いじめられていた15歳少年、転校先でのサプライズに涙 「君はかけがえのない存在」(米)<動画あり>

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2019年03月30日 19:21  Techinsight Japan

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サプライズを受けて号泣する少年(画像は『Inside Edition 2019年3月23日付「Bullied Teen Gets New Nike Sneakers From Classmates」』のスクリーンショット)
米テネシー州に住む15歳の少年は、以前通っていた学校でいじめを受けて孤立し、転校を余儀なくされた。しかし不安を抱えながらも気持ちを新たにスタートした学校で、素敵なクラスメートに巡りあったようだ。『Today』『Inside Edition』などが伝えている。

アズリエル・ロビンソン君(通称アージー君、15)は数年前、ナッシュビルの学校でいじめにあい“価値がない人間”と自分を卑下し孤立した。「自分はいてもいなくても同じ」と学校に行けなくなり、一日のほとんどを寝て過ごすようになったがその後、新たなスタートを切ろうとラザフォード郡ラ・バーグにあるラ・バーグ高校に転校した。アージー君がいじめを受けて転校してきたことは、日を経ずしてクラスメートの誰もが知ることとなった。

そんなアージー君に今月初旬、思いがけないサプライズが待っていた。教室の一番前の席に座っていたアージー君のもとに、2人のクラスメートがやってきてプレゼントを手渡したのだ。

わけがわからずポカンとしているアージーくんに、そのうちの一人カロロス君が「僕たちは君に贈り物があるんだ。だって君は思いやりがあって、いつもみんなのことを考えて行動しているだろう」と語りかけた。

「何?」「そんなことないよ」と言いながらも笑顔でその箱を開け始めたアージー君だったが、中に新品のナイキのシューズが入っているのを目にすると、顔を両手で覆って泣き始めた。

するとカロロス君はアージー君の肩に手をかけて「ほんの気持ちだよ。君はクラスのみんなを助けてきた。それは本当に素晴らしいことだからね。これだけじゃ足りないくらいだよ」と温かい言葉を送った。クラスのみんなが嬉しそうにその光景を見守っている。

泣きながら「ありがとう」と声を振り絞るアージー君に、カロロス君は「みんながもらい泣きしちゃうよ」とおどけてみせた。

このクラスで生物学を教えるソンジ・ニューマン教師は「みんなあなたのことが大好きなのよ。あなたがみんなにしてきたことに、とても感謝しているの」とアージー君に声を掛けた。その後、もう一人のクラスメートがアージー君に新しい服をプレゼントしたが、アージー君はただただ涙をぬぐい、突然のサプライズに浸っているようだった。

この時の様子は動画に収められ、同じクラスの生徒の姉であるステファニーさん(Stephanie V. Myers)によってSNSでシェアされると、瞬く間に拡散した。ステファニーさんはその中でこう綴っている。

「この動画は今日、妹から送られてきたの。つらい思いをしてきたクラスメートのことを思ってみんなでお金を出し合ってナイキのシューズを買ったのよ。それに服もプレゼントしたの。この動画はとても感動的だし愛がいっぱい詰まっているわ。子供たちがどんな悩みを抱え苦しんでいるのかはわからない。でもこういう子たちが私たちに希望を与えてくれるのよ。」

またサプライズの1週間前、2人の生徒から「最近アージー君の元気がないようだ。いじめを受けて苦しんできたアージー君になにか素敵なことをしてあげたい」と相談を受けたというニューマン教師は、『Today』のインタビューでこのように語った。

「アージー君はクラスの誰かが理解できない時に真っ先に助けてくれるのです。もし教室で落とし物があったら、一番先に拾ってくれるのが彼です。落ち込んでいる子がいたら最初に『大丈夫。全てうまくいくよ』と声を掛けてくれるのも彼なんです。生徒たちはアージー君に『君は僕たちにとってかけがえのない存在なんだよ』ってことを伝えたかったのだと思います。」

続けて「20年教師をしていますが、教室でこんなに心が温まる優しい光景を目にしたことは初めてです。アージー君もとても喜んでいたようです」と明かした。

クラスメートの思いやりに胸を打たれたのは、アージー君の母であるトレイシーさんも同じだったようだ。トレイシーさんはその日のことをこう話している。

「放課後、車に乗ってくるなりアージーが泣き出したんです。過去にいじめにあっていたことが頭をかすめ、何事かと心配しました。でもアージーから『今日、クラスのみんなが僕を元気づけてくれたんだ。おかげで素敵な一日になったよ』って一部始終を聞いたんです。そうしたらもう、帰路につくまでのあいだ涙がとまらなくて。ずっと大声で泣いていました。」

当のアージー君は『Inside Edition』に「あの日、僕は涙を流したけど純粋な喜びの涙だよ。みんなが僕のために何かをしてくれるなんて、あの瞬間“自分であること”を誇りに思った。“アージーであること”を心地よく感じることができたんだ」と語っている。アージー君の表情はどこか誇らしげで力強く、希望に満ちたものだった。



画像は『Inside Edition 2019年3月23日付「Bullied Teen Gets New Nike Sneakers From Classmates」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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