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「西之島噴火」は地球に大陸が誕生した歴史を再現していた!

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2019年01月01日 06:31  ハザードラボ

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ハザードラボ

写真西之島の地殻の厚さは21キロと薄く、マントルに最も近い島だ(©JAMSTEC)
西之島の地殻の厚さは21キロと薄く、マントルに最も近い島だ(©JAMSTEC)

 2013年以来、活発な噴火活動を続け、日本の領土と領海を広げてくれた小笠原諸島の西之島について、溶岩分析の結果、地球の大陸誕生に関係するマグマを噴出していることが明らかになった。活動中の海底火山から発見されたのは世界で初めてだという。
 マグマとは地下の岩石がとけたものを言うが、成分やとけ方の違いによってさまざまな種類がある。このうち、安山岩質のマグマは、太陽系のなかで地球だけが噴出し、大陸の地殻形成に関わっているとされる。その一方で、太古の昔、海に覆われていた地球の海底は玄武岩で形成されていることから、大陸がどのように誕生したかは地球の歴史における大きな謎となっている。

西之島本体は安山岩なのに周囲は… 海洋研究開発機構(JAMSTEC)の田村芳彦上席研究員と、産業技術総合研究所などの国際チームは、2013年11月に40年ぶりに噴火した西之島に、大陸誕生の手がかりがあるのではないかと考えて、西之島の陸上と海底から溶岩を採取して分析を実施した。  その結果、西之島本体は、安山岩であることが確認された一方、周辺の海底に複数そびえる高さ1000メートル未満の海山(海丘)は、玄武岩質だとわかった。  この違いについて、チームは、地球深部のマントルから、最初にできるマグマ(初生マグマ)が、溶岩として地表に噴出するまでに温度の低下によって結晶化し、結晶化した鉱物と残りのマグマが分離して、成分が玄武岩から安山岩に変化した可能性があると推測。

西之島誕生より古い時代のかんらん石 次に西之島を生み出した安山岩マグマの正体について、海底で急速に冷やされた溶岩を調べたところ、西之島より古い時代に、より深いマントルから噴出した大量のかんらん石を発見。かんらん石はハワイ・キラウェア火山に降った緑色の小石で知られるようになったが、マントル上部は主にかんらん石から構成されていると考えられている。  安山岩とかんらん石について詳しく解析した結果、地下30キロより浅い場所だけで安定するかんらん岩がマグマの源だと突き止めた。チームは、西之島の安山岩マグマがマントルで生まれるためには、マントルが浅い場所=地殻が薄いことが条件だと突き止めた。

 そのうえで、西之島誕生より古い時代(78万年より以前)は、マントルの深い部分がとけて玄武岩マグマが噴出して、周辺の小海丘を形成。  その後、時代の経過とともにマグマ活動によってマントルの温度が上昇して、地下20〜30キロ付近のかんらん石でできたマントル上部がとけて安山岩マグマを噴出し、西之島が誕生したと結論づけた。

 研究チームは「西之島の噴火は、大陸誕生の歴史を再現している可能性がある」として、伊豆諸島や小笠原諸島と似たような地殻構造を持っているニュージーランド周辺の火山島などで進行中の調査によって、大陸誕生の謎が解明されると期待を寄せている。  火山活動は、災害をもたらすものという印象を持たれがちだが、身近な温泉から大陸形成まで、社会や生活基盤に深く根付き、人間生活を豊かにする側面も持っている。来年もハザードラボは世界の火山活動を追っていきたい。

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  • 深さ20kmとあるところってのは逆エベレストより高いなw エベレスト8848m
    • イイネ!1
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