外資系企業に勤める夫の目を盗み……婚外恋愛にハマッたセレブ主婦が「別れられた」理由

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2019年02月16日 19:02  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

(C)いしいのりえ

 家庭を持っている女性が、家庭の外で恋愛を楽しむ――いわゆる“婚外恋愛”。その渦中にいる女性たちは、なぜか絶対に“不倫”という言葉を使わない。どちらの呼び名にも大差はない。パートナーがいるのにほかの男とセックスする、それを仰々しく “婚外恋愛”と言わなくても、別に“不倫”でいいんじゃない? しかしそこには、相手との間柄をどうしても“恋愛”だと思いたい、彼女たちの強い願望があるのだろう。
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 婚外恋愛をしている人にとって、最もつらい時期は年末年始だという。いわゆる婚外恋愛カップルは、夫や妻と一緒いることが少ない平日の昼間に連絡を取り合うケースが多い。年末年始や大型連休などで家族と過ごす時間が増えると、必然的に婚外恋愛相手と連絡が取りにくくなってしまうのだ。

「今年はお正月休みが長かったから、かえって良かったなと思っています。ようやく彼と別れることができたので……」

 光希さん(仮名)は呟くようにそう語った。

「裕福な奥様」の元に届いた同窓会のハガキ

 今回お話を聞かせていただいた光希さんは、スレンダーな美女。もうすぐ50代になるとは思えない抜群のスタイルを持ち、きちんと髪を巻いてアクセサリーを身につけている。「昔は家族で主婦向けの雑誌に出たこともあるんですよ」と、照れながら光希さんは言う。

 20代半ばのとき、職場恋愛の末にご主人と結婚し、翌年には一児を授かった。育児の傍ら、昔からの趣味であったパン教室を自宅で開業し、何ひとつ不自由のない主婦業とサロネーゼの生活を謳歌していた。

「楽しく仕事をして、安定した環境で育児もできて……夫には本当に感謝しています。だからこそ、彼との関係が後ろめたかったんですよね」

 外資系企業に勤めるご主人は海外出張が多く、新婚当時から留守がちであった。子どもと2人で過ごす平穏な毎日に、ふと舞い込んできたのが、学生時代の同窓会のハガキだったという。

「半年前に行われた同窓会で、そこで初恋の相手と再会して、盛り上がっちゃうっていう……不倫のきっかけには、よくあるパターンですよね」

 光希さんは、もともとセックスに対して貪欲なタイプではない。セックスの相手がほしいわけではなくて、平凡な日常に彩りが欲しいと感じた。それが、婚外恋愛であった。

 学生時代に半年ほど交際していたという彼は、吹奏楽部で同じ楽器を担当していたという。

「すごくウマの合う人で、周りに『付き合ってるんでしょ?』と、からかわれたりしていました。明るくて、部活の時に笑いが起きるといつも彼が真ん中にいて……そんな人でした」

 学生時代に交際した時は、放課後にどこかへ行ったり、カラオケやファストフード店に行ったりと「学生らしいデート」を重ねていたが、受験勉強で忙しくなるにつれて次第に関係がフェードアウトしてしまったという。

「何となく別れてしまって……同窓会の時に、つい『あなたと別れたことは心残りだった』と話したら、『俺も』って言ってくれて」

 互いに家庭を持つ身であったが、婚外恋愛の関係になるには時間がかからなかった。同窓会の時に連絡先を交換し、その1週間後に再会し、ホテルに行った。

 学生時代にやり残したことを拾い集めるように、2人は婚外恋愛を楽しんだ。遊園地に行ったり、一日中ラブホテルで抱き合ったり、ずっと手をつなぎながら映画を見たり……数十年の時を経て彼と過ごしたことは「私にとっては輝かしい宝物」だと光希さんは言う。

 彼との時間を重ねるたびに、光希さんの心の中には、ご主人への後ろめたさが蓄積されていったという。

「夫は、子どもと私を不自由なく食べさせてくれているのに、私は呑気に不貞を重ねている……やめなければいけないのに、彼から連絡が来ると、女の子に戻ったようにはしゃいでしまう。そんな自分が許せないのに、彼に会うためにおしゃれをして待ち合わせ場所へ向かってしまう自分がいました」

 まるで中毒となっていた光希さんの婚外恋愛にストップをかけたのは、今年の正月の出来事だったそうだ。

「私と娘が、同時期にインフルエンザにかかってしまったんです。本当につらくて、食べることもできなくて……夫は昨年末から海外赴任していますし、両親は遠方に住んでいるから頼れません。そんな時に、一番身近な『恋人』である彼は頼れない。彼も家族と共に『お正月』をしていますから」

 いざという時に頼れない……病気が光希さんの婚外恋愛に歯止めをかけたというわけだ。

「彼にお別れのメールを送って、彼の連絡先を全て削除しました。メールは受信拒否設定にして、電話番号もLINEのIDも削除しました……そうしないと決意がぐらついてしまうと思って」

 学生時代の恋愛を、大人になって再び謳歌した光希さん。この婚外恋愛を一言で言うと「ラッキー案件」だと語る。

「まさかこの歳になって恋愛を楽しめるとは思いませんでしたから。彼から連絡が来なくて不安になったり、嫌われちゃったんじゃないか……なんて、50代を目前にしたオバサンが、恥ずかしいでしょう? あのキラキラした半年間は、夫と子どもには内緒にしたまま、胸にしまって生きていきます」

 光希さんは静かな面持ちでそう語った。彼女にとっての「ラッキー案件」は、これからの人生の糧となるのかもしれない。
(文・イラスト/いしいのりえ)

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  • 自分のバカな過去を反省してるならいいけど、そうじゃなかったら、相当に救いようがない。
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