「恋人の祖母を救いたい」 肝臓の一部を提供した26歳男性(米)

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2019年04月01日 18:11  Techinsight Japan

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肝移植手術を受けた71歳女性とドナーの26歳男性(画像は『Inside Edition 2019年3月28日付「71-Year-Old Receives Liver Donation From Granddaughter’s Boyfriend」(Courtesy of Shelby Platt)』のスクリーンショット)
米ミシガン州に住む26歳の男性は今年2月、付き合い始めて3年になる恋人の祖母(71歳)の命を救うため、自身の肝臓の一部を提供した。手術から約1か月を経て『PEOPLE.com』『Inside Edition』などが2人の笑顔を届けた。

子供2人と4人の孫を持つバニース・ラムジーさん(71歳)は、飲酒習慣がないにもかかわらず肝臓に脂肪がたまってしまう非アルコール性脂肪肝炎を患って5年になる。この疾患は遺伝的要因が強く、肝硬変や肝がんなどに進展して命の危険を伴うこともあり、ラムジーさんは2人のきょうだいを同じ病気で亡くしていた。

昨年の夏、ラムジーさんの容態は急激に悪化し、肝不全に陥った。一刻も早い肝臓移植手術が必要な状態であったが、家族にはドナーとして適合する者がおらず、ラムジーさん一家は途方に暮れていた。

そんな中で救いの手を差し伸べたのは、ラムジーさんの孫シェルビー・プラットさん(26歳)が交際して3年になる男性、コーディ・コーウィンさん(26歳)だった。コーディさんは、恋人の祖母に肝臓の一部を提供するという大きな決断をしたことについてこう明かしている。

「シェルビーと僕は、力になろうとしてラムジーさんの家の隣に引っ越したんです。当時はそれほど深刻な容態ではないと思っていました。でも昨年8月に休暇を終えて帰宅すると、いつも優しく迎えてくれるラムジーさんが昏睡状態で危ない状態でした。シェルビーが同じ病気で叔母を亡くした時、彼女がどんなにつらい思いをしたか目の当たりにしてきた僕は、家族にドナー適合者がいないと知って、自分も検査しようと決めたのです。すぐにクリーブランドの病院に電話をしましたよ。ラムジーさんのために僕が何かしなきゃって思ったんです。」

「検査の結果、ラムジーさんと同じO型で肝臓も適合することもわかって。『すぐにでも手術をしたい』と彼女の家族に申し出ましたが、手術に危険が伴うことや回復に時間がかかることなどから考え直すように説得されました。」

しかしコーディさんの決意が揺らぐことはなく、2月25日にオハイオ州のクリーブランド・クリニック・メディカルセンターで生体肝移植手術が行われた。手術は7時間にも及んだが、2人は順調に回復しているという。

手術から1か月以上が経ったが、コーディさんは『PEOPLE.com』に次のように語った。

「健康には自信がありましたが、移植した肝臓が拒絶反応を起こさないか、それだけが心配でした。でも今のところしっかり機能しているようでホッとしています。シェルビーの家族のことはいつも自分の家族のように思ってきましたが、この手術でより距離が近くなったように感じます。シェルビーのおばあちゃんは僕のことを“スーパーヒーロー”って呼んでますよ。」

現在は自宅で療養しているコーディさんだが、あと2か月ほど体調を整え、5月末頃に仕事に復帰する予定だという。一方のラムジーさんだが、コーディさんから移植された肝臓はきちんと働いているものの、糖尿病を合併しているためしばらくは入院生活が続くとのことだ。

ラムジーさんの娘であるヘザーさんは、『ABC News』のインタビューに「自ら進んで危険が伴う手術をしてくれたコーディには感謝してもしきれません。彼は母に“命の贈り物”をしてくれたのです」と話している。コーディさんの勇気ある行動は、ラムジーさんだけでなく多くの人に笑顔をもたらしたようだ。

画像は『Inside Edition 2019年3月28日付「71-Year-Old Receives Liver Donation From Granddaughter’s Boyfriend」(Courtesy of Shelby Platt)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)

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