「罹るにはまだ若すぎる」と医師 検査を受けられなかった男性、3か月後に食道がんで他界(英)

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2019年02月11日 19:32  Techinsight Japan

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医師から検査をしてもらえず食道がんで他界したライアンさん(画像は『Edinburgh Evening News 2019年2月4日付「Edinburgh dad dies of cancer after being told his throat issue was anxiety」(Picture: Contributed)』のスクリーンショット)
適切な検査が行われず手遅れになったり、誤診の果てに大切な人が命を落とすとなれば、残された家族はやりきれない思いを抱えることになるだろう。このほど英スコットランドで、「食道がんに罹るには若すぎる」と医師に言われ正しい検査をしてもらえなかった男性が、その3か月後に他界した。男性のがんはすでに転移しており、発見時にはなす術がなかったという。『Edinburgh Evening News』『Metro』などが伝えている。

スコットランドのエディンバラに住む2児の父ライアン・グリーナンさん(35歳)は、昨年9月に食べ物や飲み物を飲み込むことが困難と感じ、GP(一般診療所)を訪れた。医師は「不安になり過ぎる。食道がんは60歳以上の人がなりやすいのであって、あなたがなるには若すぎる」とライアンさんが訴える不安を一蹴。適切な検査を申し出ることをせず、「おそらく胃食道逆流症でしょう」と診断した。

その後、セカンドオピニオンを求めることをしなかったライアンさんは12月に勤務先で倒れ、病院へ運ばれた翌日に「食道がん」と宣告を受けた。9月の時点では見つからなかった腫瘍がライアンさんの喉にあることを医師は発見し、がんは既に両肺と肝臓に転移していることが分かった。ライアンさんは、その後まもなく輸血治療を受けたが効果はなく、家族は医師になす術がないことを伝えられた。ライアンさんの体重は2週間で76kgから63kgに激減し、わずか3週間後に息を引き取った。ライアンさんは12月の初めに恋人のナターシャ・ロバートソンさん(35歳)と婚約したばかりで、8歳と11歳の娘を残して旅立つにはあまりにも早い死であった。

ライアンさんの妹ケリーさん(33歳)は、今回メディアで愛する兄を亡くした悲しみをこのように語った。

「兄は水さえ喉を通らなくなっていた時、もう何も口にできないほど悪化していました。もっと早くに正しい診断を受けていれば手術も可能だったでしょうし、化学療法も受けられたはずです。でも初診から3か月の間にがんは転移していて、なす術もありませんでした。最初にきちんと検査してくれていたら、兄は今でも生きていたかもしれません。それを思うと辛いし怒りでいっぱいになります。食道がんは60歳以上がなる病気と断定するのではなく、若い年齢の患者にも徹底的に検査をしてほしい。もし似たような症状を抱える人は、すぐに医師に正しい医療アドバイスを受けてください。また自分の健康状態に不安を抱えているなら、気安く受け止めずちゃんと医師に診てもらって、もしその診断が不満だったなら、セカンドオピニオンを求めることを勧めます。」

なお、慈善団体「Cancer Research UK」によると、食道がんは英国内のがんの中で14番目に一般的ながんとされており、毎年9,000人ほどが食道がんと診断されているという。このニュースを知った人からは「これは本当に悲劇。最初に正しい診察を受けていれば助かったかもしれない命なのに。腫瘍が見つからなかったとしてもやっぱり検査はすべきだったはず」「まだ若いのに本当にお気の毒。家族のことを思うと居たたまれない」「セカンドオピニオンは絶対に大切。ライアンさんもそうしていたら違った結果になったと思う」といった声があがっている。

画像は『Edinburgh Evening News 2019年2月4日付「Edinburgh dad dies of cancer after being told his throat issue was anxiety」(Picture: Contributed)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 エリス鈴子)

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