冬の「寒冷ストレス臭」に要注意!医師が教えるニオイ対策

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2019年02月12日 12:00  つやプラ

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40代からの女性のための美容・健康法とエイジングケア情報を発信する、美容マガジン

「ニオイケア」というと、夏のものと思う人も多いかもしれません。でも実は、寒い季節にこそ気をつけるべきニオイがあるそうです。

冬に起こる「寒冷ストレス臭」の原因や効果的な対策について、汗や体臭について詳しい五味クリニック院長の五味常明先生にお聞きしました。

■冬は汗の量は減少。でもニオイの元は夏の2倍に!

「冬は夏に比べて汗をかく機会が少なく、汗腺の機能が低下します。汗の量は減る一方で、汗に含まれるニオイの元となるミネラルなどの成分は、夏の約2倍に増加します」

「冬の汗はベタベタして乾きにくく、皮膚表面がよりアルカリ性になることで、皮膚常在菌が繁殖しやすくなります。冬の汗の方がニオイが強いのはこのためです」

■自律神経の乱れで「寒冷ストレス臭」が発生!?

「気温の低い室外と暖かい室内の温度差などで自律神経が乱れると、胃腸の働きに影響が出るなど、疲労物質が溜まりやすくなり、体臭や口臭の原因に

「冬に体臭や口臭が強くなるのは、『寒冷ストレス臭』といえるでしょう。汗だけではなく、皮膚からの排出される”皮膚ガス”や呼気などもニオイの原因になります」

■寒冷ストレス臭対策のポイントは2つ

「寒冷ストレス臭の対策には大きく2つのポイントがあります。ひとつ目は腸内バランスを整えること。ふたつ目は身体を弱アルカリ性にすることです」

(1)腸内バランスを整える

「腸には様々な腸内細菌が存在しています。この中でウェルシュ菌などの悪玉菌はタンパク質を分解して、アンモニアなどのニオイ物質を作ります。ニオイ物質は腸の細胞粘膜を傷つけやすいと言われています。」

食物繊維を摂り、悪玉菌の住みにくい環境を作ることは体臭予防につながります。海藻類や豆類など、食物繊維を豊富に含んだ食品を摂取することを心がけましょう」

(2)身体を弱アルカリ性にする

 「皮膚は弱酸性ですが、身体の中は弱アルカリ性に保つ必要があります。体内に酸性物質が増えると、汗の中にニオイ成分が増え、体臭が強くなるからです」

身体が酸性に偏る原因としては、肉類などの酸性食品の摂りすぎが考えられます。食事が偏らないように注意しましょう」

「アルカリ性食品の代表は、カルシウム、ナトリウム、カリウムなどを多く含む海藻類や緑黄色野菜です。塩こんぶや青汁、野菜ジュースを摂るだけでも、アルカリ化が促されます

■ニオイケアの基本は「ニオイスパイラル」を断ち切ること!

「自分のニオイを気にして専門医に相談に来る患者さんが増えています。本来、汗というのは体温調整のために必要なもので、これを温熱性発汗といいます。それに対して、手や足などにかく部分汗は精神性発汗といいます」

「精神性発汗は、自分のニオイを周りの人が不快に思うのでは?とストレスと感じると、余計に汗をかいてムレがニオイを強くすることが特徴です。これが”ニオイスパイラル”です」

ニオイスパイラルを断ち切るには、ニオイケアをして、”自分はニオイをケアしているから大丈夫”という気持ちを持つことが大切です。手軽に摂取できるアルカリ性食品を携帯しておくと、いつでもケアできるという安心感につながるのでおすすめです」

自分も周りも心地よく過ごせるよう、身体の中からできるニオイケアを冬でも実践しましょう!

(つやプラ編集部)

【五味常明先生 プロフィール】

五味クリニック院長。体臭・多汗研究所所長。1949年長野県生まれ。一ツ橋大学商学部、昭和大学医学部卒業。昭和大学形成外科、多摩病院精神科などを経て、「心療外科」という新しい医学分野を提唱。体臭・多汗治療の現場で実践。TVや雑誌でも活躍中。著書・監修本も多数。

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