ホーム > mixiニュース > エンタメ > 芸能総合 > おじいちゃん+北川景子で最強の安定感 DAIGOは「NSD(内閣総理大臣)」を目指すのか?

おじいちゃん+北川景子で最強の安定感 DAIGOは「NSD(内閣総理大臣)」を目指すのか?

1

2019年05月09日 11:30  AERA dot.

  • 限定公開( 1 )

  • チェックする
  • つぶやく
  • 日記を書く

AERA dot.

写真北川景子との結婚でさらにパワーアップ (c)朝日新聞社
北川景子との結婚でさらにパワーアップ (c)朝日新聞社
 安倍晋三、麻生太郎、そしてDAIGO。この3人の共通点は「総理の孫」だということだ。母方の祖父はそれぞれ、岸信介、吉田茂、竹下登である。

 だとしたら、DAIGOもそのうち、総理になってもおかしくなかったりして…。という話はさておき、彼はここまで「七光り」を政界とは別の世界で使ってきた。それは多くの人が知るところだし、本人も自覚している。

【美しすぎる北川景子の写真はこちら】

 たとえば「平成最後の日」と題したブログに、彼はこう綴った。

<振り向けば 昭和から平成に時代が移り変わる時の総理大臣が 祖父、竹下登でした。(略)でも、この平成の30年間。 途中から祖父はいなかったけど 祖父が総理大臣だったから テレビにも出れるようになって 今がある。 DAIGO フィーチャリングおじいちゃん。 だからずっと 一緒に この平成を駆け抜けてきたんだ と思います。>

 なるほど「DAIGO フィーチャリングおじいちゃん」とは上手い表現だ。この異色コラボ(?)が誕生したのは、竹下元首相が亡くなって7年が過ぎた平成19年のこと。実姉の漫画家・影木栄貴に、テレビ番組『世界バリバリ☆バリュー』から「私の家族は有名人」という企画への出演オファーが来た。

 ただ、姉はすでに『週刊文春』や『トリビアの泉』で「総理の孫」であることをカミングアウトしており、この話に消極的だった。そのかわり、弟をメインに扱うことを提案し、元ファーストレディの祖母も含めたファミリーでの出演が実現したのである。

 当時、彼は29歳。レコード会社をビクターからビーイングに移籍し、3人組のバンド「BREAKERZ」で再デビューしたばかりだった。それまでは「DAIGO☆STARDUST」を名乗り「宇宙から舞い降りたロック王子」というキャラ設定でデビッド・ボウイ風のグラムロックをやっていたが、パッとせず、この番組を機に「総理の孫」という新キャラ(というか、事実そのもの)を解禁したわけだ。

 これが奏功して、バラエティで引っ張りダコに。竹下元首相が総理就任直後「アイム・ソーリ」と家族に駄洒落を飛ばしたとか、消費税が始まったとき、小学校で教師に「お前のじいさんがあんな下らん税を導入しやがって!」と嫌味を言われたといったエピソードはどこでも面白がられた。が、それ以上にブレイクへとつながったのは、あの竹下登の孫が今どきのチャラそうな若者だというギャップだった。

 そして、彼はそのギャップを意識的に利用したようにも思える。クイズ番組でおバカキャラを装いつつ、ロックポーズだという「うぃっしゅ!」や尊敬する氷室京介を真似たロックステップ、指貫きグローブ(ロック手袋)などでロックミュージシャンを戯画っぽく記号化してみせた。ロックの記号化については、内田裕也やダイアモンド☆ユカイなども行なってきたが、彼のそれはどこか上品で、育ちのよさを感じさせる。下積みが長いわりにガツガツして見えないのも、そのおかげだろう。

 その性格については、ブレイク前に姉がこう説教したこともあったという。

「ノホホンとしすぎ!! 楽観的すぎ!! もうすぐ30になるんだよ!? わかってる!?」

 しかし、彼は、

「そういえばオレ、手相とか他の占いとかでも30からって言われた!!」

 と、あせることなく、マイペースを貫いた。(コミックエッセイ『エイキエイキのぶっちゃけ隊!!』影木栄貴より)

 こうして、バラエティでの人気により、本業の音楽もうまく回り始め、BREAKERZは日本武道館でライブを行えるほどのバンドに成長。ソロも含めて、チャートのベストテン以内に安定して作品を送り込めるようになったのである。

 とはいえ、ミュージシャンとしての代表作を即座に挙げられる人は、ファン以外には稀だろう。音楽以外の仕事を振り返っても、ここ数年で話題になったのは、平成27年に書籍化されたDAI語だったり、同じ年の『24時間テレビ』でのマラソンくらいだったりする。

 しかも、マラソンについては意外と盛り上がらなかった。以前テレビ番組『VS嵐』のアトラクション「クリフクライム」で痛めたという足の不調に耐えながら、それなりに頑張ったのだが、ガツガツしない魅力と、汗や涙が売りの苦行企画とは相性が今ひとつだったようだ。

 とまあ、大ヒット曲が出せず、バラエティでも手詰まりとなれば、だんだんジリ貧になってもおかしくはなかったわけだが――。翌年、彼はさらなる新キャラを獲得する。「北川景子の夫」だ。これにより、七光りタレントから十四光りタレントに進化したのである。

 このとき、連想させられたのは大沢あかねの生き方だった。こちらはプロ野球界の大物・大沢啓二を母方の祖父に持ち「親分の孫」としてブレイク。その後、劇団ひとりとの結婚で「芸人の妻」となり、安定感を増した。ちなみに、彼女が結婚した翌月、祖父が死去。まさに、七光りがうすれようとするタイミングで、別の七光りを手に入れたわけだ。長持ちする芸能人には、一種の嗅覚というか、世渡り上手なところが備わっているものなのだろう。

 もちろん、そういう生き方はほぼ無意識の産物だろうし、ガツガツしないタイプの彼にとってはなおさらだ。それゆえ、美人女優の妻をひけらかすこともしない。この「ひけらかさない」ことこそ「ガツガツしない」ことと並ぶ、彼の好感度を支える両輪なのだ。

 というのも通常、男は知力や体力といった、自分が「持てるもの」を自慢したいものだからである。しかし、彼はおバカキャラを装い、戯画っぽいロックスターを演じ、突然キレたり誰かとケンカしたりすることもない。その平和志向については年の離れた姉と兄を持つ第3子だということが影響しているようだ。前出のコミックエッセイでの姉弟対談のなかで、こんな発言をしている。

「本当お姉ちゃんとお兄ちゃんはよくバトルしてたよね。そのおかげでオレ怒るのはよくないことだって学んだもん」

 また、のろけ方も独特だ。昨年『人生最高レストラン』に出演した際には、妻の手料理について「カレーは宇宙一!」などと絶賛しつつ「夕食を作ってくれる日は朝からほとんど食べない」と、続けた。思わず、それって空腹は最高の調味料ってやつではとツッコミを入れたくなったが、言動がどこかゆるくて人をなごませるのである。

 それだけに、亭主関白を気取って相手を束縛する様子もなく、北川は結婚後ものびのびと女優業を楽しんでいるように見える。彼が女性層から支持されるゆえんでもあるだろう。

 そんな弟について、姉は10年前の時点でこう分析していた。

「どっちかというと、アーティストではなくエンターテイナーだと思ってたから、本当今ぴったりの位置におさまったと思う」

 たしかに、人を楽しませる彼の才能はかなりのものだ。

 で、気になるのは今後の「位置」である。要するに、これだけの存在を政界が放っておくだろうか、ということだ。祖父が君臨した島根の選挙区は異母弟の竹下亘が受け継いだが、すでに72歳。今年1月には食道ガンであることを公表し、健康状態が不安視されている。

 一方、DAIGOこと内藤大湖は島根県PR大使を務め、応援ソングも手がけている。彼のトークショーに亘が飛び入り参加して、政策を語ったこともあった。4年前に、後継者になるのではという報道がされたときには、亘の事務所が「関知しておりません」と回答していたが、ありえない話ではないのだ。

 ここまで述べてきたような、抜群のバランス感覚と愛され力を活かすことができれば、同世代の小泉進次郎をおびやかすような政治家になることも十分に可能だろう。

 ちなみに、今回の改元で再注目された「平成」の色紙(小渕恵三が掲げたもの)はしばらくのあいだ、竹下家が所有していた。ブレイク直後のDAIGOが『うたばん』の鑑定企画に持ち込んで話題になり、これを機に国立公文書館に寄贈されている。

 はたして、次の改元のとき、彼は何をしているのだろう。なお、彼の座右の銘は祖父と同じ「我が道を行く」だ。まさか、政界に転じて「NSD(内閣総理大臣)」になっていたりして、と妄想してみるのもちょっと楽しい。(宝泉薫)

■宝泉薫(ほうせん・かおる)/1964年生まれ。早稲田大学第一文学部除籍後、ミニコミ誌『よい子の歌謡曲』発行人を経て『週刊明星』『宝島30』『テレビブロス』などに執筆する。著書に『平成の死 追悼は生きる糧』『平成「一発屋」見聞録』『文春ムック あのアイドルがなぜヌードに』など。

    あなたにおすすめ

    ニュース設定