Apple PencilとロジクールのCrayon、どちらを買うか本気で考えた

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2019年06月17日 06:02  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
2019年3月にiPad mini(第5世代)を筆者が手に入れてからはや3カ月。

この新しいiPad miniは、miniシリーズで初めて、Apple Pencilに対応しました。Pencil対応のiPad Proシリーズを指をくわえて見ていた時代は終わり。せっかくならPencilライフ、満喫しようぜ! ということで、iPad mini購入時に、対応するApple Pencilを一緒に購入し……ようと思ったのですが、税別10,800円とまあまあのお値段を前に手が止まってしまいました。いや、Apple Pencilのペン体験がこの価格で得られるのなら安いものなのですが。

6月17日現在、Apple Storeには3種類のデジタルペンが売られています。Apple Pencil、Apple Pencil(第2世代)、ロジクール製デジタルペン「Crayon」です。このうちiPad mini(第5世代)で使えるのは、税別10,800円の初代Apple Pencilと、税別7,880円のCrayon(Appleストア価格。学生・教職員向けAppleストアでは税別6,880円。ロジクール直販では税別8,880円)の2つ。その価格差、3,000円。3,000円か……。

悩みに悩んだ末、最終的にCrayonを購入しました。今回、編集部にあったApple Pencilと、購入したCrayonを比べつつ、購入に至ったポイントを見ていきたいと思います。
○ペンの形

ペンの形や色、質感は、Apple PencilとCrayonそれぞれに個性があります。

本体の長さは、ややApple Pencilの方が1cmほど長め。大きな違いは軸の形と質感で、Apple Pencilは光沢がありつるつるする円形デザイン。Crayonは梨地のようなざらつきのある、丸みのついた平型です。Apple Pencilの方がデザインがシャープでiPadとの(デザイン的な)親和性も高いですが、置いたときに転がってしまうことも。机に置いたときはCrayonのほうが安定しています。

ちなみに、Apple Pencil(第2世代)は非光沢でマットな質感になり、形も六角形になりました。

○対応しているiPad

意外とあなどれないのが、対応しているiPad。Apple PencilとCrayonで対応iPadが異なります。CrayonはiPad miniやiPad Airの登場に合わせてアップデートされ、「2018年以降に発売したすべてのiPad(現行の5モデル)に対応」しています。

一方、Apple Pencilは過去に発売されたiPadを含めた計7モデルに対応。iPad mini(第5世代)を含め、現行のiPad 3モデルには対応していますが、最新のiPad Pro 11インチ/12.9インチ(第3世代)では使えません。

★は現行モデル
○ペンの機能

機能面ではApple Pencilの方が上回っています。Apple Pencilは、強い力で書くと太く、弱い力で書くと細く書ける筆圧検知、そしてペンの傾きを検知して線の太さを変える傾き検知の両方に対応するため、例えばイラストを描くときに、わざわざアプリで線の太さを指定せずとも、直感的に線に強弱を付けて描くことができます。Crayonは、傾き検知には対応していますが、筆圧検知には対応していません。

充電周りも大きな違いの1つ。CrayonのインタフェースはLightning端子(ジャック側)で、キャップを外しLightningケーブルをCrayonに差し込むと充電できます(キャップは本体とストラップでつながっています)。

一方、Apple Pencilのキャップはマグネット式で、外すとそのまま離れます。インタフェースはLightning端子(プラグ側)で、通常はiPad本体に挿して充電。しかし、Lightningケーブルと接続するための専用充電アダプタが標準で付属しているため、Lightningケーブル⇔充電アダプタ⇔Apple Pencilと、Crayonのようにケーブル接続で充電することも可能です。

バッテリ残量の確認は、Apple Pencilでは、iPadに接続するとウィジェット画面(ホーム画面左側)の最下部にバッテリ残量が数字で出ますが、Crayonでは、本体に搭載されたLEDライトの色で判別するしかなく、やや不便(緑で点灯:電池残量10%以上、赤で点灯:電池残量未満、赤で点滅:電池残量5%未満)。「けっこう使ったから充電しておこうかな」という、なんとなくの感覚で運用する必要があります(ただし2分の充電で30分使えるお助け機能あり)。

バッテリ駆動時間については、Apple Pencilは具体的な数字がスペックに出ていませんが、Crayonは1回の充電で7.5時間となっています。実際に使ってみると、Apple Pencilの方が1回の充電でCrayonより長く使える感覚でした。

○使い心地・書き味

ペンの反応はどちらも良好。全くストレスを感じない追随性、そしてほとんど変わらない書き心地でした。メモをとるだけでなく、画面が指紋で汚れないため、スワイプやタップなど今まで指でしてきた操作も、ペンで行うほどiPad miniと使うことに馴染みました。

文字を書いた感じは、普段使うボールペンと同じ円形タイプのApple Pencilの方が書きやすく感じました。とはいえ、もちろんCrayonが持ちにくいわけではなく、丸みのついた平型タイプのペンと意識して持てば、普通のペンと同じような感覚で書けます(あとは慣れ)。

一方、Crayonのざらざらした軸の握りは、素早くメモを取るときに活躍しました。気持ちのいい触感で、1時間メモを取っても、Apple Pencilより手汗や脂で滑りにくいのが好印象。また、アルミ製の軸が頑丈で、強く握ったときでも安心感がありました。うっかり踏んでも壊れない気がします。

筆者がCrayon購入に至った大きな理由は、「筆圧検知は不要」「頑丈」「ラクに充電したい」といったもの。メモ書き用途での購入だったため、文字が書ければOK(手書きした時のiPad miniの反応は、Apple PencilもCrayonもほぼ同じ)で、筆圧検知は要らず、よくガジェットを落としがちなので頑丈さは大事。この使い方にはCrayonの方が合っており、Apple Pencilの持つ純正品、シャープなデザイン、筆圧検知といったメリットが、価格差3,000円を上回りませんでした。

とはいえイラスト描きに活躍する筆圧検知はもちろん、今回試した限り、バッテリ駆動時間はApple Pencilの方が大幅に長い印象だったので、本当に一長一短。購入にあたっては、自分がどう使いたいかをよくイメージしてみるとよさそうです。

目下の課題は、Crayonをどうやって持ち歩くか。Apple Pencilが入れられるタブレット用ペンケースは存在するものの、形が違うCrayonに対応したタブレット用ペンケースはほとんど見かけません。自作するべきか……。(村田奏子)

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