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潰瘍性大腸炎、長期治療において「チーム医療」に求められるものとは?

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2019年05月30日 12:40  QLife(キューライフ)

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QLife(キューライフ)

維持療法のゴールは、ステロイド・フリー寛解

医療法人 錦秀会 インフュージョンクリニック  院長 伊藤裕章先生
ファイザー株式会社は5月27日、「潰瘍性大腸炎とチーム医療の重要性」と題したプレスカンファレンスを都内で開催しました。同社は、5月24日に、潰瘍性大腸炎の患者さん向け情報サイト「UC Tomorrow」をオープン。同カンファレンスでは、医療法人錦秀会インフュージョンクリニックの伊藤裕章院長が、「潰瘍性大腸炎診療の歩み」と題した講演を行い、潰瘍性大腸炎診療とチーム医療の重要性についてわかりやすく解説しました。また、同クリニック看護部の坂上佳代子課長が、「潰瘍性大腸炎のチーム医療に求められるもの」と題した講演を行い、炎症性腸疾患(IBD)専門の看護師の立場から、UCのチーム医療の具体的活動内容や重要ポイントなどについて説明をしました。 潰瘍性大腸炎(UC)は、大腸の粘膜に炎症が起き、潰瘍やびらんが連続的にできる原因不明の慢性疾患で、粘血便と下痢が主症状。UC患者さんの数は年々増加しており、現在20万人を超えています。伊藤院長は、「患者数の増加にともない、専門医でなくてもUCの診療をする機会が増えたが、UCは簡単な病気ではないため、適切な治療の選択が難しい」と、指摘しました。 近年、UCは、バイオ医薬品や低分子化合物など、治療薬の多様化が進み、難治例の治療が可能になった一方で、現状では、いまだにステロイド治療が重要な位置を占めています。しかし、ステロイドの全身投与は副作用が多く、寛解維持効果もありません。伊藤院長は、「維持療法のゴールは、ステロイド・フリー寛解」と、主張しました。 UCの治療として大腸全摘手術を行った結果、不妊になってしまう女性がいたり、術後10年経っても多くの患者さんが便失禁に悩まされているなどの理由から、外科手術よりも内科的治療が推奨されるそうです。10年ほど前に、抗TNF-α抗体製剤などのバイオ医薬品が承認されてから、UCの外科手術率は大幅に下がりました。さらに最近では、低分子化合物の飲み薬も登場し、内科的治療の選択肢は、さらに広がりました。 しかし、UC治療のエビデンスはまだ不足しており、治療選択の順番は定められていないそうです。伊藤院長は、「多くの選択肢がある中で、長期にわたる治療を継続していくためには、内科的・外科的治療に加え、心のケアを含めたトータルケアをチーム医療として実施していく必要がある」とし、坂上課長に話をバトンタッチしました。

患者さんのセルフケア能力を高め、チーム医療として支援

看護部の坂上課長は、「UCを含めたIBDは、若年から高齢まで幅広い年代での発症があるため、それぞれの年代でライフイベントを迎えながら治療継続できるようなサポートが必要」と、指摘しました。QOLを保ちながら寛解状態を維持していくためには、自己管理しながら生活と治療との折り合いをつけていけるように、セルフケア能力を向上させることが大事です。 そのために、「カンファレンス」「診察前の問診」「診察」「アフターケア」の4つの診療ステップについて、患者さん・ご家族・看護師で治療方針を共有する「共有意思決定(SDM)」を、チーム医療の一環として実践しているそうです。坂上課長は、「UCを含めたIBDの医療は長期に渡るため、患者さんが目指す人生全体を見据えつつ進めていくことが重要。そのためにチーム医療では、医師と看護師のみならず、カウンセラー、医療事務も一丸となって、患者さんの意思決定を尊重し見守りつつ、患者さんが満足して人生を歩んでいけるような医療や支援を行っていくことが大事」と、締めくくりました。(QLife編集部)
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