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おばあちゃんがくれたお菓子! 『フローレット』を取材

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2019年06月16日 08:01  ヒトメボ

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ヒトメボ

写真『フローレット』について取材
『フローレット』について取材
子どものころに田舎の祖父母の家で出されたような素朴なお菓子といえば、皆さんはどんなものを思い浮かべますか? 例えば『フローレット』はどうでしょう。細長く淡い色の見た目と軽い食感が特徴で、一部の地域ではお供えものによく使われるお菓子としておなじみです。今回は、この『フローレット』について、製造・販売元の竹下製菓株式会社の副社長・竹下雅崇さんにお話を伺いました。

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■70年もの歴史があるお菓子
――『フローレット』はいつからあるお菓子なのでしょうか?

竹下さん 具体的にいつ、どのようにして生まれたのかの詳細は不明です。少なくとも弊社では戦前より製造をしており、現在の様な商品スタイルになったのは昭和24年(1949年)だそうです。

――少なくとも70年もの歴史があるお菓子なのですね。どのような経緯で生まれたと考えられますか?

竹下さん 弊社は森永製菓創業者の森永太一郎さんと親交がありました。そのことが弊社で『フローレット』を製造するようになったきっかけなのではないか、と考えています。『フローレット』は、森永さんが海外で学んだお菓子の一つとして明治30年代に日本で広められたものだそうです。弊社も森永さんから製造方法を教えていただいたことで、かなり早い時期(明治期)から製造していたと思われます。

――なるほど。

竹下さん キャラメルやマシュマロなども『フローレット』と一緒に森永さんが日本に伝えたお菓子です。弊社でも森永さんから教えていただき、かなり早い時期からキャラメルやマシュマロを製造しておりました。そのため、『フローレット』も同時期に製造方法を習ったのではと考えられます。

■『フローレット』はマシュマロの親戚?
――『フローレット』は独特の軽い食感が特徴ですが、どのようにして製造されているのでしょうか?

竹下さん 砂糖とゼラチンを空気を含ませながら混ぜ合わせ、それを型に流し込んで乾燥させています。実は、原料や製造方法はマシュマロとほとんど一緒なんです。軟らかいマシュマロと硬い食感の『フローレット』の原料・製造方法がほぼ一緒なのは面白いな、と個人的には思っております。

――『フローレット』といえば、お墓や仏壇へのお供え物に用いる地域もあります。実際に私の実家でも『フローレット』をお供え物に用いていましたが、そうしたお供え物として尊ばれるようになった理由をどのようにお考えですか?

竹下さん 完全に私の個人的な推測になりますが、製品の色が仏教の「五色(ごしき)」に一致しているため、仏壇やお墓へのお供え物にちょうどいいとして用いられるようになったのではないかと考えております。実際、地域によっては「五色バナナ」という名称で販売されていたそうです。

――製品の「色」がちょうどよかったのですね。

竹下さん 仏教の五色は「青」「黄」「赤」「白」「黒」が基本なのですが、青の代わりに「緑」、黒の代わりに「樺色(橙色)」や「紫」が使われることもあるそうです。つまり「緑」「黄」「赤」「白」「橙色」という配色になるのですが、これがまさに『フローレット』の「緑」「黄」「赤(ピンク)」「白」「橙色」と一致します。これが仏教関係で使われるようになった理由ではないかと考えております。商品自体も乾燥された菓子なので賞味期限が長く、1年を通じて傷みが少ないために、お供え物として向いていたのではないかと思います。

――お供え物として尊ばれていることをどのように感じていらっしゃいますか?

竹下さん お供え物としてご利用いただいて非常に恐縮です。身が引き締まる思いです。実はこの商品は非常に手が掛かるため、現在まとまった量の製造を行っているのは日本で弊社だけになってしまいました(個人経営のお菓子店で手作りされている所が数件あると聞いております)。実際、弊社も赤字ではありますが、弊社が製造をやめてしまうと明治時代から続く『フローレット』の歴史が途絶えてしまうので、なんとか頑張っている状況です。

なんとか『フローレット』を後世に残すため、弊社ではフローレットの「かわいい見た目」に注目し、若い女性に手に取ってもらえるようなパッケージや色にリニューアルした『はなあめ』『たねあめ』という商品を開発しました。現在、弊社の直営店舗である福岡天神の岩田屋本店地下2Fにある『SHIGETSUDO by Takeshita Seika』にて販売をしております。おかげさまで若いお客さまの間で徐々に定着してきており、非常にうれしく思っております。





――70年も長きにわたって愛されているお菓子ですから、この先もぜひ歴史をつないでいってください。ありがとうございました!


子どものころに食べた懐かしいお菓子『フローレット』について、誕生の経緯や現在の状況について取材してみました。少なくとも70年以上の歴史があることや、マシュマロと同じ原料・製造方法であることを知らなかった人も多いでしょう。郷愁の念に駆られた人は、ぜひこの機会に食べてみてはいかがですか? かわいらしい見た目と軽い食感にはまるかもしれませんよ。


⇒『SHIGETSUDO by Takeshita Seika』のHP
http://www.takeshita-seika.jp/shigetsudo/index.html

取材協力:竹下製菓株式会社
http://takeshita-seika.jp/

(中田ボンベ@dcp)

このニュースに関するつぶやき

  • かわいいーこれ食べたことない...!あとお店屋さんに売ってる...?見たことないような
    • イイネ!0
    • コメント 3件
  • 申し訳ないけどこれ、嫌いで嫌いで…。ばあちゃんて、この世においしいお菓子があまたあるのに全然おいしくないのばかり選りすぐってくれる感じなのよね。
    • イイネ!33
    • コメント 10件

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