勝海麻衣、盗作疑惑で波紋――「有名人を“ねつ造”」する現状を芸術大学教授が指摘

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2019年04月05日 20:12  サイゾーウーマン

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サイゾーウーマン

勝海麻衣公式Twitterより

 銭湯絵師見習いでモデルの勝海麻衣に“盗作疑惑”が浮上し、ネット上で炎上騒ぎが起こっている。また、銭湯アイドルで漫画家の湯島ちょこが、自身のTwitterで“告発”を行ったことにより、騒動は拡大。「もはやただの“パクリ問題”ではなくなっている」(マスコミ関係者)ようだ。

「勝海は武蔵野美術大学在学中にモデル活動を開始し、2018年に東京藝術大学大学院に進学。17年に銭湯絵師の第一人者・丸山清人氏に弟子入りしており、“美人すぎる銭湯絵師”として話題になりました。そんな勝海は今年3月24日、大正製薬の新炭酸飲料『RAIZIN』のイベントで“虎の絵”を描いたのですが、その絵がイラストレーター・猫将軍氏の作品と構図がほぼ一致。これが発覚すると、『勝海がパクったのでは?』『明らかに“盗作”だろ』と、ネットユーザーから指摘が相次いだんです」(同)

 この事態に猫将軍氏もTwitterで反応し、同25日に自身の絵は「2012年に描いた」と説明。28日には「2012年のULTRAというアートフェアに出展した作品」であると補足している。

「27日には『偶然一致する事はまあなかなか無いと思うんですが』とつぶやき、猫将軍氏も勝海の“盗作”を疑っているようです。これを機に、多くのネットユーザーからも批判が飛び交い、28日になって勝海がTwitter上に謝罪文を掲載。しかし、『私が参加させて頂いた渋谷でのイベントにて描いた絵が他の作品に酷似しているというご指摘を頂戴いたしました』『お騒がせをし、ご迷惑をおかけしたこと心よりお詫び申し上げます』などと、騒動についてのみ謝罪し、盗作疑惑の真偽には触れていなかったため、火に油を注いだだけでした」(同)

 猫将軍氏は同日、ほかのユーザーに返信する形で「たまたま似たっていうメールが来た」「似せる意図は無かったそうです」とも明かしており、勝海は盗作を認めていない様子。現在、画家のデイビット・カッサン氏といった、ほかのアーティストと勝海の作品が非常に似ているという指摘も相次いでいるため、バッシングは加速するばかりだ。

「そんな中、4月1日には湯島がTwitterで“告発”をし、ネット上で注目を集めています。湯島によれば、自身が丸山氏から『弟子になるか?』と言われたあとに、勝海が弟子入りを希望したそう。そして『町田忍に頼まれたから君には何も教えてなかったことにするねと丸山さんに言われ勝海さんからは(キャラクターが)被ってて迷惑してると(湯島が)弟子として選ばれたことを事実ではなかったと謝罪するように言われました』と暴露。町田氏は日本銭湯文化協会理事で、『お世話になっている医者の娘さんだから』との理由で勝海をゴリ押しし、湯島の弟子入りを“なかったこと”にした、というのが湯島の言い分です」(同)

 しかし町田氏は、4月2日に公開されたWebサイト「J-CASTニュース」の記事内で取材に応じており、「勝海さんの父親とは、会ったことも話したこともありません」と主張。また、丸山氏の娘は湯島について「父に弟子入りしたとSNS上で勝手に書かれて迷惑しています」と、コメントしている。これにより、一部では湯島の主張が「妄言ではないか」と指摘する声もあったが、町田氏の発言がネットユーザーから疑問視され、湯島に“追い風”が吹いているようだ。

「町田氏はこの取材の中で、勝海の盗作疑惑に関して『脇が甘かったのは確かですが、多少アレンジしており、盗作とは言えないと思います』と発言。猫将軍氏以外にも、勝海が盗作したと思われる作品が多数出ている中での“擁護”は、ネット上で物議を醸しています」(同)

 一連の騒動について、Webサイト「INSIGHT NOW!」にて勝海を「バカにもほどがある」と一刀両断した、大阪芸術大学 哲学教授 純丘曜彰博士に問題の見解を聞いた。

――今回、この“盗作疑惑”は国内でも有数の大企業・大塚製薬のイベントで起こりました。以前から模倣イラストを多数描いていた勝海を、企業はなぜ宣伝に使ってしまったのでしょうか。

純丘曜彰博士(以下、純丘博士) 箱物行政が頭打ちで、今、スポーツやアートに莫大な補助金が流れ込んでいます。一方で、近年は「CDが売れない」と言われ、芸能人事務所は音楽で稼ぐのが難しくなっている。そこで “文化人タレント”のマネジメントに進出し、広告代理店と組んで有名人を“ねつ造”しているのです。勝海さんも、“ねつ造されたアーティスト”と言っていいでしょう。企業やテレビ局は、その売り出しに利用されているというわけです。

――勝海は現在、モデルや銭湯絵師として活動しながら、東京藝術大学大学院の生徒でもあります。今回のような“模倣”でアーティストを名乗る人物が出てこないために、学校側ができることは何だとお考えですか。

純丘博士 近年、芸術系大学は急増しており、それに伴って教員の質がひどく下がっています。現場に関わっていたというだけで、実務家教員として採用されてしまう現状がある。彼らは残念ながら、学術的な基礎はなく、 “ニセモノ”のチェックなどできないでしょう。今回のような生徒の不正に対しては、起こってしまった時点で、過去に遡って大卒を取り消すという厳正な処分くらいしか、策はないかと思います。

 大企業と有名芸術大学が絡んだ今回の騒動。アート業界に大きな影響を及ぼすことは間違いないだろう。

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