「5Gでより豊かな未来を」NTTドコモ代表取締役社長・吉澤和弘が語る5Gの意義

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2019年03月09日 14:11  リアルサウンド

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 株式会社NTTドコモが、3月8日にベルサール汐留にて「DOCOMO 5G Open Partner Program『5G BUSINESS CAMP』」を開催した。


(参考:タワーレコードが“5G時代の音楽エンタメ人材を育成”する『TOWER ACADEMY』を開校


 『5G BUSINESS CAMP』は、2019年9月からスタートするプレサービスに向けたドコモパートナーとの5G(第5世代移動通信システム)を活用したソリューション協創の拡大、具体的なビジネス化を加速することを目的としたイベント。セミナー会場ではNTTドコモ代表取締役社長の吉澤和弘のオープニングスピーチ、取締役常務執行役員の古川浩司の囲み取材、ビジネスネットワーキング会場では展示パートナー企業のソリューション展示が行われた。


 吉澤による社長講演では「5Gでより豊かな未来を」をテーマに、5Gの意義・考え方が話された。1987年に日本初の携帯電話「TZ-802型」が発売され、およそ30年。デバイス、ソフトウェア、と共にネットワークは驚くほどの進化を遂げてきた。1993年の通信速度は2400bps、現在の第4世代では1288Mbpsにまで加速し、通信速度は26年で54万倍となっている。


 5G実現に向けてギガ時代へ突入することを説明。「高速・大容量」「低遅延」「多数接続」という3つの要素により、4K/8Kストリーミングやスタジアムソリューション、遠隔医療、農業ICTといった5Gが目指す世界が実現可能となる。導入スケジュールには、2019年9月をプレサービス開始とし、2020年春に商用サービスをスタート。5Gインフラ構築などのため、1兆円をつしする予定だ。5Gのエリア展開としては、都心部ターミナル駅周辺や遠隔医療、農業などで必要展開される。


 ドコモは、5Gサービスをパートナーと協創していくことを明言している。2300超の企業・団体が参加表明しており、すでに「5Gトライアルサイト」としてAR・多視点デモを活かした「5G×SPORTS」、VRゲーム・VR観戦の「5G×GAME」の展開が成されている。5G本格導入に向けては、「新体感サービス」に位置付けられる新体感ライブ、スタジアムソリューション、「周辺機器の連携による新体感」としてはそれぞれの画面で異なるコンテンツを同時に見ることができる「透過型ARデバイス」、様々なバイタルデータを自動で収集するウェアラブルデバイスなど、5G端末で実現可能となるコンテンツが挙げられた。社会的課題解決としても、地方創生、医療介護問題、防災・防犯などが5Gにより問題解決となる。


 ドコモは、2019年4月に「5G・IoTソリューション推進室」を始動させる。先進技術を活用したソリューション協創を推進すべく、全国への支援体制を強化する方針だ。最後に「5Gでパートナーとの協創することによって、新しいソリューション、ビジネス、サービスにて成長していく。非通信事業の成長に5Gをしっかりと活用していくことが我々の戦略であります。非通信分野を大きく成長させていく大きなドライバが5Gです」と挨拶しさらなるパートナーとの協創を呼びかけた。


 古川の囲み取材では、吉澤のプレゼンテーションの中で、『ラグビーワールドカップ2019』や『東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会』について明記されていたことに質問が飛んだ。古川は「スタジアムの中で、例えばVR、ARといった映像関係のソリューションを提供したいと思ってはいます」と答え、ラグビー観戦者、スタジアム周辺の方々が5Gを体験できるようになると明言。「その時にどのような方々と手組みしてやっていくかということに関しては、これからという話になっていきます」とコメントした。


 ソリューション展示ではスポーツ中継が目の前に出現し、新感覚のスポーツ観戦ができる「ジオスタ」を体験した。「ジオスタ」はレースのTV中継映像とレース中の様々な情報をARで合成することで、全く新しいモータースポーツの楽しみ方を提示する次世代コンテンツ。仮想空間上にF1やゴルフといったスポーツ競技を再構成し、新たな視点でスポーツ観戦が可能となる。担当者の方によれば、中継映像でもほぼ遅延なくAR合成が可能とのこと。スポーツだけでなく、アーティストのライブなどでも新感覚の体験が実現できることを予感させる体験だった。


(渡辺彰浩)


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