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天理大 監督と全部員が共同生活で目指した日本一

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2019年01月12日 22:35  日刊スポーツ

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日刊スポーツ

写真天理大対明大 後半、トライを決める天理大フッカー島根(中央)(撮影・狩俣裕三)
天理大対明大 後半、トライを決める天理大フッカー島根(中央)(撮影・狩俣裕三)

<全国大学ラグビー選手権:明大22−17天理大>◇決勝◇12日◇東京・秩父宮ラグビー場



惜しくも初優勝を逃した天理大だが、7大会ぶりの決勝だった。その躍進の背景には、12年秋の全寮制導入がある。それまで寮生活は他府県から入学する35人程度。全寮制になってからは、前回大会まで9連覇していた帝京大など強豪と同様に、外国人留学生を含めて全部員が生活を共にするようになった。


同志社大出身の小松節夫監督がコーチに就任したのは93年で、当時チームは関西Cリーグ(3部)だった。2年後に監督へ就任し、小柄な選手たちといかに勝つかを考えてきた。


01年にAリーグ(1部)に復帰すると、翌02年に下宿生の寮を探した。家族ときれいな新居で暮らして1年が過ぎた頃だったが「俺は(部員と)寮に住む」と言い出した。その理由を「(寮に)人を雇わなくてすむから」。最初の寮は高校の女子寮で使われていた建物で、「危ないから高校生を出したぐらい古い建物だった」と振り返る。12年からは場所を移して念願の全寮制となり、部員らと日本一の夢を追い続けてきた。


天理大の寮生活には、程よいゆとりがある。現在は近鉄天理駅から近い場所にあり、基本的に3人部屋で3食付。厳しい規律は設けず、小松監督は「なるべく干渉しない」という。起床後の体操には参加し、門限の報告も受けるが「食事も別です。大学生なので」と自主性を促している。


全寮制への移行後、食事の管理をする栄養士の岡田あき子さん(47)は「無理やり食べさせてもしょうがない。『ノルマ』はやらないです」と明かす。


各選手の体重の変動は把握しているが、強豪校では当たり前のように課される「1食で白米○合」といった強制はなく、週1度以上はグラウンドに顔を出して部員の相談を受けている。


毎年春には約150人の部員1人1人と5〜10分間の面談をし、個々の目標に見合った食事のとり方を助言する。


体重103キロのCTBフィフィタは、体脂肪率15%程度。NO8マキシは「トンガにいた時は芋が中心。でも今は(日本食は)ほとんど全部食べられる」と話す。フッカーの島根主将は「やらされていてはダメ」と常に言い聞かせ、目標に至る最善の道を部員で考え、共有してきた。


全寮制は規律の下にあるようにも感じるが、天理大ラグビー部は少し違う。同校OBで、高校ラグビーの啓光学園(現常翔啓光)元監督の記虎敏和氏(66=現女子パールズ監督)は「昔から先輩後輩の関係が良く、いい環境にあった。すごくラグビーに打ち込みやすいチームだと思います」。


共同生活で団結心を高めつつ、自立心を芽生えさせる−。大学と寮、練習グラウンドも近い。惜しくも、関西勢として34大会ぶりの優勝は逃した。だが、ラグビーに集中できる環境が、日本一を狙える強豪へと、成長させた。夢の実現は、来年へ持ち越されただけだ。

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