忘年会シーズンに突入し、普段はあまり縁のない方も、ホストクラブやキャバクラ、ホストバーやガールズバーに出向く方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気持ちよく深夜まで仲間と飲んだ後、いざ目をつけていた夜のお店へ行こうとすると、隣の店は開いているのにお目当てはもう閉店している!なんて経験ありませんか?何故お店によって、営業時間が異なるのでしょうか。
本日は夜のお店にまつわる営業時間についてお話したいと思います。
ホストバーやガールズバーは「風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律」という法律(よく「風営法」と言われている法律です)33条1項に基づいて、「深夜酒類提供飲食店」という届出を警察署に提出すれば、法律上は24時間営業が可能です。通常はお店の人が大変なので、翌朝5時までが多いと思います。
もっとも、これらのお店であっても、極端にお店を暗くして営業するお店等は、法律上ホストクラブやキャバクラと同様の規制がかかってしまいます。
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ホストクラブとキャバクラは、「風俗営業許可」を取得しなければなりません。風俗営業許可を取って営業するホストクラブやキャバクラは、風営法13条により午前0時(都道府県の一部では午前1時)から午前6時までの間は、営業ができません。これは、深夜にこのようなお店が営業していると、街の環境が悪化してしまったり、犯罪が多発してしまったりする可能性があるので、これらを防ぐためです。
それではホストバー、ガールズバーとホストクラブ、キャバクラの違いはどこにあるのでしょうか。その答えは、お店の従業員による「接待」の有無です。
接待とは、ごく簡単に言うと、お客さんの隣に座ってお話をすること。ホストバー、ガールズバーでは従業員はカウンターの向こう側で接客をしていますよね。これらのお店は、法律上はほとんど通常のバーや居酒屋とは変わりません。一方で、ホストクラブやキャバクラでは、お客さんの隣に座って接客ができますし、そのような接客こそが、お店に行く楽しみと言ってもよいでしょう。
接待をするホストクラブやキャバクラなのに深夜5時まで営業していたり、「風俗営業許可」を取得していないホストバーやガールズバーなのに接待をしたりすると、そのお店には営業停止や罰金など、重い処罰を受けることになってしまいます。
このような違法なお店をお客さんとして利用しているだけでは、犯罪にはなりませんが、店側への捜査の一貫として警察から事情を聞かれる可能性があります。また、営業形態が違法なお店では、お店と客の間のトラブルも生じやすいので、巻き込まれてしまうリスクが上がってしまいます。こうしたトラブルを未然に防ぐ為にも、しっかりと確認をした上でお店を選ぶとよいでしょう。
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一般的にはホストクラブ、キャバクラの方が料金が高いことから、トラブルになりやすいと言われています。もっともお酒を飲むお店であることは、ホストバー、ガールズバーでも変わりませんね。深酒はトラブルの元ですので、お酒に飲まれないように注意しましょう。万一ホストクラブ、キャバクラや、ホストバー、ガールズバー等でボッタクリにあった場合や、飲みすぎて「カケ」が溜まってしまった場合には、早めに弁護士に相談しましょう。
*執筆弁護士:若井 亮(若井綜合法律事務所。「迅速対応」「分かりやすい説明」「徹底した報告」をモットーとしている。不当要求への対応、詐欺被害への対応を多く経験している)
*画像はイメージです(pixta)
ホストバー・ガールズバーはなんで朝までやってるの?風営法を弁護士が解説!はシェアしたくなる法律相談所で公開された投稿です。
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