子どもが大好きな筆者が自分の子どもを授かり、念願のわが子との生活がスタートしたものの、しばらくは「こんなはずじゃなかった!」「知らなかった!」の連続。
育児の真最中ではありますが、保育士ママである筆者の育児つまずき体験をご紹介していきます。
今回は筆者が感じた“孤育て”についてです。
保育士勤務中は、一人で複数の子どもたちのお世話をしていました。その当時「子どもと二人きり」と聞くと、「余裕を持ってその子とじっくり過ごせる」と肯定的に考えていたと思います。
実際の「子どもと二人きり」は、確かにちょっとした変化や成長も、一つも見逃すことなくできて嬉しい面がありましたが、全ての事が自分一人の肩にかかってくるというプレッシャーに耐えなくてはなりませんでした。
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例えば、保育園で泣いている赤ちゃんがいる時、その子の気持ちが切り替わるきっかけはあちこちにありました。同年代の友だちが遊んでいたり、心配して近寄ってきてくれるお姉さん・お兄さんがいたり、他の保育士がいたり、お迎えに来る保護者がいます。
一方家では、赤ちゃんと筆者の一対一の時間がほとんどです。寝不足など、産後の不安定さも原因かと思いますが、わが子の泣き声は、自分一人に向かって追い立てるように聞こえるのです。「何とかしなくては」と焦る気持ちがとにかく先に立ちます。
そして、昼食やおやつを作ってくれる給食室の職員さんも、きれいに清掃してくれる用務員さんも、休憩中代わってくれる保育士も、一日の業務を振り返る同僚もいませんし、何より、帰宅したら一旦お休みできるというものでもありません。
夫に話を聞いてもらったり、日記をつけたりするのですが、子どもと家の環境の責任者は自分一人だというプレッシャーは変わりませんでした。筆者にとって子育ては、どんなに頑張っても終わりがなく、評価されることのない仕事のように感じました。
息子が布団で眠ってくれたほんの1分ほどの間に、気分を変えたくて一人で庭に出たことがありました。とても気持ちの良い秋晴れで、空を見上げて大きく深呼吸をしました。
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たったそれだけのことでしたが、とっても気持ち良くて、大げさではなく本当に世界がキラキラして見えました。スズメが鳴いていたり、花が咲いていたり、車が走っていたりして、今日もみんな生きて活動してる、自分もその中にいる一人だったということにハッと気づきました。
忘れられない瞬間です。それほど周りが見えなくなっていたのに、自分ではどうにもできませんでした。筆者の場合は、無意識のうちに「自分一人で出来るはずだ」と気持ちを張りつめ続け、まわりにうまく助けを求められませんでした。
夜中に泣いたら「夫を起こしたら悪い、近所の人を起こしたらいけない」と焦り、息子が眠っても、「呼吸は止まってないかしら」、起きていると「何をしてほしいのかしら」と、一つも手を抜けず、気がついたら、可愛いなぁとわが子の顔を覗き込むような気持ちの余裕などありませんでした。
夫や親族の協力を得られず、近所との付き合いもなく孤立した中で母親が子どもを育てている状態を“孤育て”とよく表現されることがあります。
現代の子育て世帯はほとんどが核家族。家の中で子どもと二人きり、という状況になりやすいと言えます。それに加えてパートナーの仕事が忙しく帰宅時間が遅かったり、引っ越してきたばかりで近所の情報が少ないなど、孤独な子育てとなってしまうケースが多いのだと思います。
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筆者も気がつけば、孤独な子育てをしていたのでした。
(つづく)
【画像】
※ Top Photo Engineer、 FrameAnge / Shutterstock
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