『パーフェクトワールド』チェインストーリー、岡崎紗絵演じる妹の心情を知る手がかりに

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2019年05月14日 16:12  リアルサウンド

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 松坂桃李と山本美月が共演する主演のドラマ『パーフェクトワールド』(カンテレ/フジテレビ系)チェインストーリーが、放送後に動画配信サービス「GYAO!」にて配信されている。


参考:チェインストーリーで描かれるもの


 改元特番による休止をはさみ、2週間ぶりの放送となった5月7日放送の第3話は、樹(松坂桃李)の怪我を受け入れることを決心したつぐみ(山本美月)と樹の初々しい江ノ島デートに始まり、ヘルパーの長沢(中村ゆり)が樹に思いを寄せていたことが明らかに。さらに、幼馴染の是枝(瀬戸康史)がつぐみに好きだということを打ち明けるという怒涛の展開となった。山本美月は定期的に自身のSNSにイラストをアップしているが、「きゅんきゅん回だったから、きゅんきゅんな気持ちの絵」という文とともに弾けるようにポップなつぐみの絵が投稿されている。


 そんな第3話を受けて公開されたチェインストーリー第3.5話「私はお姉ちゃんとはちがうから」は、つぐみの妹・しおり(岡崎紗絵)と母・咲子(堀内敬子)が登場する回だ。チェインストーリーでは、地上波放送では見ることが出来ない『パーフェクトワールド』各話の物語をつなぐ内容で、登場人物の隠された思いや知られざる過去が明らかになる。これまで、1.5話ではつぐみとしおり、2.5話ではしおりと是枝による会話の中から、ドラマ本編をより深く楽しめる“もう一つのドラマ”が描かれてきた。


 3.5話の時期設定は、ゴールデンウィークにつぐみとしおりが樹の車で長野に帰郷後。父・元久(松重豊)が、手塩に育ててきたつぐみが樹と付き合っていることを知り激怒した後のことだ。東京での観劇を理由にして、突然長野から訪ねてきた咲子。自然と話題はつぐみの交際へと移っていく。咲子は元久の過保護な愛情を理解しつつも、つぐみの恋愛を陰ながら応援する立場。しおりも力添えはしているものの、樹の怪我に対していまだ距離を置いている。


 その思いが強く表れていたのが、樹の後輩・晴人(松村北斗)の義足にしおりがあからさまに引いてしまった際。チェインストーリーでしおりは「義足だったこと後から知って、付き合うの無理って言っちゃった」「軽やかに恋愛したいの。私はお姉ちゃんとは違うから」と考え方は変わらないことを示している。


 幼い頃、病弱だったつぐみが一人溺愛され育てられたことを根に持っているしおりは、チェインストーリーにおいても母に愚痴をこぼすが、対して咲子はしおりを「ちゃらんぽらんに見えて実はしっかりしている」、つぐみを「しっかりしてそうに見えてそうでもない」と言い表す。バイトばかりに明け暮れるしおりに対して、母の日のプレゼントは内定報告がいいとお願いする辺りに、決してつぐみだけでなく、母として姉妹平等に接していることが伝わってくる。


 もうすぐ折り返し地点となる『パーフェクトワールド』。ここまでのチェインストーリーでは、全ての物語にしおりが登場してきていたが、長沢や元久、樹の元彼女・雪村美姫(水沢エレナ)といった本編ではメイン軸に描かれにくいキャラのサイドストーリーが明かされる可能性も十分にある。一人ひとりの繊細な心情を紐解く手がかりの一つとして、チェインストーリーが機能していくことを期待したい。 (文=渡辺彰浩)


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