高橋ひかるが語る、『俺スカ』が伝えるメッセージ 「挑戦する勇気を教わりました」

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2019年05月25日 10:11  リアルサウンド

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 古田新太が主演を務める土曜ドラマ『俺のスカート、どこ行った?』(日本テレビ系)が毎週土曜22時より放送中だ。古田の衝撃的な女装のみならず、毎話古田演じる高校国語教師・原田のぶおの破天荒ながら胸を打つメッセージが話題を呼んでいる。


参考:インタビューカットはこちらから


 原田のぶおの歯に衣着せぬ言動はもちろん、その生徒役として永瀬廉(King & Prince)、道枝駿佑(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、長尾謙杜(なにわ男子/関西ジャニーズJr.)、竹内愛紗らの出演も大きな注目ポイントだ。生徒と原田のぶおの対話を描くことで、いまだかつてない学園ドラマに仕上がっている。


 そんな生徒の一人で、クラスのおしゃれ番長・川崎結衣役を演じているのが高橋ひかるだ。結衣は、上位入賞を目指しつつ大会前にケガをしてしまったチアダンス部員という役柄。2話で原田の教えを通してチアへの情熱を再確認し、再び部活に戻ってくるストーリーが感動を呼んだ。高橋に、初となる古田との共演や役者への思い、今後の見どころまで話を聞いた。


<リアルサウンド映画部YouTubeではインタビュー特別編も収録!>


「負けてられないなと思います」
ーー本作のオファーをもらった時の感想はいかがでしたか?


高橋ひかる(以下、高橋):おしゃれ番長で、いわゆる“キラキラ女子”という役柄と聞いて、私とは正反対の役だと思いました(笑)。「私がキラキラしていたら、どんな感じなんだろうな」と想像して撮影に挑みました。


ーー古田さんの女装も話題です。


高橋:撮影前から、女装した古田さんに会えることがとても楽しみでした。初めてお会いしたのが私たち生徒が古田さん演じる原田先生と初めて対面するシーンの撮影だったんですが、インパクトがすごかったです(笑)。古田さんが緑のケープの衣装を着ていたのですが、妖精みたいに見えたのが印象的でした。今ではメイクしていない古田さんを見るほうが新鮮に感じるくらい、女装している古田さんに見慣れました。


ーー第2話(4月27日放送)は、川崎結衣という役がフィーチャーされた回でしたが、プレッシャーはありましたか?


高橋:すごくドキドキしていました。ドラマって1話、2話を観て、そのあと観るか観ないか決める方も多いと思うんです。これから観たいって思ってもらえたら嬉しいなという気持ちで、まっすぐにただただ頑張りました。結衣はチアダンス部員という役なんですが、一緒にチア部のメンバーを演じたエキストラさんと共演者のみんなで、一生懸命チアを練習して撮影に挑みました。


ーー第2話の撮影を終えた時の気持ちは?


高橋:「わー! 終わった!」という達成感でいっぱいでした。もうこれでチアの撮影をできなくなるというのがさみしくもありました。撮影している時も、結衣はケガをしてしまう役なので、練習中からみんなとチアを踊れないのが悔しくて、泣きそうになっていました。そうしたら、みんなから「泣くなって!」と励まされたりして、青春でした(笑)。


ーーおしゃれ番長という役柄とは正反対の性格とのことでしたが、役になりきる上で心がけてたことはありますか?


高橋:このお仕事をしていると周りにモデルさんやアイドルの方のようにキラキラして自分をしっかり持っている方々がたくさんいらっしゃるので、そういった方の言動は「あ! 真似しよう」って思いました。


ーー学園ドラマということで、同世代の共演者の方々も多いですよね。


高橋:今まで学園モノにすごく憧れていたんです。同世代ということで刺激をもらうことも多くて、負けてられないなと思いますし、男女かかわらず「こういうお芝居したらいいんだ」「こういうセリフの言い方もあるんだ」と毎回勉強になります。


「ぜひ最終話まで見届けていただけると嬉しいです」
ーー現場の雰囲気はいかがですか?


高橋:すごく明るいです。とにかくずっと喋っています(笑)。毎話、タイトルバックで生徒みんなでチャレンジ動画というのをやっているんです。例えば前を向きながらゴミ箱にペットボトルをシュートするチャレンジは、150回くらいやりました。私たちもドキドキして見守っていて、入った時はみんなで歓声をあげて喜んだりして、一緒に同じものを作っているというチーム感も強まったと思います。


ーー古田さんとお話されることもあるんですか?


高橋:古田さんの方から、生徒のみんなに話しかけてくださって、現場を和ませてくれるんです。セリフの後に一言付け加えて笑わせたり、そういうことをさらっとできる古田さんはかっこいいなと思いますね。


ーー毎話古田さん演じる原田先生の生徒へのメッセージが胸を打ちます。


高橋:型にとらわれず生きるということを改めて学びました。2話でもショーパブ(ショーレストラン)に行って、そこでショーを見て新しく振り付けを取り入れて、妊娠した先生に届けるというシーンがあったのですが、その場面では本来だったらしちゃダメ、あり得ないことに挑戦する勇気を教わりました。自分は頭が硬い方だと思うので、そういう部分を変えていきたいと思いました。


ーー高橋さんも現在高校3年生ですが、ご自身ではどんな「JK」だと思いますか?


高橋:老けているJKです(笑)。単純に体力がなくて、みんなと遊びに行ったりしても、私はもうちょっとしたらベンチで休みたいっていうタイプなんです(笑)。言葉遣いが古めかしかったり、ノリが昭和っぽかったり…… 小さい頃からおばあちゃんとよく一緒にいたので、その名残があるのか少し老けていると思います(笑)。


ーー共演者の方からも言われたり?


高橋:16歳には見えないっていろんなところで言われます。服屋さんに行っても、店員さんより年上に見られて「お姉さん、私より年上だと思うんですけど」とか言われることがすごい多かったです。でも最近はやっと年齢と見た目が追いついた気がするので嬉しいです。


ーー今回、川崎結衣という役は原田先生の教えを通して、チアへの情熱を改めて気づかされる役柄です。高橋さんのこれまでの人生の中で印象的な言葉はありますか?


高橋:女優デビューしたときに、石橋冠監督とご一緒させていただいたんです。その時私はド素人で、現場に入ったこともなくて。正直その時はお芝居のレッスンが本当に怖くて「大丈夫かな」「やらかさないかな」みたいなことばかり考えていたんですけど、当時を振り返ってみると本当にありがたい貴重な経験をさせていただいたと思います。k


 その時、現場でよく「せっかち!」と言われていたんです。元々の性格がせっかちで焦っちゃって、セリフを滑ったりすることも多かったんですが、そういった癖を直していただいたのも石橋監督です。その作品の舞台挨拶の時に石橋監督からは「心で演じる女優になってほしい」とおっしゃっていただいて、その言葉をいただいたことがすごく嬉しかったです。


ーー高橋さんの思う役者という仕事の魅力は?


高橋:自分じゃない何かになれることです。普通に生きていたら人になりきることなんかない、そういう普通だったらおかしなことを、役者だったら真面目に突き詰めて、いろんな生き方ができるところが私はすごく魅力だなって思います。


ーー今後、視聴者にご自身の演技で注目していただきたいところはありますか?


高橋:存在感を出していきたいです。私が演じる結衣って、いるだけで華があって目を引いたりする役柄と思うので、セリフを発さなくても「あ! ここに川崎いるな!」って画面の端っこでも気づいてもらえるようになりたいです。


ーー『俺のスカート、どこ行った?』の今後の見どころは?


高橋:観ていく中で、きっとどんな人でも、響く言葉があるドラマです。私たち演者も原田先生の言葉を受けて成長したいですし、観ている方も「このままじゃいけないな」って感じる場面もあると思います。ぜひ最終話まで見届けていただけると嬉しいです。


※高橋ひかるの「高」はハシゴダカが正式表記


(取材・文=島田怜於/写真=伊藤惇)


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