ゴールデンボンバーは楽曲を“前例のないアイデア”で届けて来た 新元号ソング「令和」での功績

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2019年05月10日 07:01  リアルサウンド

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 ゴールデンボンバーが5月10日、『ミュージックステーション』(テレビ朝日系)に出演する。曲はもちろん4月1日に発表され、10日にCDリリースされた「令和」だ。「どこよりも早く新元号の曲をリリースする」というコンセプトの元、4月1日の新元号発表からわずか1時間で楽曲・ジャケット・MVを完成させた。


(関連:ゴールデンボンバー、“新元号ソング”「令和」最速リリース 生配信から滲んだバンドの姿勢


 カレンダー業者級の速度で売り出したCDは、オリコンシングルCDチャートは初登場14位。CDが売れないこんな世の中じゃ、と言いたくもなるが、その一方でネット上では絶大なバズを生み出した。本作の制作風景はLINE LIVEで生中継され、累計10万人以上の閲覧数があったという。そして、メンバーが北九州の成人式でおなじみの貸衣装店「みやび」を纏いダンスするMVは、現在YouTube上で1000万に迫る勢いで再生されている。3月29日〜4月4日のオリコンのYouTubeチャート、4月15日付のBillboard JAPAN HOT BUZZ SONGでも首位を獲得した。制作風景はLINE LIVEの他TVでも中継されたのち、数多のワイドショーでも取り上げられ、“最速”によるメディアでの波及効果は絶大だ。なお、例によって「宣伝費はゼロ」である。(個人的にはジャケット裏のメンバーの平成元年時の写真が超カワイイCD版『令和』も、ぜひ手にとって欲しいですが!)


 これまでも、『スッキリ!』(日本テレビ系)、『CDTV』(TBS系)などに出演し、「令和」を披露した際には、喜矢武豊による人間習字パフォーマンスが話題となった。今回『ミュージックステーション』でのパフォーマンスも期待される。


 ゴールデンボンバーのVo-karu(※ボーカル)であり、すべての楽曲を手がけるコンポーザーの鬼龍院翔は、4月5日にTBSラジオ『ACTION』にゲスト出演した際、パーソナリティの武田砂鉄から「令和」について尋ねられたところ、「はい、便乗しました」とあっけらかんと答えていた。


 思えば彼らはブレイク前からB’zやMr.ChildrenといったJ-POPの覇者から、GLAYやMALICE MIZERといったV系シーンの大物まで、様々なものに“乗っかり”続けていた。ついには“元号”にまで乗っかってしまった。“便乗”は、やり方を一歩間違えば大炎上待ったなし、とくに元号というのは複雑な問題もはらんでいる中、「漠然と新しい時代を迎えるのはおめでたいね」(LINE LIVEでの生中継での鬼龍院の発言より)というスタンスを一切崩さず、考えに考え抜いた無邪気さを持って、新元号ソングを誕生させた。


 また、鬼龍院は同番組でこのようにも語っていた。


「同じことやるってすごくつまらないから。せっかくサラリーマンじゃなくて、ミュージシャンみたいな一か八かな仕事を選んでいるのに、そこで無難な生き方するって、そんな人生は死んだように生きたような、なんかすげぇ批判してますが(笑)、なんか大暴れする人生を選んでいいと思うんですよ。僕は悔いなく生きようともがいてるだけなんですが。(中略)みんなが同じことをしていると、ぶち壊さなきゃと思いますね」(引用元)


 ひとつの社会現象となっている新元号ソングだが、ハッピーな形で先陣を切った彼らの功績も大きいのでは。それは、「単に早くて話題性重視」というだけでなく、内容も決して手を抜かず(たとえば、LINE LIVEのレコーディング中継では“令和”の“レ”の発音にこだわる鬼龍院の姿も観られた)、ただただ“いい曲”を“前例のないアイデア”で届け続けて来た、ゴールデンボンバーだからこそできたのかもしれない。(藤谷千明)


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