伊勢丹新宿店メンズ館が15年ぶりの大規模リモデル、コスメからビスポークまで男を磨くスペシャリティストアに

0

2019年03月16日 07:41  Fashionsnap.com

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

Fashionsnap.com

館内の様子 Image by: FASHIONSNAP.COM
3月16日に全館リモデルオープンする伊勢丹新宿店メンズ館が、関係者向けに館内の全フロアを公開した。同館の強みであったラグジュアリーなオーダーサービスを強化するとともに、次世代の購買層として重視するミレニアル世代から人気のブランドを誘致。これまで培ってきたラグジュアリーな体験を提供できる土台と、独自の売り場編成に挑戦する先進性を軸に世界ナンバー1のスペシャリティストアを目指す。


 同館が大規模なリモデルを行うのは2003年以来15年ぶりとなる。昨今の顧客の需要と同館の展開店舗やサービスが乖離してきていると分析し、主要購買層の30代〜50代に加え、次世代の購買層となるミレニアル世代の取り込みに着手した。2020年までの売上高の目標は約500億円としている。
 今回のリモデルでは、店内の商品展開面積を8%削減し、顧客との接点を促すコミュニケーションスペースを同館全体で25ヶ所に新設。バーカウンターやDJブース、テーブルが設置されたスペースでは、顧客との対話やくつろぎの時間を提供する。また、オーダーやカスタムを行うことができるコーナーを館内の5ヶ所に設け、個別の要求への対応を強化するとともにラグジュアリーな体験を可能にした。また、新たなメンズ館を象徴するメッセージを発信するスペース「SI」を導入。1階正面玄関前、2階、4階、6階の4フロアにメンズ館らしさを表現した作品を揃え、全館の統一感を演出する。
 リモデルの主軸フロアである2階のメンズクリエーターズと6階メンズコンテンポラリーは今年2月に先行オープン。2階ではアート作品などを展示販売する「アートアップ」とクリエイターなどの限定アイテムが揃うポップアップを展開する「パビリオン」を新設し、ファッションを含めたカルチャーの発信拠点としての機能を備えた。6階は「ネイバーフッド(NEIGHBORHOOD)」や「ヒューマン メイド(HUMAN MADE®)」といったグローバルスタンダードなブランドを揃え、ライフスタイル雑貨を充実させた。
 今回新たに公開されたフロアの中で特に変化したのは1階、4階、5階の3フロア。1階ではコスメスペースを拡大し、セミセルフで商品を試すことができるほか、肌測定に基づいたケアやコスメを紹介するカウンターを新設した。取り扱いブランドは「トム フォード フォー メン(TOM FORD FOR MEN)」や「オルタナ(oltana)」などの7ブランドを加えている。レザーグッズのコーナーではこれまで期間限定で開催し人気だった「スマイソン(Smythson)」の刻印サービスを常時展開する。4階メンズラグジュアリーは、これまで3階で営業していた「フェンディ(FENDI)」が移転し増床オープンしたほか、「ジミー チュウ(JIMMY CHOO)」や「ロエベ(LOEWE)」「ベルルッティ(Berluti)」「クリスチャン ルブタン(Christian Louboutin)」といったブランドが初出店。5階は紳士服が揃い、テーラーが常時在店するガラス張りの工房「テーラールーム」や、海外ブランドのオーダーメイドスーツを現地で生産し提供する「アルチザンラウンジ」を設けた。
 そのほか地下1階では、世界中から選りすぐったハイエンドなシューズブランドを揃えるオーダーコーナーが昨年9月に先行オープン。靴磨きのプロによるイベントを毎月開催するケアコーナーも用意している。ラゲッジのコーナーには「リモワ(RIMOWA)」が出店し、オーダーラウンジではハンドルやラゲージタグのカスタマイズが実施できる。フェンディや「メゾン マルジェラ(Maison Margiela)」「トム ブラウン(THOM BROWNE)」が展開していた3階のスペースに「セリーヌ(CELINE)」が初出店。7階では「シャイノラ・デトロイト(SHINOLA DETROIT)」の時計のオーダーサービスを日本で初めて実施する常設店舗がオープンし、8階にはアイウェアブランド「フォーナインズ(999.9)」が約1,000アイテムを揃える店舗を出店する。
 今回のリモデルについて三越伊勢丹 紳士・スポーツ・特選MD統括部長 片桐朗氏は、「購買体験としてのラグジュアリーや要望への対応を強化するパーソナライズ、店舗の仕組みを磨くことで当館の強みを活かしつつ、より進化した館作りを目指した。ファッションに高い関心を持つ全ての顧客に満足してもらえたら」とコメントした。
    ニュース設定