限定公開( 3 )
声優・豊田萌絵と伊藤美来によるユニット・Pyxisが6月5日、約1年ぶりにニューシングル「恋せよみんな、ハイ！」をリリース。
表題曲は、作詞を畑亜貴・作編曲をTom-H@ckが担当。OPテーマに起用されている『ノブナガ先生の幼な妻』のヒロイン・斎藤帰蝶にも結びつく、サウンド・歌詞の両面から和のテイストを散りばめたハイスピードなナンバーだ。結成4周年を迎えながらもまだまだ新たな面を見せ続けてくれるふたりに、本作リリースにあたっての想いを聞いた。
○■CDじゃないと聴けないおいしいところも、ぜひ聴いていただきたいです
――今回の表題曲「恋せよみんな、ハイ！」を、最初に聴かれたときの印象からお伺いしたいのですが。
豊田 最初に聴いたのってだいぶ前だよね?
伊藤 うん。たしか去年だったと思う。そのとき最初に感じたのは、すごくキャッチーで、跳ねていて、かわいらしくて速い曲が来たなぁっていう印象でした。OPになっている『ノブナガ先生の幼な妻』の世界観にすごく合った言い回しや言葉が散りばめられていて。パッと見ただけだとよくわかんないけど、よくよく読んだらすごく考えらてれる! ……って、最初から心をすごく奪われました。
豊田 曲を聴く前から、作詞が畑さんで作編曲がTomさんということは聞いていたので、「このふたりが曲を作ると、どういう曲になるんだろう?」って、純粋に楽しみだったんですよ。おふたりとも好きな方なので。それで実際に聴いたら、期待を裏切らないといいますか、すごくおふたりらしさを感じて喜んじゃいました。
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伊藤 そうですね。うしろの楽器もそうですけど、その和テイストのサウンドにすごくピッタリな単語が歌詞にいっぱいあって。例えば「踊れや踊れ」とかって、現代ではなかなか使わない言葉じゃないですか? そういうものを見つけていただくのも、楽しいんじゃないかなと思います。“悔やみん者(＝くやみんじゃ)”ってなんだろう? って。
豊田 語感だよね(笑)。
――その『ノブナガ先生の幼な妻』という作品への印象はいかがですか? 豊田さんは出演もされていますが。
豊田 レコーディングよりもアフレコのほうが先だったんですけど、そのときから「本当に、こんな世界あったら幸せだな」っていうハーレムモノだなって思っていて。現場でもキャストみんなでずっと「いいなぁ」って言ってました。
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豊田 そう。「いいよね。こんなかわいい子が現れて、突然『嫁になる』とか言い出したらさ、たまんないよね」って(笑)。
伊藤 今回アニメ自体は10分ぐらいのショートな作品ではあるんですけど、そのなかでの展開がすごく速くて。その速さにも負けないぐらいインパクトのあることががたくさん起こるので、すごく楽しんで観ています。
――続いて、楽曲中のおふたりのお気に入りの部分をお伺いしたいのですが。
伊藤 私、2番最後の「セカイ中みんなも 恋初めしってニューストーリー」っていうフレーズが、すごくかわいくてお気に入りなんですよ。“恋初めし”って言う言葉もやっぱりあまり使わない言葉なんですけど、恋が始まって新しいストーリーが始まるよっていう、その気持ちとか語感がやっぱり楽しくてかわいくて、好きですね。
豊田 歌詞カードの表記も、すごく面白いんですよ。「ハート」を「ちゅっちゅっ」とか「犬猫」を「わんにゃん」みたいに読んだりするっていう遊び心があって、収録も楽しくやったのを覚えてます。
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伊藤 言葉が、ぎゅーってなってるよね。
豊田 そう。でもその分、歌詞カードを見ながらだとより楽しんでいただけると思います! それに、曲のいちばん最後の「ちゅっ」っていうところに、イヤホンでよく聴くとL/Rに分かれてリアルなリップ音も録ってたりするのも個人的には好きで。アニメだとサビしか聴けてないと思うんですけど、A・Bメロ含めてそういうCDを買わないと聴けないおいしいところも、ぜひ聴いていただきたいなって思っています。
○■新境地! 少し不思議な世界観のMVは、実は……
――そんなこの曲のレコーディング、おふたりはどう臨まれましたか?
豊田 「キャラソンじゃないけどキャラソンの気持ちで」というディレクションをいただきまして。
伊藤 本当に自分がちっちゃくなったようなというか……幼女になった気分でじゃないですけど、精神年齢を低く低くして「ただただこの楽曲が楽しい!」っていう気持ちで歌ってほしいというディレクションをもらったので、ずっとハイテンションで歌い続けたんです。なので結構体力は使いましたけど(笑)、楽しかったですね。
豊田 昔ながらの言葉をチョイスしながら、楽曲のテンションはすごくイマドキっていうチグハグ感が面白い曲だなって思いながらレコーディングしました。あと、ディレクターさんとお話するなかで提案もさせていただいて。
――それは、どんなものを?
豊田 ボーナス的なトラックじゃないですけど、もっとバラエティに富んだおいしいところをいっぱい作りたいですよね、という話をしまして。それで、ニュアンスを変えたいろんなパターンを録ってみたり「犬猫」のところではリアルわんにゃんの声を裏に入れるなど、遊び心満載でレコーディングをしていきました。
伊藤 私も、2番のBメロの「絶えねば絶えねは まだ早い」っていうソロパートは、ヒロインの斎藤帰蝶ちゃんが元いた時代を連想できるように、ディレクターさんがすごくこだわってくれて「演歌みたいに」とか「ちょっと歌舞伎っぽく」とか何種類か録ったんですよ。……使われたのは、綺麗に歌ったバージョンなんですけど(笑)。
豊田 あと、曲頭の「ぃよぉーっ」は私が言っているんですけど、あんまりファンの人にも気づかれてなくて。だから、あえて聴かれない限り言っていませんでした。
伊藤 「気づかないなら言ってやるもんか」ってね(笑)。
豊田 そう。変な意地が(笑)。あれは「かわいさはいらない」ということだったので、ガチの「ぃよぉーっ」を、“真面目な悪ふざけ”な感じで録りました。
――そしてこの曲のMVが、今までと少しテイストが違う感じで。
伊藤 そうですね。TikTokみたいな早回しがあるとか、新しいことをたくさんしました。内容としては、ただただ私たちがかるたをして遊んだり、たたいてかぶってジャンケンポンで遊んだり、ピアノで遊んだり……遊んでばっかりだね(笑)。
豊田 うん。ずっと遊んでいたね。
――最後のシーンでカラスになっているじゃないですか? だから“化けガラスのいたずら”みたいなコンセプトがあるのかな、と思ったのですが。
豊田 いや、それが……細かい設定とかストーリーとか、本当にないんです。
伊藤 そう!
Pyxis 何のストーリーもない(笑)。
――綺麗なユニゾンだ(笑)。
豊田 他のシーンもなんですけど、あそこも台本も指示もないんですよ。ただ、衣装のなかでカラスだけがきぐるみだったので、着たらなんか楽しくなっちゃって。それでいろんなカットを撮ったんです。それこそ使われている以上に。
伊藤 なんなら、完成版を観て「こんなことやったっけ?」って思いました。
豊田 我々の感覚としては、全体的に「勝手になんかやっていたらカメラ回してくれていて、いつの間にかこうなってた」っていう感じなんですよ。だから、あとから完成版を観て自分でも笑っちゃいました(笑)。
――その中でも披露されているダンスなんですが、落ちサビに入るタイミングが小節の1.5拍目な点に、非常に難しさを感じました。
伊藤 はい。すぐ入っちゃうし、息も整えられないので。
――特に伊藤さんは、直前に長めのフレーズを一息で歌っていますもんね。
伊藤 そうですね。だけど、そのスピード感みたいなものがやっぱりこの曲の醍醐味になってくると思うので……頑張ります。今後とも(笑)。
豊田 でも美来の歌っていうガイドがあるので、ふたりピタッとタイミングを合わせるのはそんなに難しくないんですよ。
伊藤 ね。4周年も迎えたし。それにサビの振付はすごく簡単なので、ぜひMVを観て覚えてきて、ライブで一緒にやっていただけたらうれしいですね。
●遊び心の詰まった、受け手が自由に楽しめる1枚が完成
○■カップリング曲には、遊園地での私と萌絵さんの関係性が投影されています
――そしてカップリングとして収録されるのが、ミドルテンポのデジタルチューン「Pyxisランド」です。
豊田 この曲は、リリース直後の4th Anniversary Partyに合わせて作っていただいたような雰囲気になっています。
伊藤 私、音源をもらったとき、最初「Pyxisランド」っていうファイル名かと思いました(笑)。
豊田 曲名だと思わなかったんだ(笑)。
伊藤 “Pyxisの「ランド」っていう曲”のファイルかなと思ったんですよ。そしたら曲名で、びっくりしました。
――この曲、歌詞と合わせて聴いたときにはどう感じました?
豊田 曲を聴く前に先に歌詞を見たときは、タイトルと遊園地ではしゃいでいる雰囲気から、結構アップテンポな昼間のパレードを連想したんです。でも曲を聴いたら、結構ゆったりめのテンポで優しさを感じる旋律で、キラキラな音も入っていて……「結構夕方めのパレードだな」って感じたっていう、印象のギャップはありました。
――たしかに。かわいくてキラキラはしているけどちょっとだけ寂しい感じがするところに、夕方感がありますね。
豊田 なんか、帰り際なイメージがしますよね。
伊藤 歌詞もいちばん最後が「終わらないで」だもんね。
豊田 少しそういうセンチメンタルなエッセンスがあるから、より面白い曲だなって思いました。
伊藤 曲自体すごくキャッチーで覚えやすいんですけど、歌詞の内容もすごく、私と萌絵さんの関係性に寄せてくれていて。遊園地が好きな私と……高いところとかコースターが苦手な萌絵さんとの会話っぽくなっているところが、とっても楽しいなと思います。
――Bメロの部分ですね。
伊藤 そうですね。ここは完全に掛け合いになっているので、ぜひ皆さんもPyxisの姿を想像しながら聴いてもらえたらな、と思います。
――ということは、歌うときにはおふたりで遊びに行ったりしたときのことなども思い出しながら?
伊藤 はい。萌絵さんとは仕事でもプライベートでも何度も一緒に遊園地に行ったので、「あぁ、怖がっていたなぁ」とか「乗ってくれなかったなぁ」みたいなのを思い出しながら……「本当に、中村彼方さんには全部見えているんだなぁ」って思いました。
豊田 性格がバレてる(笑)。
伊藤 これで何も調べないで純粋に当たっていたら、すごいよね。
――ただこの曲、サビのコードの行き方が独特な部分とか、終盤に急に高くなる部分もあるので、簡単に見えて意外と難しいのかなとも思ったのですが。
豊田 それが、私は歌いやすかったんですよ。というのも、レコーディングは私が先だったんですけど、そのなかで急遽仮歌よりも半音上げたというのもあって割と歌いやすいキーになりまして。あと、譜面がシンプルで優しいメロディラインだったので、割とすんなり録れました。
伊藤 ただやっぱり、「ちゃんと当てなきゃ」っていう音が結構難しいんです。曲も覚えやすいしテンポもゆっくりで気持ちも込めやすいんですけど、そういうところはしっかり音を当てて歌うことを意識しました。でも、高い音の部分は、結局萌絵さんが担当してくれて。
豊田 そう。いちばん高いところは私担当だったから、「半音上げても大丈夫」って言っていた。
伊藤 そういう話を聞いて「じゃあ、大丈夫かな?」って。
豊田 パート割が先にできていたからね。
伊藤 こんなふうにPyxisは、助けてもらいながら(笑)。
豊田 助け合いの精神でやっています(笑)。
○■開催目前! 4th Anniversary Partyでも、何かが起こる予感……?
――リリース直後には、4th Anniversary Partyを開催されます。
豊田 これを実際にお話している段階では、まだ若干ふわっとしているんですけど……我々としてはせっかくよみうりランドでやるので、「せっかく来たなら、遊園地でも遊んでもらいたいね」と思っていて。今回のチケットで遊園地自体にも入場できるので、スタンプラリーみたいに遊園地と何かコラボできたらいいよね、っていう話はしていました。
――その他、本編でも“らんらんの乱”というタイトル通り、また対決もあるんでしょうか?
伊藤 そうですね。ほぼ100％すると思います。でもそれが、私たち同士の対決かもしれないですし、もしかしたらお客さんと戦うかもしれないし、お客さん同士で戦っていただくかもしれない(笑)。
豊田 わからないよー?(笑)
伊藤 いろいろな戦いの形があるので、何かしら戦いは起こるでしょう。でもそれが何の戦いかは、来ていただいてのお楽しみです!
――そんな2曲揃った今回のシングル、おふたりはどんな1枚になったと思いますか?
伊藤 すごく元気になれる1枚になったと思います。「恋せよみんな、ハイ！」もすごくアップテンポで聴いているだけで楽しいし、「Pyxisランド」もPyxisと一緒に遊園地に遊びに行ったような気分も味わえますし。それこそMVもそうですけど、頭をカラッポにしてPyxisだけを感じようとしてもらえたらうれしいなと思える、遊び心の詰まった1枚になりました。
豊田 「恋せよみんな、ハイ！」はアニメのOPでもあるので作品に合わせて作っていただいたところもあるんですけど、逆に「Pyxisランド」は完全にPyxis合わせの曲になっているので、A面・B面じゃないですけど、その2曲のバランスがすごくいいなと思うんです。あとMVも、いま考察してくださったりしていたんですけど(笑)、そういうふうに楽しんでいただけたことがちょっと今うれしかったので、きっと受け取ったみなさまが自由に楽しめる1枚になったのかなと思っています。それに、一緒にフリをやったら絶対楽しい曲になっているので、リリイベなどでみんなで作り上げて楽しめたらなと思っています。ぜひ遊びに来てください!
○●Pyxis 4th シングル「恋せよみんな、ハイ！」
・初回限定盤(CD+DVD)
価格:1,800円(税抜)
CD
01.恋せよみんな、ハイ！
02.Pyxisランド
DVD
「恋せよみんな、ハイ！」ミュージックビデオ、メイキング映像
・通常盤
価格:1,300円(税抜)
CD
01.恋せよみんな、ハイ！
02.Pyxisランド
03.恋せよみんな、ハイ！(Instrumental)
04.Pyxisランド (Instrumental)
○●「Pyxis 4th Anniversary Party 2019 〜らんらんの乱♪〜」
日時:6月8日
会場:よみうりランド日テレらんらんホール
1st 開場 13:30 / 開演 14:00
2nd 開場 17:30 / 開演 18:00
CD発売記念イベント
6月15日 15:00〜 タワーレコード新宿店7F
6月15日 18:30〜 HMV&BOOKS SHIBUYA7F
6月16日 12:00〜 ソフマップAKIBA4号店 アミューズメント館
6月16日 15:30〜 アニメイト秋葉原本館
6月23日 12:00〜 AKIHABARAゲーマーズ本店6F
6月23日 15:30〜 ソフマップAKIBA1号店 サブカルモバイル館
6月23日 19:00〜 とらのあな秋葉原店C
6月29日 12:00〜 大阪・ソフマップなんば店
6月29日 15:30〜 大阪・ゲーマーズなんば店
6月29日 18:30〜 大阪アニメイト大阪日本橋店
6月30日 都内某所予定（須永兼次）
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