職場のヒール強制、集まる疑問 「礼儀だから」「足に良さそうな靴はNG」

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2019年06月17日 10:21  弁護士ドットコム

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職場でヒールのある靴を強制しないでと訴える「#KuToo」運動が話題になっています。


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女性約2000人の登録がある弁護士ドットコムのLINE公式アカウントで、ヒールの高い靴やパンプスを履くよう強制されたり、決まりになっていると言われたりした経験があるか尋ねたところ、「フラットはNGな雰囲気」「礼儀だからと言われている」といった声が寄せられました。



●「外部の目を気にしているのかも」

最も多かったのは、接客業をしている女性からの声です。スポーツジムのフロントで働く女性は、強制とは言われないものの、靴は黒のパンプスを指定されているそう。



「ヒールの高さの指定はないですが3〜5センチが理想だと言っていました。『上品、清潔』なイメージで身なりを整えると言われています。他の靴を履いている人は居ないので、強制でなくても他のものは選べません」



3カ月限定で百貨店の中の洋菓子店で短期アルバイトをした20代女性は、基本的にショーケース越しの接客でしたが、ヒールの指定がありました。



「ヒールの高さには細かく指定があり、勤めていたお店の研修の際に靴を持っていきチェックされました。ウェッジヒールやストラップが付いているものはダメでした。8時間立ちっぱなしの仕事でヒールを履くのは、きつかったです」



数年前まで市の公共施設で案内をしていた40代女性は「パンプス強制でしたが、規則ではなくマナーとしてでした。男性上司は『女性は大変だなぁ』という認識、むしろ女性上司のほうが『痛くても笑顔が当たり前』という環境でした」と振り返ります。



●「足は痛いし最悪でした」

「いい面もあると思いますが、それを強要されるというのは嫌」。そう話すのは、東京都内の高級メガネ店で働く30代女性です。



「選択肢はパンプスしかなく、通勤時はローヒールを履き、職場のロッカーに仕事用として置いておきました。ミュールを履いていたら『つっかけ靴なんて履くな』と怒られました。ヒールがあってもブーツは禁止でした。



私の場合、高級店だったので『お客様に合わせた服装じゃないとダメ』と納得しました。数十万円のメガネを買いに来る人が、店員がカジュアル服ではそりゃ不満だろうと自分でも納得して入社しました。



ですが、実際に働いていると、立っていることが多いので、足は痛いし最悪でした。色々試しましたが牛革の靴で少し太めのヒール6〜7センチが安定して1番楽でした。



ヒールはスタイルを良く見せてくれるし、履くと気持ちも背筋もシャキッとします。ヒールが好きっていう女性もいれば、苦手って女性もいると思います。選択の自由が欲しいです」



●「全社的な決まり」

自身は対面で接客することはないものの、全社的な決まりでパンプスが強制されていると話す人もいました。



「私の部署はコールセンターなので、お客さんと対面で接客することはありません。ですが、店頭に立つ人や営業職などと統一ルールのため、お客様には見えないところですが、パンプス強制です



以前は黒のナースシューズもOKでしたが、今はパンプスのみです。しかもかかとが開いていて留める『バックストラップ』や指先が開いている『オープントゥ』は禁止です。



パンプスの色も黒で、高さは5センチ以下と決まっています。守っていない人もいます。」(熊本市在住、40代、旅行会社)



●「礼儀だから」

「外部の目を気にしているのかもしれません」と見るのは、名古屋市在住、30代、電気通信会社事務系の女性です。オフィス勤務ですが、パンプスを履くよう言われていました。



「社内では『礼儀だから』と言われています。ヒールの高さは言われていないですが、なんとなくフラットシューズはNGな雰囲気があります。私がいるのは役員クラスがいるフロアなので、それに伴い来客が多いというのはあるかもしれません。外部からの来客があまりない部署はクロックスを許可しているみたいです」



●就職活動で痛い思い

就職活動中の女子学生も、足を痛めていました。もともとスーツには革靴を合わせるものと思っていたそうですが、リクルートスーツを買いに行った紳士服店で初めてパンプスを履くことを知りました。



「リクルートスーツを選びに行った時『女性はパンプスだよ』と言われ、目の前にあった黒いパンプスの中から選びました。



窮屈なパンプスを一日中履き、場合によっては、かかとから血が出ることを承知で歩き続けなければならない理由がわかりません。



大規模な合同企業説明会では、一日中歩きまわりました。足の痛みのせいで集中できないなんてことも少なくありません。就職活動で痛い思いをする人がいなくなる時代が来てほしいです」



●CA「本来ならスニーカーでやる仕事」

航空関連会社で働いた人からの声も複数寄せられました。



CAをしている女性は「パンプスを履く予想はついていました」といいますが、「ハードワークすぎるので、本来ならスニーカーでやるお仕事だと思います」と言います。



以前は4センチと6センチの2種類のヒール靴が貸与され、上空では低い方を履くルールになっていたそうです。「足に良さそうな靴はNG。そんなものを履こうものなら、身だしなみチェックでひっかかります」



家族が「パンプス必須」の空港ファーストクラス用ラウンジでアルバイトをしていたという女性は、理由の説明や記載はなかったと言います。



「国際線のラウンジのためか、制服が合う事、ヒール要、語学力、若いことなどが条件でした。足が痛くなり、効率が悪くても我慢。見栄えもおもてなしなのかと改めて思いました」



みなさんの会社で、仕事で履く靴に関して、会社で規則はありますか。コメント欄で意見をお寄せください。


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  • 「むしろ女性上司のほうが『痛くても笑顔が当たり前』という環境でした」←女性を生き辛くさせている理由の半分くらいは、女性自身が作り出しているように感じるなぁ(;^^)
    • イイネ!58
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