感染症が増える時期になりました。この時期に特に多いのがノロウィルス。子どもが感染すると、ママや他の家族へとうつることもあり注意が必要です。
今回は、怖いノロウィルスについて、済生会横浜市東部病院の副部長で医学博士の十河剛へ、ライターの佐藤さんがインタビューを行いました。
ダスキンが行った調査も参考にしながら、家庭での対処法をご紹介いただきます。
毎年12月になるとノロウィルスや胃腸炎が流行ります。この理由について、十河剛先生に伺いました。
―12月にノロウィルスや胃腸炎が多いのはどうしてでしょうか?
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感染源となる牡蠣が旬の季節であることや空気が乾燥していることなどがあげられますが、本当の理由はわかっていません。
―ノロウィルスと胃腸炎の違いを教えてください。
答えは“同じ”です。胃腸炎はノロウィルス、ロタウィルス、サポウィルスなどの病原体によって起こる消化器症状(嘔吐、下痢、腹痛など)の総称です。
感染の拡大は、感染源や空気の乾燥が関係していそうですが、正確なところはわからないようです。胃腸炎は様々な症状をまとめたものであることもわかりました。
では、実際にウィルスにかかってしまったら家庭でどう対処したらよいのでしょうか。
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― 0〜1歳の乳幼児が発症した場合、ママが特に気をつけることは何でしょうか?
年齢を問わず、脱水です。
― ママが感染した場合、授乳に影響はありますか?
母乳にウィルスが出てくることはありませんが、手などから感染させる場合があります。
― 家族の中で誰かが発症した場合、マスクはどのくらい予防効果がありますか? また空気清浄機はノロウィルス対策になりますか?
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色々な対策が試みられていますが、いずれも完ぺきな対策にならないのではないでしょうか。
十河先生とのお話から、感染予防もさることながら、完ぺきな予防方法がない以上、ウィルスにかかってしまった時の対応、つまり脱水症状に対するケアの必要性について気付かされました。
また、ダスキンが行ったノロウィルス対策セミナーでノロウィルス予防の4大原則(※1)として以下を挙げられています。
「持ち込まない」「つけない」「拡げない」「やっつける」(※1)
予防のためには手洗い習慣と正しい洗い方がポイントだそうです。ドアノブや水栓、テーブルや絵本、おもちゃなど手を触れる場所ほど汚染されやすくなると言います。
手洗い時間は2分、各部位10秒以上、帰宅時やトイレの後、食事の前に洗い、爪の間は特に入念に洗うとよいとされています。(※1)
また、嘔吐物等のすみやかな処理、処理する人の防護も重要です。
吐いた!となったらすぐに処理できるように、あらかじめノロセーフティBOXを準備しておくとよいようです。必要なものは、以下のとおり。(※2)
1.家庭用塩素系漂白剤
2.ペットボトル
3.じょうご
4.キッチンペーパー
5.ゴミ袋(2枚)
6.レジ袋(2枚)
7.手袋(使い捨て)
8.マスク
9.レインコート(使い捨て)
10.段ボール片
11.ゴーグル(メガネ可)
12.バケツ
まず、1〜3と手袋を使って消毒液を作ります。500mlのペットボトル半分程度に水を入れてから、塩素系漂白剤のキャップ2杯分を入れます。その後ペットボトルの上まで水を入れ、振って混ぜれば消毒液の完成です。
嘔吐物を処理する場合は、レインコート、 ゴーグル、マスク、手袋を着用し、 足にはレジ袋を被せると良いそうです。キッチンペーパーと消毒液で嘔吐物を覆ってから、段ボール片をヘラのように使ってぬぐい取ります。ぬぐい取ったペーパーや段ボールは1枚目の袋に入れ、消毒液をかけて閉じるのだそうです。
それをさらに2枚目の袋に入れ、床も消毒液とペーパーで清掃。使ったものすべてを2枚目の袋に入れて処理は終了で、最後に、手洗いとうがいも忘れずに行うことが大事だそうです。(※2)
少し大変だと思うかもしれませんが、ママも元気に冬を乗り切るための対処法です。ぜひやってみてくださいね!
※本サイトにおける医師および各専門家による情報提供は、診断行為や治療に代わるものではなく、正確性や有効性を保証するものでもありません。また、医学の進歩により、常に最新の情報とは限りません。個別の症状について診断・治療を求める場合は、医師より適切な診断と治療を受けてください。
◆取材協力:十河剛医師(済生会横浜市東部病院 小児肝臓消化器科 副部長 医学博士)
【参考・画像】
※1ノロウィルス対策セミナー配布資料「ノロウイルスが怖〜い季節が到来!あなたのその知識と対策、大丈夫ですか?」
株式会社ダスキン
※2「家庭でできるノロウィルス対策のポイント」株式会社ダスキン
※ maroke、 ucchie79、 maroke / Shutterstock
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