ったが、二刀流・大谷翔平、クローザー・増井浩俊、セットアッパーのクリス・マーティン、正捕手・大野奨太らが抜けた中で、改めて“育成力の日ハム”を知らしめたシーズンだった。 

 特に大谷、増井、マーティンが抜けた投手陣は、チーム防御率リーグ2位の3.77と健闘。シーズン11勝の上沢直之はエースへの階段を駆け上がり、石川直也はクローザーとしての礎を築いた。そして、チームトップの57試合(54回)に登板したのが、中継ぎ左腕の公文克彦である。

◆ 万能型の救援左腕、奪三振率が高く右打者も苦にしない

 16年のシーズン終了後、吉川光夫、石川慎吾との交換トレードで、大田泰示とともに巨人から移った公文。巨人時代は4シーズンで計15試合の一軍登板にとどまっていたが、日本ハム加入後は1年目だけで41試合に登板し、3勝0敗3ホールド、防御率2.70を記録した。

 移籍2年目の今季はさらに飛躍。57試合登板で2勝0敗11ホールド、防御率2.17の好成績をマークし、今オフの契約更改では大幅アップを勝ち取った。

 もはやチームに欠かせなくなった公文。球界を見渡しても貴重な存在だ。今季のパ・リーグで公文を上回る登板数を記録した救援左腕は、楽天の高梨雄平(70試合・48回・防御率2.44)、ソフトバンクの嘉弥真新也(67試合・33回・防御率2.45)、ロッテの松永昂大(60試合・40回・防御率3.15)、西武の野田昇吾(58試合・41回・防御率3.51)の4投手。ただし、イニング数では公文の54イニングが最も多く、2.17という防御率も光る。

 上記の投手たちは左打者に対するワンポイント登板も多いが、今季の公文は左右まんべんなく対戦。左打者に対しては、110打数29安打で被打率.264とまずまず。一方、右打者は99打数22安打で、被打率.222をマークしている。特徴的なのはインステップ気味の投球フォーム。右打者視点で見れば食い込んでくるボールが厄介であり、嫌がる打者も多い。

 さらに、奪三振率が8.67と高く、四球との割合を示し、3.5を超えれば優秀とされるK/BBという指標では3.71を記録している。チームには師匠的な存在でもある宮西尚生(55試合・45回・防御率1.80)がいるため影に隠れがちだが、公文も宮西のように、貴重な救援左腕として存在価値を高めている。

 まだ26歳と若く、さらなる成長も期待できる公文克彦。いずれは侍ジャパンの一員として、国際舞台で腕を振る姿が見られるかもしれない。

このニュースに関するつぶやき

  • 巨人はスカウティング能力も育成環境も球界トップクラスだよ。ただそれをファンに見せる大舞台に大スタアがひしめき合って身動きが取れなくなっているいるだけw
    • イイネ!3
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