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Windows 10のアップデートがよく失敗するんですが、どうすればいいですか?

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2019年03月04日 09:02  ITmediaエンタープライズ

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ITmediaエンタープライズ

写真実際に筆者のPCでアップデートに失敗した際の画面。何度リトライしても失敗しました
実際に筆者のPCでアップデートに失敗した際の画面。何度リトライしても失敗しました

 こんにちは。横河レンタ・リースで、ソフトウェアの製品開発を担当している松尾太輔です。



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 Windows 7のサポート終了まで1年を切りましたが、2019年もWindows 10関連のニュースは落ち着きそうにありません。Microsoftは、2月14日(米国時間)にWindows 10 20H1の新たなテストビルドをWindows InsiderのSkip Aheadリング向けにリリースしました。



 まだ、2019年前期の大型アップデート「19H1(正式には1903という名称になるようです)」が開発中という段階で2つ先、つまり1年以上先のアップデートのテストバージョンが登場したということになります。これだけ動きが早いということは、大きな変更が予想されます。開発者としても、キャッチアップするのが大変でしょう。



 さて、今回は前回の記事に引き続き、Windows 10移行に関してよく聞かれる疑問や悩みに答えていきます。少し細かい技術的な話になるかもしれませんが、お付き合いいただければ幸いです。



●質問1:「Windows 10のアップデートがよく失敗するんですが……」



 まずはこちらのお悩みから。あくまで私の感覚値ですが、100台中5台くらいの割合でWindows 10のアップデートに失敗してしまう印象です。仕事柄、実際にPCを運用しているさまざまな企業からお話を伺いますが、おおむね皆さん同じような感覚を持っているようです。ちなみに、Feature Update(FU=機能更新プログラム)だけではなく、Quality Update(QU=品質更新プログラム)も失敗することがあります。



 アップデートに失敗しても、下図のようにエラーコードしか出てこないので、ユーザーからすれば原因がさっぱり分からないことが多いです。しかも、エラーメッセージが目立たないため、気付いたらアップデートに失敗していて、長い間放置されていた――なんてケースもあり得ます。



 自分が調べた限りでは、アップデートに失敗する理由は「ローカルストレージの空き容量不足」と「Windows Updateデータベースの破損」の2つが多いようです。



 ローカルストレージの空き容量不足を解消するには、ズバリ、不要なファイルを削除するのが一番有効です。



 「そんなの当たり前」と思うかもしれませんが、Windows 10はアップデートに時間がかかることから、HDDよりもSSDを搭載するマシンを選ぶ企業が多いと思います。ところが、大容量のSSDは高価です。予算にもよりますが、一般的な企業であれば、選べて256GBまででしょう。128GBに抑えたいと考えるIT管理者も少なくないはずです。



 そうなると、今まで500GBや1TBのHDDを利用していたユーザーだと、データの移行に苦労することになります。ファイルサーバにデータを移したり、不要なデータをなるべく削ったりしたとしても、容量がギリギリになる人も少なくないでしょう。結果、最初のアップデートで早速失敗することになります。以前の連載でも触れましたが、安定的にアップデートを行うには、最低でも8GB、できれば20GB以上の空き容量があることが望ましいです。



 ただでさえ、OSやOfficeアプリだけで50〜70GB程度を使うことになるため、データの保存領域は自ずと限られてきます。そう考えると、今後は必要なときにデータをクラウドからダウンロードするようにするなど、ローカルにデータを置かせないようにする「データレス化」の考え方が主流になると私は考えています。



・データベースの破損は、修復ツールを使えば簡単に直る



 もう一つの原因である「Windows Updateデータベースの破損」は、修復ツールを使えば簡単に直ります。原因不明のアップデートの失敗は、八割方これで解決するように思います。



 ただし、修復ツールの実行には管理者権限が必要です。トラブル対応に備えて、管理者が遠隔操作で、ツールなどを管理者権限で利用できるようにする、もしくは許可したアプリの実行については、ユーザーが管理者権限で行えるような手段を用意しておきましょう。



 なお、QUは「累積更新プログラム」という今までの修正を全て含んだ形式で当てるのが一般的ですが、この累積更新プログラムをインストールするために、必須となる「SSU(Servicing Stack Update)」という別の更新プログラムがあります(ややこしいですね)。



●質問2:「アップデートは完了するが、すぐに古いバージョンに戻ってしまう」



 Windows 10のアップデートには、こういったトラブルもつきものです。これは、新バージョンに対応していないアプリやデバイスドライバ、設定などがあるとロールバック(前のバージョンに戻す)してしまうことが原因です。



 最近のWindows 10はだいぶ賢くなっており、新しいバージョンが正しく動作できないと判断するとすぐに自動でロールバックしてしまいます。ユーザーからすれば、「何度バージョンアップしても、旧バージョンに戻ってしまう」となるわけです。



 ロールバックを起こす原因を取り除けば、それはなくなるのですが、この原因を突き止めるのは非常に難しいでしょう。ウイルス対策ソフトや認証系、セキュリティ系のアプリの対応を確認して、不要なデバイスを取り外してもこの現象が繰り返される場合は、Windows 10を初期化するのが一番早い解決方法です。当然、各種設定やアプリ、データは消えてしまいます。



 このように、現在のところ、Windows 10は初期化しなければならない状況に陥ることがしばしばあります。そのためにも、初期化した後に設定やアプリをリモートから再セットアップできるようにしておく必要があるでしょう。



 従来のPC運用だと、出荷前に設定やアプリを決めてそれっきりという「プリインストール」が一般的でしたが、昨今は、iOSやAndroidをはじめとして「設定やアプリはユーザー自身がダウンロードするもの」であり、それがWindows 10における「常識」です。そのための環境は用意しなければいけません。



 先ほど「データレス」についてお話ししましたが、この問題でも同じことがいえます。たとえトラブルが起こっても、PCを交換して設定やアプリを復元できれば、すぐに業務に復帰できるため、影響を最低限に抑えられるのです。



●質問3:「WSUSを設定しているのに、なぜか勝手にWindows Updateがかかってしまう」



 この問題については、既にさまざまな記事で解説されているので、ここでは簡単に説明します。Windows 7では、WSUS(Windows Server Update Service)を設定しておけば、勝手にKB(パッチ)が充たることはありませんでした。しかし、Windows 10は違います。



 WSUSを設定しても、Windows Update for Business(以下、WUfB)を有効にしたり、ユーザー操作でアップデータのサーチを行ったりすることで、意図しないアップデータが適用されてしまうことがあるのです。また、「Windows Updateアシスタント」というツールなどがインストールされたり、更新のタイミングで定期的にそれが実行されるように、タスクスケジューラに登録されたりすることもあります。



 これを防ぐためには、適切なグループポリシーを「Active Directory(以下、AD)」で適用する必要があります。グループポリシーも単に「勝手にアップデートしない」という設定だけではなく、例えば「WUfBをユーザーが有効化できないようにする」を設定する必要があるなど、そこまで簡単なものではありません。



 ADがない環境で、マスターなどで直接レジストリを変更して、グループポリシー相当の設定をしているケースも散見されますが、これは、アップデートなどで、いつ上書きされてしまうか分からないため、あまりお勧めできません。アップデートを制御するのは、ADもしくはそれに代わる専用ツールが必須です。どんなグループポリシーが必要なのかについては、今回は割愛しますが、リクエストが多ければ今後説明しようと思います。ぜひTwitterなどでコメントしてください。



 いかがでしょうか。次回は、Windows 10の導入と一緒にバージョンアップするケースが多い「Office」について、お話しする予定です。



 従来のMSIというインストーラ形式から、新しいC2R(Click to Run)のみの提供になる「Office 2019」。「Office 365」と同じこのインストーラ形式は、今後、Officeをクラウドサービスとして提供していこうという、Microsoftの意思の表れでしょう。その問題点と解決方法を説明します。



 Windows 10移行のタイミングでのOfficeバージョンアップ、2016でいくのか、それとも2019にするの迷っている方は特に必見です。お楽しみに!


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