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どうしても子どもが2人ほしかったら妊活開始は27歳?【Seem妊活セミナー】

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2019年04月19日 20:21  ウートピ

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どうしても子どもが2人ほしかったら妊活開始は27歳?【Seem妊活セミナー】

4月17日(水)、リクルートライフスタイルが運営する、スマホでできる精子セルフチェック『Seem』(シーム)主催のメディア向けセミナーが開催されました。

第1部には産婦人科医の宋美玄先生が登壇し、男性も一緒に妊活するために何をしたらよいのか、統計データや妊活当事者のリアルな声から見える、これまでの「妊活」と「ふたりの妊活」について講演を行いました。

共働き夫婦増加の背景

「丸の内の森レディースクリニック」(東京都千代田区)の院長として診察を行う宋先生。クリニックに訪れる女性たちの声を聞くとパートナーの協力度合いによって、メンタルの部分が変わるので、男性にも一緒に妊活をしてほしいと言います。

宋先生は現在の妊活事情について、日本の社会構造の変化も関わっていると考察します。

「何十年か前までは女性は新卒で結婚をして20代で子どもを産みはじめていました。しかし、時代は変わりつつあります。以前のように待っているだけでは『コウノトリ』はやってこなくなり、平成の時代には『妊活』という言葉もが登場しました。ちなみに『妊活』は医学用語ではないのですが、便利なので私も使っています」

内閣府の資料によると、平成30年に女性の就業率は7割を超え、共働き世帯は専業主婦世帯の倍以上になりました。

「女性の社会進出はさまざまなよい面がありますが、『生殖』の面から見るといいことばかりでもないと言えます。平成という長い不況の時代に片働きでは食べていけないという面もあって共働きが増えているとも考えられます。ときに『女性が自分のやりたいことを優先して結婚や出産という女性の使命を忘れてしまった』と言う年配の方もいらっしゃいますが、不景気でお金がないから若いうちに結婚できない、それによって初婚年齢が上がってきているという背景があるのです」と宋先生は話します。

現在の女性の平均初婚年齢は29.4歳。宋先生は「ほしい子どもの数は変わっていないが、子どもをつくりはじめる年齢は上がっているのでほしい数の子どもを授からないままの夫婦が増えている」と言います。「社会構造は変わったが、ヒトとしての生殖適齢期は?」というのが現代の妊活の課題のひとつだと指摘しました。

加齢とともに、卵子の「数」が低下

女性は加齢とともに、卵子の「数」が低下します。ピークは胎児の時で約700万個あったのが、出生時には200万個まで減少。その後、思春期には20万から30万個まで減り、閉経時にはゼロに近くなります。宋先生は「質」の変化も問題だと指摘します。

「提供(ドナー)卵子と自身の卵子を用いた生殖補助医療による治療成績」を見ると、自分の卵子を使って体外受精・顕微授精をした場合(青い線)、30歳以降は出産まで至る確率は大きく下降していきますが、ドナー卵子(赤い線)ではさほど変化が見られません。

「女性の身体や子宮が年齢を重ねても、卵子さえ若ければ妊娠は割と可能であると言えます。実際、臨床現場では50歳くらいでも、提供卵子で妊娠した方もたくさんいらっしゃいます」

加齢と卵子の関係についての知識はやや浸透してきてはいるものの、2012年に『クローズアップ現代+』(NHK)で『産みたいのに産めない 〜卵子老化の衝撃〜』という特集がされるまではほとんど知られていなかったと宋先生は振り返ります。

「放送後、雑誌などでも特集されるようになり、『卵子って老化するんだ』と広まっていきました。アラサーくらいの女性が焦って『年齢を重ねると妊娠できなくなるって聞きました』と私のところに来ることも多いです。私は『いやいや、妊活の世界では夢のように若いですよ』とお伝えするのですけれど、若い人たちはちょっと卵子老化を過剰に不安を煽るような伝えられかたをしているのかなと思います。一方、団塊ジュニア世代にとって12年というのは、38歳ぐらいの時。就職氷河期ともありつつ、卵子老化についてももっと早く教えてほしかったという気持ちも持ったでしょう」

精液検査が“男の沽券にかかわる”?

このような報道や妊活への意識の高まりにより、女性の生殖可能年齢には限界があると世間に知られるようになりましたが、男性はどうなのでしょうか?

「60歳を過ぎた男性芸能人に子どもができたという報道もたびたびされるので、男性はいつでも大丈夫だという誤解も多いのですが、加齢とともに精子の状態も悪くなります。言い方がよくないかもしれませんが、女性が検査を行うとなると、身体に針を刺したり、痛みを感じたり、体に負担のかかることもたくさんあります。しかし、性液検査が基本となる男性の場合は、ちょっと出してもらうことで済むので、身体の負担が基本的に少ないんです。ただし、男性の意見として“男の沽券にかかわる”というか。『(検査をして)タネがないと言われたら僕はどうなるんだろう』という感じで、病院に行って容器をもらって提出することに大きな負担を感じているようです」

しかし、パートナーが性液検査を受けないまま長い時間が経ってしまうと、そのうちに女性も高齢に……。

「女性ほど大きな影響ではありませんが、男性も加齢とともに精液の量も減るし、運動率も下がるので妊娠をさせづらくなります。タイムリミットは男女ともにあるので、男性も早く検査や必要な治療にアクセスしてもらうのがいいですね」

子どもが2人ほしかったら妊活開始は27歳?

宋先生は続けて、海外の文献からの資料を紹介します。

「ほしい子どもの人数別にいつ妊活を開始すると達成率がどのように変化するかというグラフです。例えばひとり子どもが欲しいと思った時、『絶対』ということはないので表現を変えますが『どうしても欲しい』と強く思う場合は、32歳までに妊活を開始していただくとほとんどの方(90%)が子どもを持つことができる。37歳ではじめると75%、41歳で50%と見ることができます。

日本でほしい子どもの数というのは平均して2人なのですが、このグラフを参考にすると27歳の時に妊活を開始すると9割くらいの人が授かる、と。『え、そんなに早く始めないといけないの?』と感じるのではないでしょうか」

「また、女性の加齢とともに不妊治療の成功率も下がります。35歳を過ぎると妊娠できなくなるなんてことはありませんが、1つ歳を重ねるごとに条件は少しずつ悪くなっていきます」

宋先生はこれまでの「妊活」で、当事者は女性であると錯覚している人も多かったのではないかと指摘します。

「これまで『妊活』は、女性が『レディースクリニック』に行ったり、基礎体温を測って『今日がチャンスよ』と伝えたり、身体に良さそうなものを食べたり……といった女性主導のイメージがありました。しかし、WHOの有名な調査によると、男性だけに不妊の原因があるのが4分の1、男女ともに原因があることを合わせると、半分くらいは男性側にも問題があることがわかっています。

これは必ずしも精子だけではなくて、勃起や射精といった性機能も関係するのですが。年齢とともにセクシャルアクティビティも低下するので、そもそも夫婦生活自体のハードルが高くなっているということも(医療の)現場ではよく見かけます」

同時に妊活をはじめるメリット

「これまで、先に女性が検査を始め、タイミング法を試したのちに『ちょっと妊娠しづらいから男性も検査をしようか』とアクションを起こして、ようやく精子の所見が悪かったと気づくケースも多く見られます。子どもを授かれるか運命の分かれ道になる人もいます。最初から男女共同参画にすると、精子の状態や性機能的なことに原因があっても医療機関で生殖のお手伝いができます。そうなると時間を短縮し、2人の年齢が若いうちに始められるので妊娠できる確率も上がるのではないかと思われます」

また、「ふたり妊活」は、その後の育児にもいい影響を与えるのではないかと宋先生は考察します。

「めでたく子どもを授かると今度はふたりで育児をするようになります。この時片側の当事者意識がすごく薄れていたらどうでしょうか。ハッピーな育児に繋がりにくいのかなと私は思います。また、これは憶測ですが、妊活以外の部分でも何かと一緒に取り組めるようになるかもしれません。男女ともにタイムリミットもありますので、ぜひ一緒に取り組んでいただければと思います」

女性がひとりで頑張る妊活から一緒に頑張る妊活へ

セミナーを主催した「Seem」の開発者であるリクルートライフスタイルの入澤諒さんは、事業を進めるにあたって「正しい情報を知る人が少ない」という現実に直面したと言います。

そして「実際に不妊治療を始めてから治療の大変さや、費用について初めて知り愕然としたとか、もっと早く行動を起こせばよかったという声を多く聞きました。世の中には多くの妊活商品、妊活情報を掲載したメディアもあるので、『女性がひとりで頑張る妊活ではなくて、一緒に頑張る妊活』という当たり前を作っていきたいと思っています」とコメントしました。

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(ウートピ編集部:安次富陽子)

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