「監督は給水できない」「3日前に集団食あたり」知ってたら“通”な箱根駅伝トリビア

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2019年01月03日 09:00  週刊女性PRIME

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大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』は1月6日スタート。毎週日曜20時〜(NHK総合)ほか

 箱根駅伝といえば、お正月の目玉行事のひとつ。おおまかな概要を知っている人は多いだろうが、今回ご紹介するのは「知っていたら“通”」と認定されそうなトリビアばかり。とくとご堪能あれ!

箱根駅伝おもしろトリビア〜PART1〜

◎前回視聴率は過去最高

 日本テレビが箱根駅伝の生中継をスタートさせたのは1986年。以来、高視聴率を記録してきたが、2018年には関東地区で、2日の往路が平均視聴率29・4%と歴代最高を更新。それまで駒大が2連覇した'03年の29・3%がトップだった。

 一方、3日の復路は29・7%で歴代3位。ただし、関西地区の視聴率は2日が15・6%、3日が15・5%と大差が。関東の大学しか出場していないため、この東高西低は当然!?

◎創設者、大河ドラマに

 箱根駅伝を創設したのは、“日本のマラソンの父”と呼ばれる金栗四三さん。'19年1月6日スタートの大河ドラマ『いだてん〜東京オリムピック噺〜』の主人公のひとりだ。ストックホルム五輪に日本人として初めて出場するも惨敗。世界で戦える選手を育てたいという思いで創られたのが、箱根駅伝の前身『四大専門学校対抗駅伝競走』なのだ。

 金栗四三さんを演じるのは、中村勘九郎。その生涯がどう描かれるのか、駅伝ファンならずとも楽しみ!

◎もう監督は給水できない

 '14年までは監督が運営管理車から降り、選手に直接ボトルを渡しながら活を入れることができた。かつ、各区間の15キロメートル地点とチーム任意の2回、計3回の給水が認められていた。しかし、'15年から各大学の給水員が伴走して手渡すスタイルに変更、各区間で決められた地点の2回のみに(1・6区は給水なし、5区のみ3回までOK)。

 ちなみに、給水のペットボトルには赤または青のテープが貼られている。ミネラルウォーターとスポーツドリンクを区別するためだ。ともに、あの冠スポンサーのものらしい。

◎最高連覇記録は?

 今大会、5連覇がかかっている青学大。箱根駅伝における連覇の最高記録は、中大が'59〜'64年に樹立した6連覇だ。

「私も、当時のメンバーだったんですよ。2区や10区を走りました」(神奈川工科大学陸上競技部監督・碓井哲雄さん)

 5連覇は'69〜'73年の日体大。4連覇は日大('35〜'38年)、順大('86〜'89年)、駒大('02〜'05年)、そして青学大('15年〜)の4校が達成している。青学大は連覇記録を伸ばせるか?

◎大学駅伝3冠のすごさ

 “大学駅伝3冠”とは、10月の出雲駅伝、11月の全日本大学駅伝、そして箱根駅伝の3大会を、同じ年度に制覇すること。初めて3冠を達成したのは、'90年度の大東文化大。続いて'00年度の順大、'10年度の早大、'16年度の青学大だ。

 今年度、青学大は出雲と全日本で優勝し、史上初となる“2度目の3冠”に王手をかけている。青学大の快挙となるか、それとも他大学が阻むのか──。

◎予選会からのV

 予選会から出場し、総合優勝に輝いた大学は、これまでに2校しかない。まずは、'97年の神大。優勝候補だった前大会でまさかの途中棄権ののち、予選会をトップ通過、その勢いのまま初優勝を飾った。

 '13年の日体大はまさに下克上。その前年は19位だったが、予選会を1位で通過。本戦では5区山上りで服部翔太さんの快走もあり、頂点まで上り詰めた。今回の予選会を断トツのトップで通過したのは駒大。虎視眈々と優勝を狙っているはずだ。

箱根駅伝おもしろトリビア〜PART2〜

◎連続シード&ノーシード記録

 4年間で選手が入れ替わる大学駅伝。その強さを維持し続けるのは難しい。日体大は、シード権が導入された'56年から'91年まで、なんと36年連続でシード権を獲得し続けた。次いで、順大の32年連続、日大の30年連続だ。

 一方、シード権は逃すものの、予選会を勝ち抜いて“ノーシード”での本選出場を続けているのは上武大。'09年の初出場以来、11年連続。順調に(?)、記録を更新している。

◎超ベテラン監督は?

 箱根駅伝の主役は選手だが、どうしても指揮官にも注目が集まる。今回の出場校で、監督歴がいちばん長いのは山梨学院大・上田誠仁監督だ。'85年に26歳で就任し、33年目。'87年に箱根駅伝初出場へ導くと、6回目の出場となる'92年に初の総合優勝を飾った。学生時代には母校・順大でも優勝を経験。選手・監督の両方で優勝を味わっている数少ない監督なのだ。

箱根駅伝・珍事件ファイル

◎走り出しちゃった警察官(1921年、第2回大会)

 箱根駅伝が始まったばかりの第2回大会。警察官の前田喜太平さんは、日比谷周辺を警備していたが、沿道の盛り上がりにアドレナリンが大爆発。なんと、選手と一緒に走り出してしまった! 

 もちろん、現場は大混乱。責任をとる形で辞職した前田さんは一念発起。日大に合格し、駅伝部へ。第3、4回大会では10区を走り、第6回大会では2区で区間賞! 選手として箱根路で輝いた。

◎3日前に集団食あたり(1991年、第67回大会)

 大会3日前の12月30日、駒大に衝撃が走った。エントリーしている10人のうち、6人が下痢の症状を訴えたのだ。原因は生ガキ。重症の2人はひと晩入院するほど。それでも、無事だった5区と7区の選手が区間賞を取るなど、チーム一丸となってアクシデントを乗り越え、結果は9位。シード権を死守した。

◎泥棒を捕まえたお手柄ランナー(2003年、第79回大会)

 箱根駅伝まで1か月を切った12月17日。専修大の太田宏嗣さんが、神奈川県川崎市内で万引き犯を捕まえてニュースに。“お手柄ランナー”として3区に登場したが、腹痛を起こしてしまう。前のランナーをつかまえるどころか、後続につかまるばかり。区間最下位で、チーム順位を18位まで下げてしまった……。

《PROFILE》
碓井哲雄さん ◎箱根駅伝に3度出場し、中央大の6連覇に貢献。現在は、神奈川工科大陸上競技部監督。近著に『箱根駅伝 強豪校の勝ち方』(文春新書)。箱根駅伝のテレビ解説を務めて25年

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