巨人・坂本勇人が突き進む「ショートで30本塁打以上」の価値

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2019年05月10日 17:44  ベースボールキング

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7回に適時打を放ち、ガッツポーズする巨人・坂本勇=ハードオフ新潟(C)KYODO NEWS IMAGES
◆ 自己最多ペースで本塁打を放つ坂本勇人

 5月に入ってもセ・リーグの首位をがっちりキープするなど、好調な滑り出しを見せた巨人。その最大の立役者となっているのが、チームの主将を務める坂本勇人ではないだろうか。

 2番打者として迎えた開幕戦から安打を量産し、1977年に王貞治が達成した33試合連続出塁記録に並ぶなど、その勢いはとどまることを知らない。打率は5月8日終了時点で「.336」。すぐ後ろには 鈴木誠也(広島)やチームメイトの丸佳浩(巨人)がいるが、現時点では堂々のセ・リーグトップに君臨している。そして、それ以上に目を見張るのが“本塁打”の数である。

 プロ入り4年目の2010年に31本塁打を放っているとはいえ、坂本のシーズン平均本塁打は16.6本。過去2シーズンは15本、18本で推移していたが、今季は開幕からアーチを量産し、こちらもセ・リーグトップの12本塁打をマークしている。このままいけば自身2度目のシーズン30本塁打以上だけでなく、本塁打王のタイトルも見えてきそうな勢いだ。

 坂本が守るショートといえば、守備の負担が大きいポジションでもある。そのためか、打力よりも守備力が優先されることも多い。歴代でも強打のショートは貴重な存在で、シーズン30本塁打を記録したケースは、2010年の坂本を含めてわずか13例。延べ5人しか存在しない。

 坂本の他にシーズン30本塁打以上を達成した打者には、どんな選手がいたのだろうか――。


◆ ショートの本塁打王はひとりだけ

▼ 宇野 勝(中日)
82年:125試合(打率.262 30本塁打 69打点)
84年:130試合(打率.253 37本塁打 87打点)
85年:130試合(打率.274 41本塁打 91打点)
87年:130試合(打率.277 30本塁打 80打点)
※ベストナイン(82,84,87)
※本塁打王(87)

▼ 池山隆寛(ヤクルト)
88年:130試合(打率.254 31本塁打 81打点)
89年:130試合(打率.264 34本塁打 74打点)
90年:130試合(打率.303 31本塁打 97打点)
91年:132試合(打率.269 32本塁打 80打点)
92年:127試合(打率.279 30本塁打 79打点)
※ベストナイン(88−90,92)

▼ 野村謙二郎(広島)
95年:131試合(打率.315 32本塁打 75打点)
※トリプルスリー、最多安打、ベストナイン

▼ 松井稼頭央(西武)
02年:140試合(打率.332 36本塁打 87打点)
03年:140試合(打率.305 33本塁打 84打点)
※トリプルスリー、最多安打(02)
※ベストナイン(02,03)

▼ 坂本勇人(巨人)
10年:144試合(打率.281 31本塁打 85打点)

 2010年に達成した坂本の他には、主にショートを守って通算338本塁打を放った宇野勝、5シーズン連続で達成した池山隆寛にトリプルスリーを達成した野村謙二郎、松井稼頭央とそうそうたる顔ぶれが並んでいる。本塁打王を獲得したのは1984年の宇野のみだが、ほとんどの選手がその年にタイトルを獲得している。

 5月8日終了時点、本塁打数でセ・リーグのトップに立っている坂本は、このまま順調に本塁打を積み重ね、史上ふたり目、35年ぶりとなる「ショートの本塁打王」となるのだろうか。


文=福嶌弘(ふくしま・ひろし)

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  • 狭い狭いナベシネサティアンを本拠地にしてるから可能性あるかと思ったけど、怪我で休んでた誠也にあっという間に追いつかれたね��դ�
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