ホーム > mixiニュース > IT・インターネット > デジタル製品 > プレミアムなモバイルPCを使って実感したこと

プレミアムなモバイルPCを使って実感したこと

0

2019年04月19日 12:12  ITmedia PC USER

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

ITmedia PC USER

写真若者にも人気のカラーだというSurface Laptop 2の「バーガンディ」
若者にも人気のカラーだというSurface Laptop 2の「バーガンディ」

 時に2012年6月、MicrosoftがSurfaceを発表したとき、私はどちらかというと冷めた気分だったと記憶している。タブレットなら7型ディスプレイ搭載で本体の重さは350g以下、というのが当時の私の許容範囲だった。



【その他の画像】



 そこからすると、ディスプレイは10.6型、本体重量はWindows 8と開発コード名「Ivy Bridge」世代の第3世代Coreプロセッサを備えた構成(これが初代Surface Pro)で約903g、Windows RTとArm IPプロセッサを搭載した軽量構成(これを「Surface RT」と呼んだ)でも約676gという記事を読んで、私は「うーん、俺的なタブレットとしてはないなぁ」と鼻をかんでいたし、ディスプレイカバー兼用の“オプション”キーボードが使えると聞いても、「そういうキーボードで“使える”ものがあったためしがないよね」と、とにかくとことん冷ややかだった。



●勢力を拡大し続けるSurfaceシリーズを整理



 しかし、Surfaceを取り上げたレビュー記事は掲載当初から反響がすこぶる大きく、2013年3月に日本でも販売を開始したWindows RTこそ苦戦したものの、6月に発売したSurface Proは、企業や学生の間でユーザーを増やしていき、気が付けば、それまで多くのメーカーが取り組んでいたにもかかわらず、ごくわずかのユーザー層にしか認識されていなかった「タブレットとしてもキーボードとしても使える2in1 PC」というジャンルを日本に定着させていた。



 今や多くのPCメーカーはSurfaceに形を似せた「背面に無段階キックスタンドを設けてディスプレイカバー兼用のキーボードを装着できる2in1 PC」を市場に投入し、街のカフェや喫茶店にいくとMacBookに続いて多く見かけるのがSurface系列という状況だ。いや本当に全くもって冷淡な扱いですみませんでした。



 「ならばこれまでの罪を悔い改めなさい」という啓示かどうかは定かではないけれど、総額50万円を超えるSurfaceシリーズの現行モデルと、その周辺機器がドドーンと編集部から送られてきた。



 2012年の登場から約7年で世代を重ね、現状のSurfaceシリーズは次のような構成になっている。



・Surface Pro 6



 Windows 10とIntelのCoreプロセッサを組み合わせた2in1 PC。Surfaceと言ったらこれ! という主役だ。12.3型ディスプレイ(2736×1824ピクセル、267ppi)を搭載し、オプションのタイプカバー(ディスプレイカバー兼用キーボードユニット)と組み合わせるのがほぼお決まりのスタイル。



・Surface Go



 処理能力より省電力優先のCPU「Pentium Gold」とWindows 10を組み合わせた2in1 PC。10型ディスプレイ(1800×1200ピクセル、217dpi)を搭載し、Surface Proの小型版といった位置付け。工場出荷状態ではWindows 10 Homeの「Sモード」で、Microsoft Storeアプリだけが利用できるなど、“いにしえ”のSurface RTの後継ともいえる。なお、Sモードは通常モードに無料で変更可能だ。



・Surface Book 2



 ディスプレイとキーボードを含めた本体が分離するデタッチャブルスタイルの2in1 PC。13.5型ディスプレイ(3000×2000ピクセル、267ppi)および15型ディスプレイ(3240×2160ピクセル、260ppi)と、Surface Proより大型のディスプレイを搭載(その分サイズと重さも増加)、処理能力も高めたモデルといえる。



・Surface Studio 2



 Surfaceシリーズの液晶一体型PC。28型ディスプレイ(4500×3000ピクセル、192ppi)を備え、Surfaceのプロダクト責任者が発表当時に「デザイナーのためのピアノ」と言っていたのがこの製品のコンセプトを分かりやすく表している。もともとSurfaceという単語は、2000年代後半〜2010年代前半にかけて、わずかに話題を集めた「テーブルPC」用のソフトウェア名だった。



・Surface Laptop 2



 13.5型ディスプレイ(2256×1504ピクセル、201ppi)を搭載したクラムシェルスタイルのノートPC。360度開く2in1 PCと思いきや、全くもってまっとうなクラシックなクラムシェルがSurfaceラインアップに存在すると知ったときにはちょっとびっくりしたものだ。



 以上のように、キーボード付きカバーを用意したタブレットPCだったSurfaceは、液晶一体型PCまでラインアップを拡大した。クラムシェルスタイルのSurface Laptop 2は「むしろ、Surfaceとして出さなくてもいいじゃない」と思ってしまいそうになった程だ。



●使って分かったSurface Laptop 2の魅力



 だが、だがである。



 試しに使ってみると、このSurface Laptop 2って実は“侮れない”モバイルノートPCなんじゃないかな? という予感がした。で、実際に常時携行して1週間ほど使ってみたところ、「おおぅ、これは他にはないモバイルノートPCじゃないの」という確信を持つまでに至ったのであった。いや本当に全くもって冷淡な扱いでどうもすみませんでした(と、再び悔い改める)。



 一方、Surfaceシリーズというと“カラフルなカラーバリエーション”という印象を持っていたが、Surface Laptop 2はブラックとシルバー、そして赤茶系統のバーガンディと青系統のコバルトブルーを用意している。バーガンディはくすんだ革のような色合いで「ちょっとお年を召した」私のような男性が持っていても無理のない、それでいてブラックやシルバーと違ってファッショナブルになれる色合いだ。



 Surface Laptop 2のどこが「他のモバイルノートPCにはないところ」なのか。それは、見た目で分かるところもあれば、使って初めて「おお、なるほど」と気が付くところもある。見た目ですぐに分かる1つがディスプレイだ。



 13.5型のディスプレイは、通常のノートPCやPC用ディスプレイと比べて明らかに“太い”。ディスプレイの形容詞に「太い」ってあまり適切じゃないが、見た目の第一印象はきっとみんなそう思うはずだ。現在の一般的なディスプレイの横縦比は16:9なのに比べて、Surface Laptopは他のSurfaceシリーズと同様に3:2なのが“太い”と感じてしまう理由だ。



 ベテランのPCユーザーなら実際に使ったこともあるだろうVGA(画面解像度は640×480ピクセル)時代の横縦比4:3と比べても縦方向が長い。横長の16:9に慣れているユーザーからすると“違和感ありまくり”のディスプレイだが、使ってみると、PCにとってやはり「解像度の高さは正義」というのがよく分かる。



 Surface Laptop 2は、2256×1504ピクセルと他のPCにはないディスプレイ解像度になっている。ディスプレイ設定の表示スケールでは150%が推奨となっているが、それでも、縦方向に長いというのはWebサイトをたくさん広げても、AdobeのIllustratorのようなパレットを多数開く必要のあるアプリケーションを展開しても狭苦しさを感じさせない。



 うーん何だろうこの感じ。ああ、例えていうなら「天井の高い部屋」に近いかもしれない。圧迫されず、息苦しくない感覚に似ている。



 中途半端な解像度と思うかもしれないが、これは、ディスプレイ表示を高密度にして精細な表示を実現するためだ。Surface Laptop 2では画面表示密度を示すppi(Pixel per inch。一平方インチ当たりのピクセル数)は201ppiとしている。



 一般的に13.3型ディスプレイで解像度が1920×1080ピクセルの場合、表示密度は165ppiなので、より高精細な表示が可能になる。高精細な表示ができるということは「小さなフォントでも識別しやすい」ことになる。



 先ほど紹介したように、Surface Laptop 2は表示スケールを標準で150%推奨にしている。この状態でWebブラウザのChroneでPC USERの記事を表示すると、記事本文のフォントは約3ミリとなる一方で、テキストエディタ「秀丸」の初期設定状態(MSゴシック10ポイント)では1文字約2ミリになるが、どちらの場合でもきれいに表示されるフォントのおかげで(多少、老眼になった私でも)苦もなく文字を認識できる。これこそが、映像や静止画をきれいに表示できるだけじゃない、実際に使って分かる201ppiの優位性だ。



 なお、ディスプレイには傷が広がりにくい「Corning Gorilla Glass 3」を導入した光沢パネルを採用している。こちらも映像や静止画をきれいに見せるための仕様だが、周囲の映り込みが気になるところでもある。



 映り込みを防ぐには、ディスプレイの輝度を高めに設定し、表示する画像も明るめの色にしておきたい。実際に使ってみるとエディタ表示や壁紙に明るめの色を選ぶ、ディスプレイ輝度を10段階の下から6レベルに設定すると周囲の映り込みは気にならないレベルまで抑えることができた。



●カフェでドヤリングして分かったこと



 Surface Laptop 2の本体サイズは、308.1(幅)×223.27(奥行き)×14.48(厚さ)mmで重量はCore i5採用モデルが1.252kg、Core i7搭載モデルで1.283kgと、デルのNew「XPS 13」や日本HPの「HP Spectre x360 13」などの、いわゆる「プレミア薄型ノートPC」とほぼ同じだ。



 最新の13.3型ディスプレイ搭載モバイルPCが1kgを切るのに対してやや重いが、それでも14.48mmのスリムボディーはかばんに入れたときの収まりがすこぶるよく、出し入れも容易に行える。さらに、机に本体を置いてディスプレイを開くとき、設計が雑な薄型軽量モバイルPCは片手で本体を押さえないとディスプレイを開けなかったりするが、Surface Laptop 2はそんなことをしなくとも、片手でディスプレイをすっと開くことができる。



 屋外で使う際は「このカバンからの出し入れのしやすさ」が使い勝手に大きく影響するのは、自宅以外に作業拠点がなく、カフェや喫茶店(漫喫ではない)を転々と移動して作業する(自分で書いていてちょっと涙が出てきた)フリーランスライターとしては、ことのほか重要なポイントだったりする。



 こういったユーザーの利用場面を的確に反映した薄型モバイルPCは、長年の開発によって蓄積してきたノウハウがないと実現不可能で、それだけにノートPCの経験に乏しいMicrosoftには、そういう製品はまず無理、と思い込んでいただけに、片手ですっとディスプレイが開けたときには、先入観による思い込みが間違っていたことを思い知らされた。いや本当に全くもって冷淡な扱いでどうもすみませんでした(ちょっと悔い改め過ぎのような気がしないでもない)。



 なお、Surface Laptopシリーズの初代モデルと2018年10月に登場したSurface Laptop 2は、ボディーサイズや重量、本体のインタフェース、そして、今回メインで言及したディスプレイ回りなどのスペックは共通している。



 Surface Laptop 2はOSが通常のWindows 10 Homeを採用し、搭載するCPUが初代の第7世代から第8世代のCore i7、もしくはCore i5に更新された。今回用いた評価機材には、Core i5-8250U(4コア8スレッド、1.6GHz〜3.4GHz、スマートキャッシュ6MB)を搭載し、システムメモリが8GB、ストレージはPCI Express接続のSSD 256GBという構成だった。



●ベンチマークテストの結果も良好



 評価機の構成で行ったベンチマークテストスコアは、下記の通りだ。



 この処理能力を発揮しつつ、バッテリー駆動時間は長い。ここではBBenchによるベンチマーク測定値ではなく、実作業における肌感覚を紹介するが、出先での作業を1日当たり約4時間行っても無充電で2日間余裕でこなしているので、屋外作業が続いても、1日は十分持つと思われる。2日に渡る出張などではACアダプタを用意するといいかもしれない。



 今回評価した構成で、直販価格は税込み15万8544円だ。これは、競合するプラチナモバイルノートPCとほぼ同等の価格帯で、パーツ構成もほぼ共通する。ただし、Surface Laptop 2のディスプレイ仕様がより解像度もppiも高いことを考えると、性能対価格比は良好といえるだろう。



 しかし、それよりも何よりも「地味ながら、実はずいぶんと使い勝手のよろしいプレミアムモバイルPC」として、作業効率を優先するユーザーならSurface Proじゃなくてこちらを選んだ方がいいんじゃない? と言ってしまうほどに心を入れ替えてしまうほどの使い勝手こそ、広く知れ渡ってほしいのであった。



 Surface Laptop 2に、もっと光を!



 次回は、Surface Pro 6と便利な“アレ”の組み合わせを紹介する予定だ。


    あなたにおすすめ

    ランキングIT・インターネット

    前日のランキングへ

    ニュース設定