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妻に「わいせつ画像を公表する」 夫が問われた罪は?

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2019年04月02日 10:11  弁護士ドットコム

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沖縄県で2月中旬、妻に対して「わいせつ画像を公表する」と脅し、連絡を取り合うことを承認させたとして、夫が「強要」の容疑で、逮捕されたと報じられている。


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沖縄タイムスの報道(2月20日・電子版)によれば、夫のDVが原因で、妻は家を出ていたという。なぜ「強要」で逮捕されることになったのか。中西祐一弁護士に聞いた。



●「脅迫を用いて連絡を取り合うことを求めた」

ーー「強要罪」とはどのような罪なのでしょうか



強要罪は、「生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し・・・て、人に義務のないことを行わせ」た場合に成立します。



今回の事例で言えば、妻のわいせつ画像が公表されると、妻の名誉が害されることとなります。「わいせつ画像を公表する」と妻に言ったことは「脅迫」にあたります。



ーー今回、警察はどの点が「強要」にあたると考えたのでしょうか



問題は、夫婦間で連絡を取り合うことが、「義務のないことを行わせ」たこととなるか、という点です。一般論としては、夫婦は同居して互いに協力しあう義務を負っていますので、連絡を取り合うことも、夫婦の義務の一つであると言えます。



しかし、夫が、自分のDVが原因で別居中の妻に対して同居等を求めることは権利の濫用として許されないとされています。



したがって、今回の事例では、妻は、夫と同居したり連絡を取り合ったりする義務はなく、脅迫を用いて連絡を取り合うことを求める行為は、強要罪に該当すると考えられます。



●実際に公表していたら?

ーーもし仮に、夫が妻のわいせつ画像を公表していた場合には、どのような罪に該当するのでしょうか



その場合は、妻に対する好意の感情又は好意が満たされなかったことに対する怨恨の感情に基づいて、妻の「性的羞恥心を害する文書、図画、電磁的記録に係る記録媒体その他の物を送付し若しくはその知りうる状態に置」いたものとして、ストーカー行為等の規制等に関する法律第2条1項8号に定める「つきまとい等」に該当する可能性があります。



そして、「つきまとい等」が反復継続している状況であれば、ストーカー行為として刑事罰の対象となる可能性があります。



(弁護士ドットコムニュース)




【取材協力弁護士】
中西 祐一(なかにし・ゆういち)弁護士
金沢弁護士会所属。地元の方々の身近なトラブルの解決を目指し、民事・刑事を問わず幅広い分野の案件を取り扱っているが、その中でも、刑事事件には特に力を入れており、裁判員裁判や冤罪事件の国家賠償請求事件などにも積極的に関わっている。
事務所名:中西祐一法律事務所
事務所URL:http://www.nakanishi-law.net


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