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富川アナの乱入、三谷ドラマとの類似……。波乱の後半戦スタート『ハケン占い師アタル』第6話

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2019年02月22日 20:02  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

写真テレビ朝日系『ハケン占い師アタル』番組公式サイトより
テレビ朝日系『ハケン占い師アタル』番組公式サイトより

 悩める現代人にヒーリング効果があると評判の『ハケン占い師アタル』(テレビ朝日系)。ベテラン脚本家・遊川和彦のポイズン度高めのオリジナルストーリーですが、若手演技派女優・杉咲花がさらりと主人公アタルを演じることで程よく中和されています。アタルのボスである大崎課長にスポットライトを当てた第6話を振り返ってみましょう。

(前回までのレビューはこちらから)

 物語も後半戦に入り、いつものお約束的な展開から少しずつ変化が現われ始めました。いつも冒頭に登場し、「悩んでいるのはあなただけじゃない」と微笑んでいた謎の女性・キズナ(若村麻由美)ですが、キズナが今回カウンセリングしていた相手は都内のイベント会社に勤める大崎課長(板谷由夏)でした。自殺を考えるほど追い詰められていたようです。いつになくシリアスムードな幕開けです。

 大崎課長の悩みは、代々木部長(及川光博)から命じられた「チームから出向社員を1人選んでほしい」というものでした。都内から通勤3時間を要する倉庫管理会社へと飛ばし、自主退職を促すという陰湿なリストラ計画だったのです。ミッチー演じる代々木部長のクソ上司ぶりに、ますます拍車が掛かっています。

 人のよい大崎課長は、リストラ候補を容易に選ぶことができません。それにも増して、派遣社員のアタル(杉咲花)が来て以来、職場の雰囲気がすっかり変わったのです。みんな、大崎課長に文句ばかり言っていたのに、今では誰もがやる気まんまんで働いています。「もう辞めます」が口癖だった品川(志尊淳)は「俺、もっと頑張ります」と明るい笑顔を見せています。顔を合わせれば言い争っていた上野(小澤征悦)と田端(野波麻帆)はいい感じですし、神田(志田未来)と目黒(間宮祥太朗)はラブラブモードです。

 リストラの件だけでも頭が痛いのに、ローンを支払い中のマンションに帰れば、中学生の息子は反抗期の真っ盛り。学校の人間関係で悩みを抱えているようですが、ひと言も話そうとはしません。夫は「こっちは仕事で疲れているんだ。母親の仕事だろ」と息子のケアを一方的に押し付けてきます。そのくせ、若い女の子との火遊びをこっそり楽しんでいるようです。会社ではクソ上司、家庭ではクソ夫に悩まされる大崎課長。職場のリーダー、主婦、母親の三役を兼任するのはハンパなく大変です。

 酒に酔った大崎課長は、荒井由実の1970年代の名曲「やさしさに包まれたなら」を口ずさみます。「小さい頃は神さまがいて、不思議に夢をかなえてくれた やさしい気持ちで目覚めた朝は 大人になっても奇蹟は起こるよ」と歌う大崎課長ですが、悩める40代の働く女性をやさしく包み込んでくれる神さまはどこにもいそうにはありませんでした。

 

■インチキ占いに洗脳されてしまう大崎課長

 クソ上司の代々木部長に出向者を早く決めるように迫られた大崎課長は、ついつい神田が妊娠していることを漏らしてしまいます。代々木部長は「妊娠しているなんて知らなかった」「倉庫管理はデスクワークだから、彼女にとってもいいはず」と一方的に神田を出向候補に決めてしまうのでした。

 神田に自分の口からそのことを伝えなくてはならない大崎課長は自責の念に囚われ、警報が鳴る線路の踏み切りでボーッとしてしまいます。そのとき声を掛けてきたのが、キズナが主宰する新興宗教まがいの団体にいる信者たちでした。キズナに引き合わされた大崎課長は「あなたは悪くない。悪いのは周囲や環境」「必要なのは、あなたを解放すること」と甘い言葉に洗脳されてしまいます。

 ここでアタルの出番です。会社を辞め、家庭も捨てて、大崎課長はキズナのところで世話になると言い出します。「目を覚まして!」とアタルは大崎課長の顔に思いっきりビンタをカマします。「誰にでも当てはまることを泣きながら言って、お金を巻き上げているんです」とキズナのインチキ占いぶりを暴露するアタルでした。そんな手口が嫌になって、アタルは母親であるキズナから逃げてきたのです。

 アタルの鑑定が始まりました。大崎課長の悩みは、いつまで経っても自分に自信が持てないということでした。学生の頃は学級委員に選ばれ、職場ではいち早く管理職に選ばれるなど、周囲から常に信頼されてきた大崎課長です。でも本人いわく「憧れていた先輩や仕事のできる上司の真似をしてきただけ。いつニセモノと呼ばれるかと、ずっと怖かった。もう疲れちゃった」と本音を吐露します。

■荒井由実の名曲を独自にアレンジ

 キズナに15万円も払うなど、すっかりカモにされまくった大崎課長。そんな彼女のマジメさを普段から見てきたアタルは、優しく力強く包み込みます。

「誰かの真似でもコツコツと努力していけば、それは本物なんだよ。もう、あんたのオリジナルだよ。本物のリーダーこそ、悩みに悩むもの。部下に丸投げするリーダーは、ニセモノだから」

 アタルの熱い言葉によってキズナの洗脳から目覚めた大崎課長は、反撃に転じます。クソ上司・代々木部長に神田を出向させることを撤回するように迫るのでした。神田の年収は300万円。チーム6人がそれぞれ毎月5万円分ずつ利益を上乗せすれば、神田の年収分はクリアできる。一致団結している今のこの6人なら可能ですと強気に宣言します。もちろん、大崎課長の後ろには神田たちが顔をそろえ、大きくうなずいてみせるのでした。「それでもダメと言うなら、社長に直訴します」と大崎課長にすごまれ、あたふたと退散するクソ上司でした。出向計画は社長命令ではなく、代々木部長が点数稼ぎのために思いついた独断だったのです。

 翌朝、気持ちよく目覚めた大崎課長は起きるやいなや、隣りのベッドで寝ているクソ夫をバチンとビンタし、学校に向かう息子にお弁当を渡しながら「大いに悩みなさい、ママはいつも側にいるから」と勇気づけて送り出します。「やさしさに包まれたなら」の歌詞内容を大崎課長は自分なりにアレンジして、実行に移したのでした。神さまが現われるのをじっと待つのではなく、自分から行動していくことを決意したのです。

 

■富川アナがサプライズ出演!?

 第6話はネット上でかなりの荒れ模様でした。クライマックスに差し掛かるところで、いきなり『報道ステーション』(テレビ朝日系)の富川悠太アナウンサーが現われ、北海道南部で震度6弱の地震が起きたことを伝えたのです。災害に関する速報は仕方ありませんが、数分後に再開されたドラマは、富川アナが出演していた分だけ、先に進んでいたのです。テレ朝の見逃し配信で確認したところ、大崎課長が自殺願望に囚われ、キズナの鑑定を受けるシーンが飛んでしまっていました。テレビ朝日のお粗末な対応に、リアルタイムでドラマを楽しんでいた視聴者は大ブーイング。「ドラマはカットせずに、報道ステーションを遅らせてスタートさせろ」と怒りのコメントがネット上に溢れ出しました。

 昨秋、好感度の高かった小川彩佳アナが番組降板して以降、『報道ステーション』の人気低迷の責任を負わされている富川アナ。今回もテレ朝のお祖末対応の矢面に立たされた格好です。地震速報は本人の責任ではありませんが、アンラッキーなときはアンラッキーなことが続くものです。富川アナにしてみれば、「どうすれば僕と報道ステーションはまた人気が復活するんでしょうか」とアタルに占ってもらいたいところでしょう。

 今回、妊娠している神田が出向させられないよう、大崎課長らは一致団結して素晴しいチームワークを発揮しました。このエピソード、なんかデジャヴ感があるなぁと思ったら、三谷幸喜の人気ドラマ『王様のレストラン』(95年放送/フジテレビ系)の第3話によく似ていました。スタッフがそれぞれ経費を抑えることで、リストラ計画を回避し、チーム力が逆にアップするという名エピソードでした。ベテラン脚本家の遊川和彦にしてみれば、「真似でもいい。コツコツと続けていれば、それはもう本物なんだ」ということでしょう、きっと。

 アタルの居場所をついにキズナが探し当てた第6話の視聴率は、9.5%(ビデオリサーチ調べ、関東地区/以下同)でした。初回から第5話の10.3%まで5週連続で2ケタをキープしてきましたが、ついに連続記録が途切れてしまいました。地震速報の後、ドラマ内容をカットしたまま適当に放送したテレビ朝日の対応のまずさが、そのまま視聴率減に反映されてしまいました。お詫びに富川アナがドラマにゲスト出演し、アタルに徹底的にダメ出しされまくれば、視聴者もすっきりするのではないでしょうか。富川アナとテレビ朝日、考えてみてください。
(文=長野辰次)

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