新時代のスター候補 ロッテ・藤原恭大の今

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2019年05月01日 10:40  ベースボールキング

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ロッテのドラフト1位・藤原恭大[撮影日=2019年2月7日]
◆ 一軍で感じた体力面の不安

 「平成」から「令和」に変わり新しい時代が幕を開けた。新時代のスター候補のひとりが、ロッテのドラフト1位ルーキー・藤原恭大だ。

 藤原は大阪桐蔭高校3年の時に、4番打者として甲子園の春夏連覇達成に大きく貢献。2018年のドラフト会議では3球団競合の末、ロッテが交渉権を獲得し入団した。

 春季キャンプから一軍に帯同し、練習試合、オープン戦にも出場。オープン戦の打率は.219だったが、3月21日の阪神戦でマルチ安打を放つなど、要所で良い働きを見せ、高卒ルーキーながら、開幕一軍の切符を掴み取った。

 3月29日楽天との開幕戦では、球団の高卒新人では3人目となる開幕戦に先発出場。第4打席でプロ初安打を記録した。ただ、プロの世界は高卒ルーキーにすぐに活躍させてくれるほど甘くはない。プロ初安打後に、記録した安打は4月6日のソフトバンク戦のみ。翌7日に一軍登録を抹消された。

 「全部が足りなかったんですけど、特に体力的にもついていけないところが多かったです。技術もやらないといけないんですけど、体がしっかりできていなかったら、技術もついてこないと思います」。

 一軍で過ごした中で、技術力もそうだが、体力面での課題を強く感じたという。そのため、現在は「体を大きくすること」をテーマに日々の練習、二軍戦に臨んでいる。

◆ 体づくりがメイン

 体づくりと並行して、1番や2番という打順で二軍戦にも出場している。4月12日の日本ハムとの二軍戦でマルチ安打をマークすると、14日の日本ハム戦で猛打賞を達成。さらに『1番・センター』で出場した4月28日のヤクルトとの二軍戦でも2安打1打点と、4月終了時点で10試合に出場して打率.205、4打点、2盗塁の成績を残している。

 打撃の状態について藤原は「少しずつ捉え始めてきていると思います」と話したが、「技術もそうですけど、体づくりを一番のテーマに置いています。そこをしながら技術もつけていければと思います」と結果にこだわることも大事だが、長いプロ野球人生を見据えてテーマに挙げた体力強化に励む。

 また、4月13日の日本ハム戦で、同じドラフト1位ルーキーで昨年夏の甲子園決勝で対戦した吉田輝星、翌14日には大阪桐蔭の同級生日本ハム・柿木蓮といった同学年の選手と対戦した。吉田との対戦では2三振を喫したが、柿木からはレフト前に安打を放ち盗塁を決めた。

 同級生の存在に藤原は「刺激を受けるというよりは、お互い頑張らないといけないところ。早く上がりたいなとお互い思っていると思います。(ライバル)意識というよりも、力をつけたいと(お互いに)思っているのではないかと思います」と気になるというよりは、まずは自分の技術力をあげることに重点を置いているという印象だ。

 「まずは体を大きくして、そこからだと思うので、そこだけを意識してやっています。そこをまずはクリアしてやっていきたいと思います」。将来はマリーンズのみならず、日本球界を代表する活躍が期待される“金の卵”は、5年後、10年後を見据えて今は体力アップを目指している。

取材・文=岩下雄太

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