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魚ぎらいの若い世代に目をつけた魚屋「サカナバッカ」の賢い戦略

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2019年02月15日 04:40  まぐまぐニュース!

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水産庁によると、日本人の魚の摂取量は以前と比してかなり減少しており、水産業界は現在、相当厳しい状況に直面しているとのこと。しかし、そんな逆境のなか、魚を食べない若年層をターゲットに絞り込んだ鮮魚店が話題となっています。今回の無料メルマガ『MBAが教える企業分析』では著者でMBAホルダー・青山烈士さんが、そんな企業の戦略と戦術を詳細に分析・解説しています。

顧客を育てていく

人気の魚屋を展開している企業を分析します。

● 株式会社フーディソンが運営する魚屋「sakana bacca(サカナバッカ)」

戦略ショートストーリー

30代以上の一人暮らしではない女性をターゲットに「ITを活用した独自の水産流通のプラットフォーム」に支えられた「鮮度が高い、美味しい」等の強みで差別化しています。

魚を丸一匹並べる陳列やスタッフとの会話を通して、魚に関心を持ってもらい、魚との新たな出会いや美味しさを体感できることが、顧客の支持につながっています。

■分析のポイント

顧客を育てていく

水産庁が公表しているデータ(平成29年度 水産白書)によると

食用魚介類の1人1年当たりの消費量は、平成13(2001)年の40.2kgをピークに減少しており、平成28(2016)年度には、前年より1.1kg少ない24.6kgとなりました。

とあります。大幅に減っていますね。さらに、水産庁が公表しているデータ(同上)を見てみると

年齢階層別の魚介類摂取量をみてみると、若い層ほど摂取量が少なく、特に40代以下の世代の摂取量は50代以上の世代と比べて顕著に少なくなっています。ただし、近年では、50〜60代の摂取量も減少傾向にあります。平成28年の

  • 20代の1日当たり摂取量が約50g
  • 60代の1日当たり摂取量が約80g

この状況をみる限りでは水産業界が置かれている状況は非常に厳しいですね。魚をよく食べるシニア層が魚を食べなくなり、そもそも、若い層は魚を食べないという、まさにダブルパンチを受けているような状況です。

また、消費者が魚を食べなくなることで、魚屋が減り、スーパーの魚売り場も減っていき、そうなると若い世代が魚と接する機会も減るでしょうから、若い世代の頭の中に食卓に魚を並べるという選択肢が減っていくことになります。

このような形で、消費者が魚からどんどん離れていく負のスパイラルに陥っているようにみえます。若い世代の時短ニーズの高まりも、この負のスパイラルに一層拍車をかけるでしょう。

この状況を打破するには大きく二つの方向性が考えられます。ひとつがシニア層に再び魚を食べてもらう。もうひとつが、若い層に魚を食べてもらう

どちらも難しさはありますが、水産業界を長期的に見た場合、優先すべきは「若い層に魚を食べてもらうことでしょう。なぜなら、いまの若い層が食べないならその次の世代も食べないことにつながりますから、業界としては「じり貧」になっていくことが目に見えていますからね。

だからこそ、「サカナバッカ」は若い層を顧客ターゲットにしていると思われます。若い層は、いままであまり魚を食べていない層ですから、まずは、魚に関心を持ってもらう必要があります。

ですから、「サカナバッカ」は店舗デザインに非常にこだわっていますし魚を知る機会を提供する店づくりをしているわけです。これらは、魚好きな顧客を育てていく活動と言えるでしょう。非常に地道な活動だと思いますが、負のスパイラルを断ち切るには「顧客を育てていく」しかないとも思います。

縮小傾向にある業界に参入するという判断は相当な覚悟がないとできないことだと思いますが、新たに構築した水産流通のプラットフォームや魚好きな顧客を地道に育てていく店舗作りから、その覚悟が伝わってきます。

今後も「サカナバッカ」の動向に注目していきたいです。

◆戦略分析

■戦場・競合

  • 戦場(顧客視点での自社の事業領域):鮮魚店
  • 競合(お客様の選択肢):スーパー、魚屋 など
  • 状況:魚の消費量は減少傾向で魚屋も大幅に減っているようです

■強み

1.鮮度が高い、美味しい

  • 魚が好きになる

2.店舗スタッフと会話ができる

  • 魚の事を知ることができる
  • 魚をさばく様子が見られる

3.豊富な品揃え

  • 珍しい魚介類と出会える

★上記の強みを支えるコア・コンピタンス

「ITを活用した水産流通のプラットフォーム」

  • 全国の多種多様な旬の水産物を届けることを実現する物流体制

    産地から直接仕入れる仕組みを持つ

上記のような、プラットフォームが強みを支えています。

■顧客ターゲット

  • いままであまり魚を食べなかった方
  • 30代以上の一人暮らしではない女性

◆戦術分析

■売り物、売り値

「鮮魚、魚を使った缶詰、調味料、お酒など」

  • 産地直送の魚も品揃え
  • カスタムオーダー(握り寿司や刺身盛り合わせなど)

    例1)お造り盛り合わせ 5〜7人前5,000円/税抜

    →大トロ、中トロ、赤身、カンパチ、真鯛、シマアジ、イクラ、ホタテ、サーモン、イカ(全10種)

    例2)お寿司盛り合わせ 5〜6人前5,000円/税抜

    →中トロ、赤身、シマアジ、真鯛、サーモン、イクラ、ウニ、エビ、穴子(全9種)
  • 祝い鯛(焼き鯛):4,000円/税抜

    →鯛を一尾まるごと丁寧に職人の手で塩焼きにしたもの

    初節句・ご長寿祝い・お食い初めなど、さまざまなハレの日の食卓を華やかに

その他、ケータリングサービスなども提供している。

■売り方

  • 魚の形がわかるように、魚を丸一匹並べる
  • 魚をさばいているところを見ることができる
  • 調理方法を相談できる
  • マグロの解体ショー
  • Facebookにて、フェアの情報や魚をさばく動画などを情報発信

■売り場

  • 都内で4店舗を展開
  • カフェのような雰囲気のお店(グッドデザイン賞受賞)

※ 売り値や売り物などは調査時の情報です。最新の情報を知りたい場合は、企業HPなどをご確認ください。

image by: 『sakana bacca』公式ホームページ 

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  • だって、魚って。。。高いもん。
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