菅田将暉や嵐・二宮和也&大野智も大ハマり きまぐれクック、トミックなど魚を捌くYouTuberはなぜ人気?

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2019年01月28日 10:32  リアルサウンド

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 1月6日に放送された『行列のできる法律相談所』(日本テレビ系)に、俳優の菅田将暉がハマっているYouTuberとして「きまぐれクック」が登場し話題になった。人気俳優ですら毎日欠かさずチェックしているという、きまぐれクックの動画。その内容は「魚を捌いて食べる」という至ってシンプルなものだが、YouTubeで多くの視聴者を抱えるコンテンツとして、現在では人気も高い。


(参考:菅田将暉、YouTuber「きまぐれクック」との邂逅喜ぶ 過去には東海オンエア・虫眼鏡に「虫さんも頑張れよ」のリプライも) 


 魚を捌くYouTuberの代名詞と言えるきまぐれクックであるが、他にも「トミック」や「釣りよかでしょう。」、「ハイサイ探偵団」、「釣りいろは」などが、多くの人気者が存在する。主に市場で仕入れてきた魚を捌く動画を投稿するYouTuberから、釣りから捌いて食べるまで一連の流れを投稿するものまでスタイルは様々だ。一見、他の人気YouTuberと比べてもニッチで、マニアックなものにも思えるジャンルだが、数百万回という再生回数を叩き出す動画もあり、YouTub視聴者には大きな需要が存在していると言える。


 本稿では、話題の魚を捌くYouTuberがなぜ魚を捌いているのか、視聴者はなぜ魚を捌く動画に魅了されてしまうのか考察していきたい。


 先日のTV出演で注目を集めたきまぐれクックは、軽妙な語り口調と職人ばりの包丁さばきで人気のYouTuberだ。TVでは自身を素人だとは言っていたものの、動画ではプロ顔負けの腕前を披露している。魚の中身がどうなっているのか、という視聴者の好奇心を掻き立てる内容の動画、珍しい魚を扱う動画が人気だ。お馴染みの魚から巨大サメやマツカサウオと言った珍しい魚まで捌いているため、様々な種類の魚が見られるのも魅力。菅田将暉も紹介していた動画「【衝撃映像】キングサーモンのお腹の中身がイクラまみれだった」はトライポフォビア(集合体恐怖症)の方には少々辛い動画だが、これまで見たことがない大きさの大量のイクラに驚かされた。現在チャンネル登録者も130万人を超えており、TV出演を機に今後はより人気を伸ばしそうだ。


 きまぐれクックとともに人気YouTuberとして挙げられるのが、トミックだろう。同じく魚を捌く動画をメインに投稿しているトミックは、もともと幅広いジャンルの動画を投稿していたが、2016年より本格的に魚を捌き始める。これまでのスタイルを応援していたファンが離れてしまう心配もあったが、既存のファンに加え魚を捌く動画が好きな人までも取り込み、新たなスタイルを確立、「魚といえばトミック」とまで言われるようになった。捌くにあたって自ら築地市場(現在は豊洲市場)へ行き仕入れており、変わり種を提供してくれる。生きた魚を使った実験的な動画も多いのもトミックの特徴だ。トミックの魚の扱い方に関しては賛否両論あるが、いずれも興味を掻き立てられる内容で、実際にトミックの動画をきっかけに魚捌き動画に興味を持ったという視聴者も少なくない。


 彼らは基本的に対象の魚を捌き、最後はその捌いた魚を調理して食べるというスタイルをとっている。一方で、先に紹介した釣りよかでしょう。やハイサイ探偵団、釣りいろはなどは自分たちで釣った魚を捌いて料理するスタイルで人気だ。「釣りよか」は芸能人のファンも多く、嵐の二宮和也や大野智らもファンであると公言している。


 彼らの動画の魅力は何と言っても上手に魚を捌くその技術にある。ほぼ独学で魚の捌き方を学んだというきまぐれクックだが、動画で見せるプロ顔負けの包丁さばきには見惚れてしまうほど。マグロの解体ショーなども人気だが、その感覚に近いものがあるのだろう。その包丁さばきといったらある種芸術を見ているようで惹きつけられてしまう。また、捌く際に丁寧な解説があるため魚捌きに抵抗を感じていた視聴者が勉強しやすい点も魅力だ。


 また、視聴者の好奇心に応えている点も人気の秘訣だ。彼らのきまぐれクック、トミック、釣りよかでしょう。らの人気動画に共通するのは、普段見られない「魚の内臓に何が入っているのか」や、巨大魚捌いてみるとどうなるのか、など未知のものへの好奇心へ訴えかけるところだ。動画のコメントではグロテスクな映像見たさに何度も見にくるといった発言もあり、魚捌きに対して刺激を求めている視聴者が多いことがうかがえる。


 また見逃せないのが、昨年からYouTubeで流行しているASMR動画として見ている視聴者が一定数いるということだ。ASMRというのは「人が聴覚や視覚への刺激によって感じる、心地良い、頭がゾワゾワするといった反応・感覚。(参照:Wikipedia)」のことで、分かりやすくいえば、音に対して感じる心地良さのことである。捌く際に発生する包丁の鋭い音や魚の内臓の擦れ合う音など、捌く過程で発する音に快感を感じるということだ。確かに動画を見ていると爽快感とゾワゾワ感とが入り混じった、なんとも言えない感覚が押し寄せてくる。多くの視聴者がコメントしているように「中毒性がある」というのも頷ける。


 芸能人のファンも多いことで再び注目が集まっている「魚捌く」動画を投稿するYouTuberたち。彼らの動画を見てみると、自らが捌くことが好きであることが前提にあるにしても、同時に視聴者の様々な欲求に応えており、魚を捌くという行為がある種のエンターテインメント性を有していることが見て取れる。TV出演をきっかけに人気を広げていきそうで、今後要注目のジャンルだ。


(川崎龍也)


このニュースに関するつぶやき

  • 魚だけでなく、山で狩った鹿や猪をその場でさばく動画もあるよね。あれもなかなかすごいもんがある。
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