ウィル・スミス 『マトリックス』主演断った理由明かす 「台無しにしていたかも」

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2019年02月15日 20:51  Techinsight Japan

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『マトリックス』ではなく『ワイルド・ワイルド・ウエスト』に出演したウィル・スミス
2017年12月から俳優業のかたわら、YouTuberとしての活動もスタートし、チャンネル登録者数457万人以上を誇るウィル・スミス(50)。先日公開されたディズニー実写版『アラジン』の予告編で、青いジーニー姿を初披露たばかりのウィルだが、現地時間13日に『マトリックス』のネオ役を断った理由について動画を投稿し、話題になっている。

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1999年に公開された映画『マトリックス』はキアヌ・リーブスを主役のネオに迎え、コンピュータが作った仮想現実の世界を舞台に繰り広げられるこれまでになかった独特なアクションシーンが話題となって大ヒットした。その後、2003年に2作目と3作目が公開されている。

そして、このほどウィル・スミスがYouTubeに「僕が『マトリックス』を断った理由」という動画を公開。「僕が誇りに思っていない話さ。これが真実だよ。僕は『マトリックス』のネオ役を断ったんだ」と話し、『マトリックス』の代わりに『ワイルド・ワイルド・ウエスト』に出演した理由をこのように語った。

ウィルには『インデペンデンス・デイ』(1996年)の後、『メン・イン・ブラック』(1997年)の出演依頼がきていたという。

「1年前に『インデペンデンス・デイ』をやったばかりだから、『うーん、またエイリアンの映画はやりたくないな』って思ってたんだよね。“エイリアン映画の男”って思われたくなかったんだ。だから『メン・イン・ブラック』を断った。そうしたら製作総指揮を務めるスティーヴン・スピルバーグが電話して来て、『何で映画を断ったんだ』って言われたから、『エイリアンの男って言われたくないんです』って話したよ。」

結局、スピルバーグ監督に説得されて、『メン・イン・ブラック』に出演したウィル。そして『メン・イン・ブラック』が大好評に終わった直後の1998年に、『マトリックス』シリーズの監督で脚本を務めたラリー、アンディ・ウォシャウスキー兄弟(現:ラナ、リリー・ウォシャウスキー姉妹)から連絡が来たそうだ。

「彼らは1作しか作ったことなかったんだ。『バウンド』っていうね。それで、『マトリックス』の話をしてくれたよ。」
「ウォシャウスキー兄弟はこう言ったんだ。『戦いのシーンで、君がジャンプするんだ。それでジャンプしている途中で止まっているのを想像して欲しい』『それで観客は君がジャンプしているところを360度の角度から見ることができるんだ』『僕たちはこういうカメラを作るつもりだよ。君がジャンプして止まっている間に観客がそのジャンプを全部見ることができるようにね』」

しかしミーティングでのウォシャウスキー兄弟の説明では、ウィルは映画のイメージができなかったよう。結局『ワイルド・ワイルド・ウエスト』への出演を決めたウィルだが、『マトリックス』の成功でウォシャウスキー兄弟が天才だったと知ることになったそうだ。一方、『マトリックス』を断って出演した『ワイルド・ワイルド・ウエスト』の評価は低く、結局ゴールデンラズベリー賞で最低作品賞など5部門を受賞することになってしまった。

ウィル・スミスは「キアヌはパーフェクトだった。(モーフィアスを演じた)ローレンス・フィッシュバーンもパーフェクトだったよ。黒人の僕が主役だったら、モーフィアスは黒人じゃなかったと思う。だって彼らはヴァル・キルマーを起用しようとしていたから」「僕は『マトリックス』を台無しにしていたかもしれないよ」と振り返った。

現在、2019年アカデミー賞の作品賞、主演男優賞、主演女優賞を含む8つの賞にノミネートされているレディー・ガガとブラッドリー・クーパー主演の映画『アリー/スター誕生』にも、かつてジェニファー・ロペスとウィル・スミスで制作される話があった。ウィル・スミスのいう通り、俳優の起用が違えば全く印象の違った映画になり、映画制作者や俳優にとって一つの選択が運命を変えることになるようだ。



(TechinsightJapan編集部 朝倉リリー)
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