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足りないピースを追い続けた14年間の集大成〜『9nine one man live 2019 Forever 9nine』レポート〜【後編】

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2019年04月12日 19:02  日刊サイゾー

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日刊サイゾー

写真「9nine」公式Twitter(@lespros_9nine)より
「9nine」公式Twitter(@lespros_9nine)より

*【前編】はこちらから

 4月6日、会場となったのは、彼女たちのホームグラウンドともいえる中野サンプラザ。駅に着くと、構内にはファン9(9nineファンの呼び名)が出したと思われる大きな広告が飾られている。

 会場である中野サンプラザの前には多くのファンが集まり、横断幕に書き込みをしていたりもする。他のアイドルグループに比べ、女性ファンが多いのも特徴的だ。みな思い思いのスタイルで、今日のライブを待っている。

 17:45開場。中に入ると、顔出しのパネルや、たくさんの関係者からのにフラワースタンドなどが並んでおり、物販には、最後に記念の品を手に入れようと、長い列ができている。そして、ホールの中では、懐かしい曲が流れていた。「Smile Again」「ヒカリノカゲ」といった、最初の5人体制時の曲や、初期9人体制時代の「白い華」なども流れる。ライブを前に、往年のファンは、これまでの9nineの歩みに思いを馳せたのではないだろうか。

感謝と感動にあふれたステージが始まる

 そして、定刻の18:30を過ぎてSEが流れ、ステージの幕が開く。1曲目は「願いの花」。ピンクのスカートの衣装に、タイトルに合わせ、1人1輪ずつ花を手に持って歌う。

「願いは花となりきっと咲き誇る」そんな歌詞になぞらえるように、客席はペンライトの光で埋め尽くされる。

 続いては、ステージに花を置き、激しいダンスナンバー「愛愛愛」で、一気に9nineの世界に入り込んでいく。早くも彼女たちの本領発揮だ。

 曲が終わったところで、「みなさんこんばんは! 9nineでーす!」と挨拶。3曲目の「THE MAGI9AL FES.」、「少女トラベラー」で会場は早くも最高潮の盛り上がりを見せる。

 4曲終わったところで、自己紹介。吉井は「今日は全力で、1曲1曲噛み締めて歌う」と宣言、村田は「幕が開く前から泣きそうだった」と思いを語る。佐武は「中野が日本で一番盛り上がっているということを見せたい」と決意を述べ、西脇は「中野駅の広告を見て、みんなの言葉を受け取った」と話した。

 そして、今の季節にぴったりな曲。「桜、ゆれる」を歌い始める。離れた場所にいる人を想う歌詞とやわらかなメロディが、春の切なさを掻き立てる。1曲1曲が、メンバーからファンへのメッセージのように思えてくる。

「チクタク☆2NITE」に続いて歌った「国道サマーラブ」では、メンバーが客席に降りていき、通路沿いのファンとハイタッチするという演出。これにはファンも大喜びだった。続く「困惑コンフューズ」は、2階から見ていると、そのフォーメーションが美しかった。そして、サビのところではお約束のタオルを回す。客席でもたくさんのタオルが振られ、ステージとの一体感が生まれた。

 ここでMC。番組のロケで、富士急ハイランドに行った時のことを、楽しげに話すメンバー。こんなところからも、メンバーの仲の良さが感じられてうれしくなる。

「私達は新たな決断をした。そして、皆さんの背中を押してあげたい」そんな曲フリで「koizora」を歌う4人。天井のミラーボールが、会場中にピンク色の光を放つ。それはまるで、彼女たちとファンの人たちの未来を照らすかのようだった。

 続く「シ、グ、ナ、ル。」を歌って、メンバーが一度そでにはける。次に出てきたときには、スカートのベールを外した姿。西脇と村田がソロのダンスを披露し、怒涛のメドレーに入っていく。「Love me?」では佐武がソロのダンスを、「Forget-U-not」では吉井がソロのボーカルを聴かせる。

 5曲ほどメドレーでパフォーマンスした後、ドラマ『リーガルハイ』(フジテレビ系)の主題歌にもなったヒット曲「Re:」で会場を沸かせた。「何度でもチャレンジしていきたい」そんな歌詞に込められた思いは、これまでの9nineの歩みを象徴しているようにも思えたし、これからの彼女たちの姿勢であるようにも感じた。

 MCでは、今回のメドレーでの振り付けは、リニューアル後初の曲「Cross Over」を担当した先生が、数年ぶりにつけてくれたものだと話し、感慨深げであった。

「Party9」、そしてその「Cross Over」。この曲を聴いた頃、9nineに対して複雑な思いを抱いていたことを思い出す。でも今は、4人を素直に応援したい気持ちだ。それは、たとえメンバーが変わっても、前に進もうという気持ちは変わらずにあってくれたからだろう。

 西脇の「ファン9のみなさん! ここからは私達と一つになっていきましょう!」という掛け声により、「Wonderful World」。サビの手を振る振り付けに合わせ、会場中の人が手を振る。吉井の「ここからは一緒に歌いましょう」との言葉で、ファンが一緒に歌い始め、会場中が大合唱に包まれる。

 そして、「1.2.3.4.5.6.8.ナイン!」の掛け声で始まったのが、「SHINING☆STAR」。先ほどとは色を変えたミラーボールが会場を照らしていた。そして、本編ラストの曲「Evolution No.9」。こちらもドラマの主題歌に使われたヒット曲。会場からは、活動休止を惜しむかのように力強い手拍子が湧き上がる。曲のラストでは、会場に紙テープが噴射され、大きな盛り上がりの中、メンバーたちが手を振ってそでにはけていった。

合言葉は「Forever 9nine」

 もちろんアンコール。しかし、普通のアンコールとは違った。会場には「SHINING☆STAR」のサビの部分の大合唱が響いたのだ。こんなアンコールは初めてだが、悪くない。しばらく合唱が続いたあと、メンバーが上着をTシャツに着替え登場した。

 アンコール1曲目の「Fly」を歌い終わると、メンバーもリラックスした表情で話し始める。次の曲では、グッズのライトを使って会場も一緒にふりをしてもらいたいとのこと。ボタンを押す毎に色が変わるライトを操りながら、「SMILE&TEARS」。笑顔の中、終わりの時が近づきつつある。

 続く「流星のくちづけ」では、再びメンバーが会場に降りて、サインボールを客席に投げる。曲が終わり、客席も入れた記念撮影をしたあと、メンバーそれぞれから最後の挨拶。

 吉井は「3歳からダンスを始め、オーディションも受けまくって、やっと出会ったのが9nineだった。3人が一緒だったから今日まで強く強く生きてこられた。ありがとう」とメンバーに感謝の思いを語る。

 村田は、「『活動休止ってなんやねん!』と思ったけど、決断したのは私たち。本気でこれからも9nineのために生きていこうと思った。みなさんのおかげです」と話した。

 佐武は、「芸能界に入って、最初の仕事が9nineだった。それまでは夢がなかったけど、みんなでいろんな景色を見るのが夢になった。これからどんな形になっても、9nineとして生きていきます」とコメント。

 最後に西脇が「出会って一つの空間を作った宝物がファン9だった。活動休止については、メンバーの中にもいろいろな思いがあった。今までは手をつないで輪になっていたものが、一列に並んで踏み出すように、ちょっと形を変えるだけだと思っている。だから心配しなくて大丈夫」と話しながらも、時折涙声になる。「今日は最後まで見守ってくれてありがとう」。そう締めくくった時、村田からお知らせが入る。今日のライブが、今年の9月9日にBlu-rayで発売になるという。「みんなで一緒に見よう!」そんな言葉も飛び出しながら、次の曲へ。

 アンコール4曲目は、メンバーの自己紹介ソング「9nine o’clock」。かつては、川島海荷のパートも入っていたが、彼女の脱退後は4人のものに歌詞を変えているナンバーだ。曲が終わると、メンバーがステージにあった花を手にする。そう、1曲目で手に持っていたものだ。それを手にして、「好き、嫌い、好き、嫌い……」と花びら占いを始める。そして、最後にみんなで会場に向かって叫ぶ。「大好きー!」

 そのままラストの曲「colorful」へ。「何が起こっても 絶対大丈夫だから」――メンバーが自分自身に、そして会場のファンに向けて言い聞かせるような歌詞。ステージ上では、新たな旅立ちをするメンバーの上に、花びらのような紙吹雪が舞ってくる。

 歌い終えると、メンバー全員の肉声で「9nineは永遠だよ!」と挨拶。会場の拍手は、鳴り止むことがなかった。

 終了後、会場で配られた、Blu-ray発売を知らせるポストカードの裏には、「NEVER BREAK UP」と書かれていた。これで終わりではない、まだまだ、それぞれの中にある9nineは続いていくという決意表明でもあろう。

  こうして、9nineは、14年の活動の歩みを止めた。

 アイドルというものが、“何かになるための過程を見せるもの”だとすれば、9nineは、その名の通りあと1つ足りないピースを追い続けた、まさにアイドルだったと言えよう。

 これからは、4人それぞれが、なりたい自分に向かって、残りのピースを探していくことになるのだ。恐れることはない、メンバーも、ファンも、9nineの魂は受け継がれていく。どのような道になろうとも、きっとその歩みを見届けてくれるはずだ。それが、メンバー4人と、ファンである私達との約束なのだから。

(文=プレヤード)

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