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「大きな胸がコンプレックスだった」デビュー10年・護あさなの“ヒロインになれない”人の生きる道

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2019年02月24日 16:00  ソーシャルトレンドニュース

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"「大きな胸がコンプレックスだった」デビュー10年・護あさなの“ヒロインになれない”人の生きる道"

護あさなに10年を振り返ってもらったら“ヒロインになれない人”向けの話だった

今から遡ることちょうど10年前の2009年3月。“この春高校を卒業する現役女子高生”だった彼女は、グラビア界の新星として世に放たれた。AKB48メンバーのグラビアの全盛期に現れた、世界を恨んだような目をして佇むそのグラビアアイドルは異色の存在。『SPA!』のグラビアン魂のコーナーでみうらじゅん賞を受賞するなど、注目を集めた。

その後、グラビアの活動をセーブした後は、女優として、数々の2.5次元の舞台をはじめ、ドラマ『監獄学園―プリズンスクール―』の裏生徒会副会長・白木芽衣子役や映画『SCOOP!』で斎藤工演じる若手代議士と密会する女子アナ“桃パイ”役など、見た者に鮮烈な印象を与える役を演じている。

だが失礼ながら、大きな映画のヒロインをやったりといった、いわゆる“大ブレイク”といった過程を経たわけではない彼女。なぜ、そして、どのような気持ちで、護あさなは仕事を続けてこれたのか?
デビュー10周年を記念して、“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”ではインタビューを計画。最新出演映画『血まみれスケバンチェーンソーRED』のネメシスの衣装で登場してもらい、この10年を語ってもらった!
そこには“ヒロインになれない側の人間がどう生きるか”という、チェリー読者必見の、独自の哲学が存在した……!


何にも染まっていないことの素晴らしさ


――はじめまして、“永遠のオトナ童貞のための文化系マガジン・チェリー”という童貞をひきずった男性のためのメディアです。


護「最高じゃないですか!」


――わ、ありがとうございます!!


護「少年のときの気持ちを保っていられるってとても素敵なことじゃないですか。それに、何にも染まってないっていうことは何者にでもなれるっていうことですよね」


――いきなり名言を!


護「私自身、28歳の今も18歳のときの気持ちが変わらずにありますからね。18歳の気持ちが全く別物になったのではなく、増えていっている感覚なので、少年も少女も大人になっても自分の中に生かせるのは素敵なことだと思います」


――童貞そのものへのマイナスイメージはないですか?


護「ええ、むしろ素敵な女性ほど『わ、かわいい!』ってプラスのリアクションができると思いますよ」


デビュー当初の“暗さ”の理由


――のっけから肯定的なリアクションありがとうございます! 実は今回、護さんがデビュー10周年ということでお話を伺いにきました。


護「実は私、10周年って、今回のこの取材で言われて気づいたんです」


――ええっ、あまり意識してなかったってことですか?


護「ええ、気づいたら10年経ってた、というのが正直な感覚です。『あともう少しで10年!』とかそういう感覚はなかったですね」


――デビュー当時、10年前の感覚は覚えていますか?


護「もう、それは鮮明にあります(笑)」


――では是非それを聞かせてください! 実は今も、護さんのテンションの高さと気さくな感じに驚いているのですが、デビュー当初のグラビアはもう少し“闇のある女子高生”というイメージでしたよね!?


護「尖ってる感じ……でしたよね。グラビアではカメラマンの方に『にらんで』『もっとキツイ感じで』って指示を出されることも多くて。不思議なもので、自分が確立していない時期に、指示された表情やポーズをしていると、だんだんと本当にそういう気持ちや性格になっていってしまうんですよね」


――それこそ純粋な時期のほうが染まりやすいといいますか。


護「当時のグラビアを今見ると、自分の顔がこわばってるのがわかるんです。それは19歳で実家を出て一人暮らしをはじめた『自分で生きていかなきゃいけない』っていう不安感や、19、20歳でそういう“かっこよさ”を求められることへの心のひずみの表れなのかもしれません」


胸がコンプレックス、けど褒められる


――やっぱり18歳から20歳くらいの女子は“かっこよく”より“かわいく”いたいですよね(笑)。


護「本心ではやっぱりAKB48 のコたちみたいに、チェックの水着を着て、かわいくキャピっとしたかったです。私が着るのは『これ、どこで売ってるんだろう?』っていう水着だったじゃないですか(笑)」


――胸を強調することを主目的に作られたような水着でしたよね(笑)。


護「ええ、それに私自身、当時は胸がコンプレックスだったんです」



――ええっ! 当時は写真集『月刊護あさな』のキャッチコピーが『ボインNO.1』だったり、周囲はそこを煽っているような印象を受けました。


護「やっぱり高校生の頃から、誰かと挨拶すると、まずは相手の目線が私の胸にいっていることに気づく……という経験を重ねてきていたので。グラビアを始めてからの時期も、胸が大きく見えないような服を着たり、猫背にしていたり、体重を落として胸も落ちるように……って考えたりしていました」


――ただそんなご本人の気持ちとは裏腹に、グラビア界での人気と評価はうなぎのぼりでした。


護「正直、グラビアをやっていた最初の2〜3年はずっと『これで大丈夫なのだろうか……』という不安の中でやっていました。高校から出た瞬間に接続されたのがこの“社会”で、女子校出身で男性ともほとんどつきあったことがない中、男性がよしとするものがわからなくて。胸や背の大きさというコンプレックスを褒められることへの不安と葛藤の中で、模索し続けてきた感じですね」


私は“ヒロイン”じゃないかもしれない


――そのコンプレックスは、この10年のどこかで消えていったのでしょうか?


護「女優業を始めると、今度はそこに『なんで私はヒロインになれないんだろう』というコンプレックスが重なるようになりました。ただ、正直なことを言ってしまうと、ヒロインになれる人っていうのは決まっていると思うんです」


――主役じゃない生き方をせざるを得ない僕たちには気になる話です。詳しく聞かせてください。


護「『ゾンビアス』という初めて出た映画のオーディションのときに『あれ?私の顔って主役じゃないんじゃないか?』って気づいちゃったんです(笑)。でも、やってみたら楽しくて。私はヒロインをいじめたり、ともすると見ている人に嫌われるような役が向いてるんじゃないか、と」



――そこに楽しさを見出せたんですね。


護「それこそ、ヒロインだと偶像的というか『こうであって欲しい』という理想が求められる中で、私がやるような役は、いい意味でその要素が薄く、自由度も高いんです」


――しかも『ゾンビアス』と同じ井口昇監督が手がけた連続ドラマ『監獄学園―プリズンスクール―』の副会長の役など、護さんの役は印象に残るものが多いです。


護「ありがたいことに、2.5次元の舞台でも、主役ではないんだけど、印象に残る役を頂くことが多くなってきました」


ヒロインになれない者の生きる道


――それこそ『監獄学園』の副会長は、胸が効果的に映されて印象を残していましたが、胸へのコンプレックスはなくなっていったのですか?


護「色々な役を演じていく中で、胸があるって一種のアイコンであり、チャームポイントなんだ、と楽しく捉えられるようになりました。自分の殻を破って、恥ずかしかったものを出せるようになることこそが、私のようなヒロイン以外の人間が生きる道、“脇役道”につながっていくんです」



――めちゃめちゃかっこいいです!


護「だから大事なのは、自分は何においての主役なのかを見極めることなんだと思います。ヒロインになれないということは決して、輝ける場所がない、ということではないんですよね」


――王道じゃない場所にも目をやると見えてくるものがあるかもしれない、と。


護「それこそ、童貞って、経験がないこと自体は恥ずかしいことじゃないと思うんです。ただ“童貞を恥ずかしいと思っている自分”を自覚することで何かが始まると思うんです。私も、『自分はヒロインじゃないんだ』っていうことにもっと早く気づければよかった……という自戒の念も込めて言ってるんですけどね」


10年続けるためには“感謝と謝罪”


――10年お仕事を続けていく上では、人間関係に悩む人も多いと思うのですが、そこでの10年続ける秘訣のようなものはありますか?


護「なるべくたくさんの感謝と謝罪を言うことですね」


――感謝はわかるんですが、謝罪もですか?


護「『ごめんなさい』って言われたら、もうその先に言い返されることってなくないですか?(笑)もちろん、その代わり“私の『ごめんなさい』を許してくれたこと”への『ありがとう』もたくさん伝えていくこととセットですけどね。そうすると、とてもうまく人間関係が回るようになっていくと思います」


――すごい! とても、あの世界を恨むような目をしていた方とは思えない!(笑)


護「あの頃は本当に心が閉じちゃってたんです(笑)。もともと、私はハーフで、父親の外国人気質を受け継いで、心を開いてたくさん喋って伝えるタイプだったんです。でも、閉じちゃうと、本当に何も伝わらない。だから今は、仮に少し失礼な人が来ても『この人は何か嫌なことがあったからこうなっちゃたのかな』とか背景を想像するようにしています。もう『隣人を愛せよ』の精神ですね。どんな人にも優しい気持ちでいれば、全てうまく回っていくんです。この格好で教祖みたいなこと言ってすみません(笑)」


“何かひとつ”残すために、ひとつひとつこだわる


――どうやって、その“他者を想う”精神にたどり着いていったのでしょうか?


護「やっぱりこの仕事って、お客さんがいないと成立しないんです。舞台も観にきてくださる方がいるから成立していますし、この取材も読んでくれる方がいると思うから、私は何でも喋ろうと思って臨みました」


――本気感は伝わってきております。


護「この仕事をしている人は、自分の仕事に触れてくれた方に、何かひとつ残せないといけないと思うんです。このインタビューを読んで何か自分が変わろうと思ってくれたら嬉しいですし、舞台を見て、気分が晴れやかになって何か美味しいものを食べたくなる、なんてことでもいい」



――仕事の度に、触れてくれた人に何かひとつ、残す。すべての仕事に通じそうな哲学です。


護「だから、お客さんに何かひとつ残せるようにするためには、私はちゃんとひとつひとつこだわっていかなきゃいけないんです。私は、メイクや衣装もこうしたほうがいいって、自分で意見を言うんです。それは仮に周りにわがままだと思われても、必要な姿勢だと思っていて」


――お客さんのことを考えるから、そういう意見が出てくるってことですもんね。


護「それに、ちゃんと最終的に結果を残せば、誰も文句は言わないんですよ。なので、私が追い求めるのは、結果とお客さんの笑顔。仮にお客さんがひとりでも、笑顔になってくれるのであれば続けられます。だから、10周年経ちましたけど、今の護あさなは『人類が終わらない限り、この仕事は辞められない……!』って気持ちです」


(取材・文:霜田明寛 写真:中場敏博)

『血まみれスケバンチェーンソーRED』 映画情報
2019年2月22日(金)公開

【STORY】
自前のチェーンソーを持ち歩く鋸村ギーコ(浅川梨奈)はうぐいす学園に通う女学生。ある日、同級生の碧井ネロ(あの)が創り出した改造死体たちに襲われ始める。迫り来る改造死体たちを撃退して行きながら首謀者のネロのアジトに乗り込み直接対決を試みる。なぜ、ギーコを執拗に襲うのか!? それには衝撃の理由があった!
ネロとの苦闘、そして鎧をまとった新たな敵との遭遇。
彼女はうぐいす学園新生徒会ガーディアンズの総長ネメシス(護あさな)。
ギーコ絶体絶命のピンチに!!

監督:山口ヒロキ
脚本:福原充則
出演:浅川梨奈 あの 護あさな ほか
配給:プレシディオ

公式HP:http://www.vap.co.jp/chimamire/

©2019三家本礼・KADOKAWA刊/うぐいす学園3年A組


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