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auデータMAXプラン“格安料金”表示は消費者を欺いている!特殊な制約条件があった

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2019年05月26日 09:11  Business Journal

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Business Journal

写真auのHPより
auのHPより

 見た瞬間、「スマホの料金もここまで安くなったのか!」と喜んだ人々も多いだろう。


 データ容量上限なしの使い放題で、5980円/月。auの発表したプランの1つの「auデータMAXプラン」。だがそれはさまざまな割引を受けた後のことであって、正規料金は8980円/月なのだ。この3000円の差を消費者は許容できるだろうか。


「アウトです!」


 そう断言するのは、ITジャーナリストの三上洋氏だ。6月からの新プランは、3種類。auのサイトで料金を見ると「新auピタットプラン」は1980円/月、「auフラットプラン7プラス」は3480円/月、「auデータMAXプラン」は5980円/月となっている。


 実際の価格は「適用条件など詳しくはこちら」をクリックして別のページに飛ばなければならない。そちらを見ると割引を受けない場合の正規料金は、「新auピタットプラン」は、最も少ないデータ利用量でも2980円/月、「auフラットプラン7プラス」は5480円/月、「auデータMAXプラン」は8980円/月だ。1000〜3000円の差があるわけだが、正面に大々的に書かれているのは、割引された料金のほうなのだ。


 三上氏は憤りを隠さない。


「たとえばデパートなどでは、そのデパートのクレジットカードで決済すると、5〜10%割引になるということがあります。正札に割引後の値段が書いてあって、現金で払おうとしたら違うっていうことになったら怒りますよね。それと同じことをやってるんですよ」


 具体的には、どういうことなのだろうか。


「auデータMAXプランで5980円/月にするには、まず第1に3人の家族割りでそれが同居していなくてはいけないんです。3人家族でもお父さんやお母さんが単身赴任したり、子どもが進学で独り暮らしになったりするともう適用されないわけです。NTTドコモやソフトバンクの家族割りはもっと緩やかで、同居していなくてもかまいません」


 auも一般的な家族割りでは同居していなくてもいいようだが、3つの新プランについては、明確に「同居家族」と限定している。核家族化の進んだ現在で、この割引を受けられる家族はそんなに多くはないだろう。


「auデータMAXプランで5980円/月にするには、第2にauスマートバリューの適用を受けなければなりません。これはKDDI系列の光回線に申し込むことで適用される割引です。そして、第1、第2の条件を満たしても、たった6カ月の割引が含まれているので、5980円/月になるのは6カ月間だけなんです。auのユーザーは学生や若い人が多いので、そういう独り暮らしの人は家にネットを置かないんで、光回線は引かないでしょう。そうすると正規料金の8980円/月を払うことになるわけですよ」


●プラン自体は画期的なのだが……


 広告の料金を見て店頭に行って説明を聞くと、条件の違いによってそれより高い料金なのだが、その気になっていたので契約してしまう。そんな経験は筆者にもある。「携帯の料金なんてそんなものだ」という諦めのようなものも、消費者にはあるのではないか。


「auだけでなく、ドコモやソフトバンクも似たようなことをやっています。なんらかの条件で割引になった場合の、安くなったほうの価格をでかでかと書いています。これがまだ一般的な割引だったらいいんです。たとえば2年契約の場合の料金を出しているのであれば、ほとんどの人が2年契約するんだから、それでもいいかなと思います。


 今回の場合はあまりに特殊な条件付けなのに、その割引後の価格をでかでかと書いて、かつ正規料金を大きく謳っていないというのは大問題だと思います。auデータMAXはプランとしてはとてもいいんです。細かいことをいうと、テザリングのデータ容量の上限がある(20GB)ことが気にかかりますが、動画や音楽などのサービスやアプリを使う際にデータ容量の上限のない使い放題というのは画期的です。せっかくいいプランをつくったのに、消費者を欺くような価格表示をしているのは、イメージを損ねていてもったいないなと思います」


 商店だろうがスーパーマーケットだろうがデパートだろうが、割引後の価格がそこに提示されていればその料金で買えると思うのが普通だ。その価格で買うためにはさまざまな条件をクリアしなければならないと改めて聞かされるなどということはない。なぜ携帯電話の業界だけ、こんなことがまかり通っているのだろうか。


「もともとは、こんなことなかったんです。十数年前までは良心的にちゃんと書くのが一般的でした。ところが『うちはこんなに安い』『うちはこんなに割引をやっている』という値引き合戦の結果、割引価格を出すようになり、皆やってるからということで、各社とも平気でやるようになってきました。


 今回は政府に問題があると思います。昨年の8月、菅義偉官房長官が携帯電話料金について『4割程度下げる余地はある』と発言しました。政府が民間の企業に口を出す。これ自体が間違っていると思います。その圧力に対して、4割下げたように見える帳尻あわせみたいな割引をしているわけですよ。携帯会社側のやむを得ない部分もあったと思います」


 ドコモが4月に発表したのは「大半の利用者が2〜4割の値下げになる」というプラン。今回のauの新料金プランについて、KDDIの盒鏡深卍垢蓮嶌蚤4割の値下げとなり、さらにお客さま還元を強化した」と会見で発言している。それではなぜ政府は、携帯電話の料金に言及したのだろうか。


「政府が発言して料金が4割下がるとしたらPR効果があるんで、政治的な意図があると感じますね。消費税は上がるけど、携帯の料金は下がりますということを政府として演出しているのかなと思います。政府がいろいろ口を出してくるタイミングは、なんらかのかたちで窮地に陥った時だったりします。今回の場合は消費増税に合わせてというところでしょう」


 だが実際に4割下がる料金で利用するには、かなり特殊な条件をクリアしないとならないというわけである。


「ドコモの料金プランはシンプルになっていますけど、auの料金プランは注釈の部分が多くて複雑です。あともう1点、2年縛りの自動更新の問題があります。契約して2年の間に解約すると手数料が発生するというのが2年縛りですけど、その2年が終わっても次の2年に自動更新されるということを大手携帯会社は行っています。更新月に解約すれば手数料はかかりませんけど、それを逃すとほとんど半永久的に2年縛りが続いてしまいます。これについては昨年の4月、総務省の有識者会議が是正を求めています。しかしドコモとauの新料金プランでは2年縛り・自動更新というしくみは残っているのです」


 これについては筆者の経験として、5年以上も使っていた端末を、サービスへの不信感から解約しようとした時に、手数料がかかると言われて驚いたことがある。たとえば、端末が無料になるようなサービスをするから、2年は使ってくださいという縛りは理解できる。2年縛りの自動更新というのは意味がわからない。


「これも以前はなかったんです。最初の1〜2年縛りというもので、それ以降は解約手数料がなくなっていくという良心的なものでした。それが安くするための競争がずっと続いて、2年縛り自動更新というスタイルになってしまったんです」


●auは「問題ない」との回答


 auの新料金プランの表示の仕方について問うたところ、KDDI広報部から次のような回答が返ってきた。


「新プランの魅力を最大限にお伝えするために、各種割引適用後の料金を記載させていただいております。当社のお客様のご加入状況を見ても、適用されるお客様が少ない条件とはなっていないです。また最安値が適用されない場合の詳細な条件などについても、ニュースリリースに記載し正確な情報をお伝えしています。さらに店頭においてもお客様に対しては条件等の説明を行います。なお条件付きの最安値表示自体は禁止されているものではなく、最安値が適用される条件、別途必要な料金等についても記載しており問題ないと考えています」


 違法なものではないかもしれない。だが街で買い物をする時に、値札を見て買おうとしたら、会計の時に条件が揃っていなければその値段にならないと言われたら、大多数の消費者は不愉快に思うだろう。そうした商売上のマナーの点でどうなのか。担当者は以下のように答えた。


「そのようなご指摘もあるかと思いますので、当然お客様が分かりやすいようにというところは弊社のほうも当然として思っていますので、そういったことを踏まえて検討させていただければなというふうに思います」


 条件そのものも、同居家族3人というのはかなり厳しいもののように思えるが、その点についてはどうなのか。


「同居家族の人数などそのようなご指摘はあるとは思っていて、弊社も調べて多くのお客様が享受できるようにというところは考えているので、具体的な数字は言えないものの、だいたい家族の人数は3人というのは国の調べでも出ておりまして、確かに単身赴任とかで住所変更されてしまうとか、お客様のすべてが割引を受けられないのは事実かとは思いますが、大部分のお客さまに関しては受けられるのではないかなと思っています」


 このやり取りがあったのが、5月16日。翌17日に担当者から、サイトでの表示を変えたと連絡があった。詳細ページに飛ばなくとも、auデータMAXプラン「2年契約適用時の料金は8,980円/月です。(その他割引適用前の料金になります)」と、かなり小さい文字ではあるが記載が入った。他の新プランについても同様の改善がなされた。
(文=深笛義也/ライター)


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  • 携帯会社の、嘘は吐いてない。(レアな条件を満たせば)○○円。ってのは、不治の文化だろうね
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