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卒業の日に流した涙… 「質量のない日々」なんてない 漫画作者の思い「これからも輝ける、自分次第です」

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2019年03月25日 07:00  ウィズニュース

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写真漫画「質量のない日々なんてない」の一場面=夏ノ瀬いのさんのツイッター
漫画「質量のない日々なんてない」の一場面=夏ノ瀬いのさんのツイッター

 可もなく不可もなく過ごした高校3年間。涙が流れて落ちるのは、それなりに重さがあるからだ――。そんな卒業の日を描いた漫画が、ツイッター上で注目を集めています。漫画とは対照的な学生生活だったという作者に話を聞きました。

【画像】話題の漫画はこちら。「涙が流れて落ちるのは それなりに重さがあるからだ」から始まる全4ページ

「質量のない日々なんてない」
 今月5日、「質量のない日々なんてない。ご卒業おめでとうございます」という文章とともに投稿された4ページの漫画。

 「涙が流れて落ちるのは それなりに重さがあるからだ――」という女子生徒の独白から始まります。

 クラスの中心人物というわけではなく、ずっと誰かの脇役だった毎日。

 成績は特別良いわけでも、悪いわけでもなかった。

 打ち込む部活もなく、語れる思い出もなく、すべてが中途半端。

 「付加価値だけで彩られてた日々が今日、終わる」

 そう思いながら、友だちのことや先生のことを思い返していると、自分でも理由がわからない涙がこぼれてきます。

 そして最後は、冒頭と同じ「涙が流れて落ちるのは それなりに重さがあるからだ――」という言葉で締めくくられています。

作者は夏ノ瀬いのさん
 この漫画に対して、「自分の高校生活とそっくりで涙が出そうになりました」「本当にわかるこれ」といったコメントが寄せられ、リツイートは2千、いいねは1万3千を超えています。

 作者はWeb漫画家の夏ノ瀬いのさん。専門学校を中退した際に、現実から逃げてしまった自分に絶望し、追い詰められた体験をもとにした漫画『「もう頑張れない」って言ったって、君の価値は下がったりしない』(KADOKAWA)が発売されたばかりです。

 卒業をテーマにした漫画に込めた思いについて、夏ノ瀬さんに話を聞きました。

「ほぼ正反対でした」
 ――この漫画は夏ノ瀬さんの実体験を描いたものでしょうか

 このエピソード自体はフィクションですが、社会に出てからの私に近いものはあると思います。

 心から楽しい!とは思えぬ日々の繰り返しで、惰性で生きてるなぁと感じながらも、それがいざ終わるとなれば少し寂しくもなるものだったので……。

 私が学生の時は、学校が楽しくて仕方なかったので、この漫画に出てくる女の子とほぼ正反対でした。なので、表現や想像にてこずりました。

 学校という社会で見た時に、必ずしも私のようなタイプばかりではないですし、でも、そういう子たちは卒業式や別れに対して何も感じないのかというと、そうでもないんじゃないかと、なんとも言えない心情を自分なりに投影して考えました。

伝えたかったことは
 ――夏ノ瀬さんにとっての3年間は、どのような時間でしたか

 楽しくて仕方ない毎日でした。入学式から卒業式まで「自分がとても貴重な時間を生きている」という自覚はあったはずなのに、いざ卒業して手放すと、想像をはるかに超えて尊い時間でした。何億円積んでも戻れないキラキラした時間です。

 ――最近の3年間はどうですか

 高校を卒業してもう4年が経ち、高校時代より長い時間が既に経過しましたが、「今過ごしてる3年間も同じだけ輝ける、自分次第」と最近は自分に言い聞かせるようにしています。言い聞かせている時点で年を感じます。

 ――この漫画を通じて伝えたかった思いは

 「誰もが人生の主役」とはよく言いますが、主役のレベルがヒーローのような人もいれば、村人Bの人もいて、そこに違いはあれど、平等にその人なりの過ごした時間の重みや、ストーリーがある、ということを伝えたかったです。

心が少し疲れてしまっている人へ
 ――多くの反響が寄せられていることについては

 私の周りにも「卒業式だからって別に、何も感じない」といったタイプの人はいたんですが、それが少し寂しくて。

 今回頂いたメッセージに、「なんでもないと思ってたけど、私やっぱり寂しいんだ」や、「読んで涙が出て初めて気づけました」と言った声がいくつかあり、本当に嬉しい気持ちになれました。

 当時のあの子もそうならいいなと……思ったりなんかしちゃいました。

 ――「これは言っておきたい」という点があれば

 先日、『「もう頑張れない」って言ったって、君の価値は下がったりしない』という書籍を出させて頂いたのですが、今回の漫画に共感してくださった方々には、楽しんでいただける内容の本になっていると思います。

 挫折から前を向けない人、ついつい頑張りすぎちゃう人、自分を好きになれない人。そういった、心が少し疲れてしまっている方に読んで頂きたい一冊です。

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