孤児院育ちの81歳女性、実母が103歳で存命と知り驚きと喜び露わに(アイルランド)

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2019年01月29日 19:52  Techinsight Japan

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103歳になる母親が生存していることを知った81歳女性(画像は『Stay With Me Exhibition 2018年6月30日付Twitter「“I think I am Ireland's oldest orphan” says 80-year-old Eileen Macken.」』のスクリーンショット)
物心ついた時には孤児院にいたという現在81歳になる女性。61年にわたり実の両親を捜し続けたが昨年、ラジオ番組に出演し思いを打ち明けたことがきっかけでついに実母を発見。103歳になる母親が存命という事実に、驚きとショックを受けながらも大きな喜びを露わにした。『Mirror』『Metro』などが伝えている。

アイルランドに住むアイリーン・マッケンさん(81歳)は、ダブリンにある福音派プロテスタント運営の施設「Bethany Home(ベサニーホーム)」で生まれた。

この施設では当時、未婚のまま妊娠した女性や前科持ちなど何かしらの事情を抱えたプロテスタント信仰者の女性たちを主に受け入れており、アイリーンさんはそこで生まれた後、2歳の時に「Kirwan House orphanage(カーワンハウス孤児院)」へと移された。そして16歳の時には誰かの出生証明書を与えられ、そのまま60年間生きてきた。孤独だったというアイリーンさんは19歳の時から実の両親の行方を捜し始め、ロナルドさんという男性と結婚し1男2女をもうけた。2人の娘は健康に問題があり、アイリーンさんは自分が過去にどんな病気にかかったか、また家族の病歴を知りたいと強く思うようになった。

「医師らは、私が自分の病歴を何も知らないと分かると『なぜわからないのか』と尋ねてきましたが、私は不快になりながらも『孤児として育ってきたので何も知らないんです』と答えるしかなかったのです。結婚して子供をもうけても、やはり私の中には自分の身内の行方を知りたいという気持ちが強くありました。長い間捜し続けている私に、周りからは『もう諦めたら?』という声もありましたが、自分と血を分けた親やきょうだいもおらずにたった1人きりというのは、本当に寂しいものです。」

昨年、アイルランドのラジオ局「RTÉ Radio 1」の生放送番組『ジョー・ダフィーズ・ライブライン(Joe Duffy’s Liveline)』に出演したアイリーンさんは、身内の追跡調査を助けてほしいと依頼し、「80年も生きてきて未だに私と直接血の繋がった身内が1人も見つけられないなんて、悲しく辛い」と心情を語っていた。それがきっかけとなり、優秀な系図学者らがアイリーンさんに連絡。DNA検査などを行ってアイリーンさんの血縁者追跡に尽力した。そしてついに、アイリーンさんは実母の居場所を発見した。イギリスに住む母親は103歳で存命ということが分かり、半分血の繋がった70代の弟が2人いることも判明した。アイリーンさんは今更ながら実母と顔を合わせることで、周りの誰も不快な思いにさせたくはないと異父弟への配慮を見せながら、やはり実母が未だ存命していたことに驚きと喜びを隠せない。

「母はもうすぐ104歳になるようですが、103歳でまだ存命と知り、信じられない気持ちでした。会いたいという思いはあるのですが、私は最近目の手術をしたばかりで飛行機に乗ってイギリスへ出向くことは無理なのです。母とは電話で話をしましたが、私と同じで片方の耳が聞こえにくいようで、何度も『え? 何? よく聞こえないわ』と言われました。母が見つかったことを知った私のいとこが、いつか私が母に会えるよう協力すると話してくれています。血縁者が見つかった今はとにかく喜びが大きくて、山の頂上から大声で『私はもう孤児じゃないのよ!』って叫びたい気分です。」

このニュースを知った人からは、「それほど昔の孤児院の記録が残っていたのも奇跡だと思う」「103歳のお母さん、アイリーンさんのことを覚えているといいな」「81歳にして103歳の母親を見つけるというのがすごいよね。近いうちに会えますように」「せっかく見つかったのだから互いに生きているうちに一目でも会えるといいね」といった声があがっている。

画像は『Stay With Me Exhibition 2018年6月30日付Twitter「“I think I am Ireland's oldest orphan” says 80-year-old Eileen Macken.」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

このニュースに関するつぶやき

  • 1996年までアイルランドに実在したマグダレン精神病院は当時のアイルランドでカトリックの戒律に依拠した道徳観で、婚外交渉した女性などを収容していた。この記事の実母もそういう社会の犠牲者だったのだろう
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