「勉強しなさい!」とガミガミ子どもに怒る日がくるのだろうか……。できれば、わが子には、自ら進んで勉強する子になってほしいですよね。
ベネッセが行った「幼児期から小学4年生の家庭教育調査・縦断調査」(※1)によると、幼児期に「がんばる力」を身につけることが大事だということがわかりました。
今回は「がんばる力」を伸ばすために家庭で行いたい声がけを教育コンサルタントの佐藤さんにお話しいただきます。
子どもには自主的に勉強してほしい!わからないことがあったら自分で解決してほしい!
こんな期待をもっているなら、同調査の次の報告を見てみましょう。
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幼児期に「物事をあきらめずに挑戦する」、「自分でしたいことがうまくいかないときでも、工夫して達成しようとすることができる」といった『がんばる力』が高く身についた子どもほど、小学校低学年で「勉強していてわからないときに、自分で考え、解決しようとする」、 「大人に言われなくても自分から進んで勉強する」傾向が見られた。(※1)
つまり、自分で勉強する子に育てるには、幼児のうちに“うまくいかなくても工夫してがんばってみる”という経験をさせることが大事だとわかったのです。考えさせられますね。
子どもが2〜3歳だと甘えん坊ざかり。家庭での遊び方もそれぞれなので、タイプ別に声がけのコツと具体例をみていきましょう。
●なんでも興味をもってやろうとする積極的な子
なんでも興味をもつことはすばらしいです。せっかく色んなことにやる気があるので、さらに「思考の促し」をしてあげましょう。
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「なんで?」と聞いてきたら、「なんでだと思う?」と聞きかえすのもいいです。
また、困ったことがおきたとしても、すぐに正解を教えずに「どうすればいい?」と子どもに問うのもよいでしょう。
幼児なのでうまく答えることができなくてもいいのです。自分なりに考えて、工夫してみることが子どもの成長を促します。
●自分からは行動しない慎重な子・のんびりな子
子どもによって興味をもつものが違います。まずは、子どもがやりたいことを尊重し、支援するという「意欲の尊重」が大切です。
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慎重な子・のんびりな子には、大人がつい手を出し過ぎることがあります。ぜひ子ども自身に最後までやらせる機会をつくってあげましょう。
行動が遅くてもじっと側で待ち「○○まで進んだね」のように、その場の状況を口にするだけで十分だと思います。「ママは側で見守っている」ということが伝わりますよ。
また、ひとつの遊びには多様な遊び方があるものです。好きな遊びがあれば、別の遊び方があることを気づかせましょう。
この場合は、「こんなところに〇〇がついてる」などと、子どもが気づいていない観点を教えてあげると、「あれ?これ何だろう」と新たな遊びを考えるキッカケになります。
●何かとグズグズ・泣いたりが多い子
2〜3歳はイヤイヤ期なので、グズグズはよくある話。ちょっとしたことで泣いてしまうのもこのイヤイヤの時期ですね。大事なのは、子どもの「思考の尊重」です。
どんなことでも、まずは子どもの気持ちを受け止めるようにしましょう。
声がけは、子どもの気持ちを代弁するのがコツ。「○○が嫌だったんだね」というように、気持ちを察して言葉にし、受け止めてやります。
また、危険がなければ、指図せずに子どもに自由にさせるのも良いと思います。側にいながら、子どもがやることに対して「〇〇が面白いね!これは?」というように、やっていることを認め、質問をすることで新たなことに気づかせるようにすると思考が育つのではないでしょうか。
幼児なので何事もうまくいかなくて当然です。
失敗しても、自分なりの工夫で“さっきより良くなった!”という成功体験をたくさん積んで、「がんばる力」が身につくといいですね!
【参考・画像】
※「幼児期から小学4年生の家庭教育調査・縦断調査 同一の子どもについて、7年間(3歳〜小学4年生)の変化をとらえる追跡調査結果・第5弾」(2019年) – 株式会社ベネッセホールディングス
※ DashaR、Max Topchii、Therealjoco / Shutterstock
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