元極妻が考える「指名手配」——捕まらなかった逃亡犯の哀しい末路

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2018年12月09日 19:03  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

沖縄県警察ウェブサイトより

今は亡き某指定組織の三次団体幹部の妻だった、待田芳子姐さんが語る極妻の暮らし、ヤクザの実態――。

■28年の逃亡の末に死亡と判断

 少し前の11月23日、28年前の事件について「容疑者死亡」のまま書類送検される見込みだと報道されました。1990年11月に沖縄市内で警察官2名が射殺され、居合わせた主婦も流れ弾で重傷を負った事件です。実行犯2人は三代目旭琉会の組員で、うち1人は殺人容疑で逮捕されて現在も服役しています。この実行犯によると、警察官を撃ったのは「抗争相手と間違えた」からだそうです。

 今回は、指名手配されていたもう1人の実行犯とされる又吉建男さんが、28年の逃亡の末に死亡と判断されることになりました。生きていれば69歳。私が言うのもアレですが、ほんとヤクザはつらいですね。

 事件当時の沖縄は、「沖縄旭琉会」と「三代目旭琉会」による壮絶な内部抗争の真っ最中でした。本土復帰直前の70年に発足した「沖縄連合旭琉会」が90年に分裂、92年にかけて対立抗争が続いていたのです。この一連の抗争で、警察官のほか高校生を含む計7名が射殺され、13名が負傷する事態となっていました。

 また、この事件は射殺された警察官のご遺族が、三代目旭琉会の幹部に対して損害賠償請求を起こしたことでも知られています。当時はまだ「使用者責任」ではなく「共同不法行為」でしたが、「元祖・使用者責任事件」といわれています。会の幹部に総額約1億3800万円の支払いが命じられていました。ちなみに、今後は事件を風化させないために、慰霊碑も作られるそうです。

 「死亡」とされた又吉さんについては、以前から死亡説があったのですが、事件は「平成のうちに」一応の決着となりました。

 又吉さんの指名手配ポスターは、約30年にわたって警察署前などに貼られていたので、ご覧になったことのある方も多いと思います。「両肩に花のいれずみ」とあったのが、不良の間ではちょっと話題でした。「『花』って……ザツすぎ」とか「牡丹とか蓮とか具体的に書くべきよね」とか、私なども警察のセンスに苦笑したものです。

 それはさておき「指名手配」のポスターは、「推定無罪」の原則に反しているという指摘があります。私もそう思います。裁判で有罪が確定するまでは「無罪」のはずなのに、「犯人扱い」はおかしくないですか? でも、一般的なイメージとしては「指名手配=有罪確定」です。又吉さんのポスターも、当初は堂々と「犯人」と書かれていました。裁判で無罪だったらどうなるんでしょうね。それもまずないでしょうけど。

 思えば、指名手配ポスターには印象的なのが結構あります。有名なのは「おい、小池!」ですね。2001年に徳島と兵庫で起こった強盗殺人事件の犯人とされた小池俊一さんのポスターです。

 「犯人」に直接呼びかけることでプレッシャーをかけ、世間にも注目されるようにと考えられたのだそうで、かなり画期的でした。8年間で108万枚が全国に配布されたのだとか。たしかにインパクトはありますが、「まだ起訴もされてないのに、『おい』はないんじゃないの?」と個人的には思いましたけどね。奪われた預金通帳も使われた形跡はないそうですし。

 この小池さんの死亡は、「本名がわからないので火葬できない」という葬儀屋さんの通報で発覚したという意外な結末を迎えています。ポスターの顔写真が本人とぜんぜん似ていなかったので、11年も逃げられたんですね。潜伏中は、偽名で一回りくらい年上の女性のお宅に転がり込んでいたそうです。「週刊実話」(日本ジャーナル出版)さんは、ご近所の方のお話として、エッ○している声がご近所にまる聞こえだったことを書いてました。お年でもお盛んなのはいいことです(笑)。

 いずれにしろ、逃亡犯の末路は哀しいものですね。小池さんはヤクザではないですが、逃げ続けるのは不安のほうが大きかったと思います。

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