都立井の頭恩賜公園の「井の頭池」が、クロード・モネの「睡蓮」シリーズに描かれた池を想起させるとTwitterで注目を集めている。
「今日はモネ感が強い。なぜだろう?」——「井の頭池」が注目を集めているのは、ライターのヒーシー・ルイさんの動画投稿がきっかけ。日の光が差し込む水中には、一面に広がる水草たちが透けて見え、揺らめく水面は、空や木々の彩りを反射。そこには、透明感あふれる美しい光景が広がっていた。
この透明感あふれる「井の頭池」の佇まいに、Twitterではモネの描いた池や「ミレーの『オフィーリア』にも似ている」といった共感の声や、癒されたという声が多数。また、「子供の頃、しょっ中、行ってたのよ。でもこんな美しい池じゃなかった。かいぼり効果、是非この目で確かめたい」「こんな健康的な緑になっていたとは!」「厳しい環境を乗り越えて再び大きく息づくのは、とても素敵」といった驚きの声なども寄せられ、大きな反響となっている。
東京都は、都民ボランティアや地域のNPO法人と協働し、「井の頭池」の水草の分布状況や水生生物のモニタリング調査を実施している。3年前には、外来魚などを排除し池底を天日にさらす「かいぼり」によって、絶滅危惧種の水草「イノカシラフラスコモ」が約60年ぶりに復活。これにより、「井の頭池」では、外来魚や水質の問題が改善しつつあり、次の段階として浅場を再生する取り組みも始まっている。