藤子不二雄の聖地が消える! 高岡市の名所「文苑堂書店駅前店」が閉店へ

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2019年05月02日 17:01  おたぽる

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おたぽる

文苑堂書店公式サイトより

 ニュースになるとすれば「閉店」が当たり前の書店業界。全国各地で有名書店が次々と
姿を消していっている。かつては、大都市圏であればどこの駅前にも書店のひとつはあったと思うのだが、そんな光景も過去のものとなりつつある。


 そんな中、また有名書店の閉店が決まった。富山県高岡市にある、文苑堂書店駅前店が5月26日で閉店を決めたのである。


 文苑堂書店駅前店は、かつて藤子不二雄の両名が利用していたことで知られる藤子ファンの聖地。名作『まんが道』の中には、書店の風景が幾度も描かれている。現在でも、駅前店には藤子不二雄に関するコーナーが設けられており、ファンの聖地になっている。


 同店が閉店を決めた理由は、売上の大幅な減少だ。かつては高岡駅前の書店として繁栄をしていた同店も、近年は客足が減り赤字が続いていたという。これに加えて建物も老朽化しており、昨年まで駅前店のビルにあった本社も別のビルへ移転している。


 高岡駅前にある聖地である同店が閉店へと追い込まれた最大の理由は、中心市街地の衰退だ。かつては北陸本線の主要駅のある街として栄えて来た高岡市だが、2000年代以降はドーナツ化が加速。さらに北陸新幹線の開通にあたって、高岡市内の駅は高岡駅からは遠く離れた場所に新高岡駅として建設された。こうして人の流れがまったく変わってしまったために、旧市街地は衰退する一方。そうした中で、文苑堂書店駅前店も役割を終えたというわけである。


 日中でも人の姿を見ることの少ない高岡市の旧市街だけれども、高岡大仏をはじめ『まんが道』に登場する聖地は、いくつもある。閉店までの間に、一度は訪れてみてもよいかもしれない。


(文=昼間 たかし) 


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