ホンダF1がシミュレーション関連の重要パートナーと訣別。今後のパワーユニット開発に影響か

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2019年01月07日 11:31  AUTOSPORT web

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2019年はレッドブル、そしてトロロッソとタッグを組むホンダPU
ドイツの自動車専門誌『アウトビルド』の報道によれば、ホンダは世界最先端のシミュレーション技術を誇るオーストリアAVL社とのパートナー契約を最近解消したとのことだ。解消の理由は、同社のプロジェクトリーダーとホンダのエンジニアたちとの意見の相違だという。

 オーストリア・グラーツに本拠を置くAVL社は、市販車からレーシングカーにいたる内燃機関、ハイブリッド、電気モーターなどあらゆるパワートレインの開発、テスト、シミュレーションを手がける世界最大の企業で、F1ではフェラーリも顧客のひとつだった。

 しかし今回のホンダと同様に、プロジェクトリーダーとの仲たがいで契約を解消している。ホンダは現行パワーユニットの開発に際して、AVL社のシミュレーション技術に大いに助けられてきたという。

 レッドブルF1のモータースポーツアドバイザーを務めるヘルムート・マルコ博士は、アウトビルド誌の報道を認めた上で、「すでにホンダは対応策を取っており、問題はない」とコメントした。一方でマルコ博士は、ホンダとパワーユニット開発で協力関係を培ってきたマリオ・イリエンの技術力に疑問を呈する発言もしている。

 マルコ博士によれば、ホンダはここ2年ほど悩まされてきたエンジン本体由来の異常振動の解決に、イリエンはある程度の貢献を果たしたとのことだ。しかしその代償として、期待したほどのフルパワーは今も発揮できていないという。そこでホンダはイリエンとの協力関係にも見切りをつけ、今後は独自の開発に舵を切ると見られている。

「しかしホンダとのパートナーシップは、必ず成功すると私は信じている」と、マルコ博士は言明した。

「すでに性能面では去年時点でルノーを抜いているし、2019年シーズンもいっそうの進化が期待できる。マックス(フェルスタッペン)もチームを引っ張ってくれるはずだしね。成功の要素は、すべて揃っているよ」

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