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Dubreq Stylophone Beatbox、Empress Effects ZOIA……ユニークなガジェット系シンセをピックアップ

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2019年05月12日 12:31  リアルサウンド

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 毎回、気になる楽器や機材を紹介する本コラム。今回は、ガジェット系の楽器を久しぶりにピックアップしてみたい。


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 まずは、片手で持てるコンパクトなリズムマシンStylophone Beatbox。こちらは英国のメーカー「Dubreq」が、1968年に開発した子供用のシンセサイザー「Stylophone」のバリエーションの一つ。ルーパー機能が内蔵されており、プリセット音を組み合わせたリズムパターンを作成することができる。


 「Stylophone」の最大の特徴といえば、「スタイラス」という名のタッチペンを使った演奏ができること。本体にある円形の金属パッドに「スタイラス」を接触させると音が鳴る仕組みだ。このパッド部分は13個に分割されており(よく見ると、黒鍵と白鍵の1オクターブ分が、ぐるっと1周している)、場所によって様々な音色が奏でられる。「サウンドバンク」は3種類あり、本体左側に搭載されたスイッチで切り替えることによって13×2=26種類のドラム音色と、音階になったベースサウンドを呼び出すことができる。


 ちなみに「バンク1」にはヒューマンビートボックスによるドラム音色や、スクラッチ系の音色、カウントを叫ぶ声などを収録。「バンク2」はリズムマシンや打ち込みパーカッション系のサウンド、そして「バンク3」には1オクターブ分のベースサウンドが収録されている。


 本体右側には録音、再生をするためのボタンが搭載されており、内蔵されたルーパー機能を使って音色をどんどん重ねていき、オリジナルのリズムサウンドやベースパターンを作成することが出来る。ただ、作成したリズムパターンの保存はできないし、電源をオフにするとリセットされてしまうのだが、この「一回性」こそガジェットっぽくて、遊び感覚で楽しめる要素ともいえる。


 本体裏側にはピッチを調整するツマミも搭載。他の楽器や、音楽に合わせて演奏する際はここで調節すると良いだろう。単三乾電池3本で駆動するため、持ち運びも便利。これからの季節、野外でピクニックするときなどバッグに忍ばせていけば、誰かのアコギに合わせてリアルタイムでリズムを演奏するなど、活躍する場がたくさんありそうだ。


 続いては、そのDubreq社の代表モデルである「Stylophone S2」を紹介。こちらはデビッド・ボウイが『Space Oddity』のレコーディングで使用し、KraftwerkやOrbitalもステージで演奏するなどミュージシャンをも虜にしてきた名器「Stylophone」の復刻版である。オリジナル「Stylophone」は当時、300万台以上も販売されるも1975年に生産を終了、本機は2012年にフルスペックのアナログシンセサイザーとして蘇ったもの。


 オリジナルの生みの親、ブライアン・ジャーヴィスの息子ベンがイニシアチブを取って開発した「Stylophone S2」は、金属鍵盤が1オクターブから3オクターブへと拡張。スタイラス(タッチペン)で鍵盤をタッチして音を鳴らすという基本構造は同じだが、その音色をより細かくエディットすることができるなど、本格的な電子楽器としても充実したスペックが搭載されている。


 なお、「Stylophone」の機能やルックスをそのまま受け継いだ「Stylophone S1」や、「Stylophone」にエンベロープ、フィルター、LFO、サブオクターブやPWM(パルス幅変調)といったアナログシンセサイザーの基本性能、さらにはリボンコントローラーも搭載した「Stylophone GEN X-1」も現行モデルとして販売されており、昔ながらのデザインが好きな人にはこちらもオススメしたい。


 Empress Effects ZOIAは、様々なモジュールをレゴブロックのように組み合わせることで、仮想ペダルボードやモジュラーシンセサイザー、ルーパー、シーケンサーなど様々な音楽制作ツールに構築できる、ペダルタイプの画期的なモジュラーシステムだ。


 本体には、8×5のボタングリッド上にモジュールが配置されており、それぞれ複数のパラメーターで構成されている。各パラメーターはグリッド状のボタンから、モジュールの特定の機能にアクセスが可能。ボタン同士の入出力を、まるでモジュラーシンセサイザーのように自由にパッチ接続できるというもの。


 本体には、Empressならではの高品位なエフェクトモジュール(リバーブ、ディレイ、コーラス、フェイザー、コンプ、オーバードライブ、キャビネットシミュレーターなど)があらかじめ搭載されており、ライブ演奏中に簡単に呼び出すことができる最大64個のパッチを作成/保存することも可能。もちろん、パラメーターの知識があれば、例えばLFOでVCAを変調させてトレモロエフェクトを作り出すなど、オリジナルのエフェクターをデザインして再構築することもできる。


 なお、ZOIAのユーザーコミュニティに参加すると、ユーザー同士でオリジナルのパッチを交換したり、シェアしたりすることもできる。見た目はガジェット楽器っぽいが、使いこなすほどに深みが出る名機といえよう。


 最後に紹介するのは、チェコのメーカーBASTL INSTRUMENTSから発売された、なんと手のひらにすっぽり収まる超小型のモジュラーシンセ。ヘッドホン出力や、2in/outポートを備えているので外部機器との接続も可能。3本の単三電池、あるいはまたはマイクロUSB給電により駆動するシステムになっている。


 本体には長方形の小さな穴が空いており、そこが付属のマイクロパッチケーブルを差し込む「パッチポイント」。ピッチコントロールやウェーブシェイプコントロール、ステップドボルテージジェネレーターなどさまざまな機能が盛り込まれており、パッチングを変えたりオシレーターツマミを直感的に回したりすることにより、ノイジーなサウンドやドローン音、柔らかいアナログチックなサウンドまで、さまざまなバリエーションの音色を楽しむことができる。


 パッチシンセというと、非常に複雑で難解なイメージがあるが、DIYフレンドリーなデザインの「KASTLE V1.5」なら、オモチャ感覚で楽しみながらパッチの仕組みを学ぶことが出来るかも知れない。ポケットにもスッと収まるしヘッドホンをつなぐことも出来るので、いつでもどこでも持ち歩き、パッチシンセの楽しさを味わえるだろう。


 以上、今回はガジェット系の楽器を紹介した。どれも電池駆動式で、見た目も可愛いモノばかり。シンセの仕組みなどを学ぶための「最初の一歩」としても重宝しそうだ。


(黒田隆憲)


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