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発達障害の子どもの“困った”を応援、現場の声から生まれた道具店に反響

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2019年04月19日 06:30  ORICON NEWS

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写真子どもの「困った」感を軽くする道具を集めたWebショップ「tobiraco(トビラコ)」、現場の声を商品化
子どもの「困った」感を軽くする道具を集めたWebショップ「tobiraco(トビラコ)」、現場の声を商品化
 「発達障害」という言葉を耳にする機会が増えた。発達障害とは、脳機能の発達に関係する障害のこと。発達障害には、他人とのコミュニケーションを苦手と感じる自閉症、じっとしていることが苦手で集中するのが難しい注意欠陥多動性障害、「読む」「書く」など特定の事柄が困難な学習障害などいくつかのパターンがある。これらの障害に悩む子どもたちのために開発されたアイテムを取り扱っているWebショップ「tobiraco(トビラコ)」。フリー編集者として携わっていた子育て雑誌で発達障害に関する連載を担当していた平野佳代子さんが、ショップを立ち上げた経緯やコンセプト、反響を聞いた。

【写真】3キロのひざかけ、好きなのどっちカードなど現場の声が商品に、子どもの“困った”応援するグッズたち

■子育て雑誌編集者時代の経験を活かして 発達障害の情報を発信したい

――サイトオープンは2016年。実際にサイトが動き出したのは2017年から、ということですが、お店を始めるまでの経緯を簡単に教えてください。

【平野さん】編集者時代に、子育て雑誌で発達障害の特集や連載を担当しました。今ほど発達障害に関しての情報や発信がなかったので、反響がとても大きかったんです。そのとき、読者の方がすごく情報を求めていることがわかりました。

――「発達障害」に関して情報が求められていると感じた中で、道具を販売することになったのはなぜですか?

【平野さん】担当していた雑誌は休刊になりましたが、情報は発信したいという気持ちがありました。編集者時代、特別支援教育の先生の取材するうちに、先生方がいろいろな工夫をして教材や教具を作っているのを見ていたので、それを製品にしたら……と思い立ち、「tobiraco」を立ち上げました。必要とされるサイトを立ち上げれば情報発信もできます。

――お店はどんなコンセプトになっていますか。

【平野さん】現場で生まれて効果のあった教材、教具を商品にし、販売をして、学校、家庭に広めていくことです。

――ショップを立ち上げる中で苦労されたことはありましたか。

【平野さん】商品づくりは初めてだったので、印刷所など作ってくれるところをネットでいろいろと探しました。大変だけどおもしろくもあったので、あまり苦労と感じたことはありませんでした。

■現場で見て「いいな」と感じたものを商品化「お客さまに育てられている」

――お店がスタートしてから、お客さんからの反響はいかがでしたか。

【平野さん】オープンしてすぐから注文をいただくこともでき、時には、「応援しています」というあたたかなメッセージが届くこともあります。すごくありがたいです。

――具体的な声があれば教えていただけますか。

【平野さん】実際に現場で見て、「いいな」と感じたものを商品化していますが、お客さまから販売方法のご提案をいただくこともあるんです。たとえば、『療育アロマ』の「香りお試し便」もお客さまの声から生まれました。この商品は、発達障害の子のためのアロマ製品ですが、香りを知ってから買いたいというご意見をいただいたので、早速香りを染み込ませたムエット(試香紙)をお送りするようにしました。

――利用する側に寄り添った商品やその展開方法も重要なんですね。

【平野さん】お客さまに育てていただいているなと感じています。相談のメールをいただくこともあるんですよ。

――現在45点ものラインナップがあるということですが、その中で特に反響のある商品はどんなものですか?

【平野さん】『きいて はなして はなして きいて トーキングゲーム』と『見る目をかえる 自分をはげます かえるカード』の2点は飛び抜けて反響があり、主力商品です。

――『きいて はなして はなして きいて トーキングゲーム』は、64枚の質問カードを引いて、そこに書かれた質問に答えていくというシンプルなもの。話を聴く楽しさや自分の話を最後まで聞いてもらえる、子どもも大人も楽しめるゲームですね。

【平野さん】実際に使った方からの感想がたくさん届きます。「子どもが意外なことを考えていたことを知れました」「子どもの話を普段聴いていなかったことに気づかされました」「寝る前に、ベッドに入って子どもとの会話でトーキングゲームを使うと、話を聞いてもらえた安心感に包まれて眠るようになります」など…。お客さまからの声は販売者として励みになります。

――3月に発売された『3キロの安心ひざかけ』は、発想がユニークですね。脚や体のむずむずを落ち着かせてくれる長時間座っているのが苦痛な子に向けてた商品ということですが、商品化の経緯をお聞かせください。

【平野さん】この商品は、川崎市の知的障害のある方たちが働く施設で作っていただています。その施設ではパフクッションの座布団を作って販売しているのですが、ふと、これでひざかけ作ったらおもしろいのではないかと思い、提案しました。

――どうして“ひざかけ”だったんですか?

【平野さん】重い布団やひざかけなど、体を拘束するもので自閉症の子が落ち着くという話を知っていたので、この施設で作ってもらうのはいいのではないかと相談したんです。施設長が試作品を作るためにクラウドファンディングでお金を集め、またたく間に商品化となりました。

■商品からリアルな場づくりまで 「扉を自分で開ける子」に向けて

――商品ページは写真や説明も多く、学校や塾、療育の先生たちによるコラムなども展開されていますね。サイト上で心がけていることはありますか。

【平野さん】親切なウェブサイトでありたいと思っています。「見やすさ」「買いやすさ」を目指しているのですが、今のところあまりできていないので、それは今後の課題です。

――「見やすさ」「買いやすさ」というところとつながるのかもしれませんが、サイトのメニューのなかで、「できた」「安心」「かかわり」と3つのカテゴリーに商品を分けられている理由は?

【平野さん】発達に課題を抱えているお子さんに必要なのは、「できた」という成功体験であり、「安心」して過ごせることであり、人との「かかわり」(コミュニケーション)の楽しさを体験することだと思っています。これは、特別支援教育の先生たちのお話を聞いている中でそう感じました。なので、自然とこのような分類に位置付けることができました。

――なるほど。これもリアルな現場の声を反映していることのひとつなんですね。最後に、平野さんが今後取り組んでいきたいことを教えてください。

【平野さん】これまで、特別支援教育の先生、発達障害の子の施術をしているアロマセラピスト、質の高い療育を実践している放課後等デイサービスの取締役の方たちに講師をしていただき、セミナーやワークショップを開催してきました。少人数の集まりでいいので、このような交流の場を今後、定期的に開催し、リアルな場づくりをしていきたいです。また、tobiraco(トビラコ)は、「新しい世界への扉を自分で開ける子」。そんな想いを込めています。子どもがそんな気持ちになれるような道具をたくさん作りたいと思います。

このニュースに関するつぶやき

  • はい、普通の所に入れられて学校では教師から蹴られる事もありました
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  • みんなが生きやすい世の中になったらいい。お互いがお互いをもっと思いやれたらいいなと思う。
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