小田急70000形「GSE」&3000形「SE」新旧ブルーリボン賞車両そろう

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2019年05月25日 13:01  マイナビニュース

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小田急電鉄は25・26日の2日間、「小田急ファミリー鉄道展 2019」を開催する。第1会場の海老名電車基地では、1958(昭和33)年の第1回ブルーリボン賞を受賞したロマンスカー・SE(3000形)、今年の第62回ブルーリボン賞を受賞したロマンスカー・GSE(70000形)がそろって展示された。

「小田急ファミリー鉄道展」は今年で19回目の開催。毎年、約3万人が参加しているという。今年は鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞した新旧ロマンスカーが「夢の共演」を果たすこともあり、10時の開場前から多くの来場者が並んでいた。

今回展示された2編成のうち、ロマンスカー・SE(3000形)は1957(昭和32)年に就役した。軽量化・低重心化を図り、連接台車を採用。先頭車は空気抵抗を抑える流線形とし、バーミリオンオレンジをベースにシルバーグレーとホワイトのラインをあしらった斬新なデザインの車両となった。就役後に行われた高速試験で、当時の狭軌鉄道における世界最高速度145km/hを樹立している。

鉄道友の会ブルーリボン賞が制定されるきっかけとなった車両でもあり、就役翌年の1958(昭和33)年、第1回ブルーリボン賞を受賞した。

その後、1968(昭和43)年の国鉄御殿場線電化に合わせ、編成の短縮化や前面デザインの変更をはじめとする大規模な改造を受け、御殿場線へ直通する「あさぎり」として運転された。その後、「あさぎり」の後継車両として小田急電鉄のロマンスカー・RSE(20000形)、JR東海の特急形電車371系が導入されることになり、1991(平成3)年3月をもって「あさぎり」の定期運用を終了。1992年に惜しまれつつ引退した。

現在は1編成のみ静態保存され、5両編成のうち新宿方2両が登場当時の塗装・形態に復元された。残り3両は「あさぎり」で活躍した頃の姿を維持している。「小田急ファミリー鉄道展 2019」でも5両編成で展示されたが、2019年度中に中間車2両が解体される予定とのこと。ロマンスカー・SE(3000形)は2021年春、海老名駅隣接地に開業予定の「ロマンスカーミュージアム」に展示されることが決まっている。

ロマンスカー・GSE(70000形)は2018年3月に就役し、現在は2編成が活躍中。ロマンスカー・SE(3000形)がめざした「新宿〜小田原間60分」を達成した車両であり、箱根方面の特急列車を中心に運用されている。小田急ロマンスカーの伝統を継承しつつ、最新の設備・技術を惜しみなく導入し、ユニバーサルデザインの積極推進と環境負荷の低減を図るなど、きわめて高い完成度に仕上げられていることが評価され、2019年の鉄道友の会ブルーリボン賞を受賞。有効投票数の約62.8%の会員から支持を得たという。

「小田急ファミリー鉄道展 2019」では、ロマンスカー・GSE(70000形)の第1編成が展示された。車体前面の窓下にグッドデザイン金賞の記念ロゴが掲出され、車体側面にグッドデザイン金賞とJIDAデザインミュージアムセレクション「ゴールドセレクション賞」の記念ロゴも。同車両の受賞歴に鉄道友の会ブルーリボン賞も加わることになる。就役1周年の記念ロゴも車体側面に掲出されている。

海老名電車基地では、展示された新旧ロマンスカー2編成に加え、赤色の外装を施した1000形の姿もあった。その他、保守作業車(延線巻取車、軌陸車、マルチプルタイタンパーなど)の展示・実演、事前応募制の体験イベント「なりきり乗務員 みんなで出発進行!」、鉄道グッズ販売などを実施。第2会場の商業施設「ビナウォーク」にて、記念撮影会や鉄道模型走行会、ステージイベント等も行われる。

「小田急ファミリー鉄道展 2019」は5月25・26日ともに入場料無料。海老名電車基地内特設会場の開場時間は両日とも10時から15時30分まで(最終入場は15時)。なお、5月26日の車両展示は14時30分まで、車両展示への最終入場は14時までとされている。(上新大介)

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