田村淳、水溜りボンドの哲学に衝撃 「頭をぶん殴られたような感覚。YouTuberになろうかな」

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2019年06月17日 12:01  リアルサウンド

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 人気YouTuber・水溜りボンド(カンタ、トミー)が6月15日、文化放送のラジオ番組『ロンドンブーツ1号2号田村淳のNewsCLUB』に出演した。


(参考:サッカー日本代表・中島翔哉、人気YouTuber水溜りボンドと夢の共演! 少年のような笑顔が眩しすぎた


 水溜りボンドは大学のお笑いサークルで出会ったカンタとトミーによるYouTuberコンビ。過激な動画に走ることなく、およそ4年間半、コツコツと1日も欠かさず動画を投稿し続けており、クリーンで企画力の高い二人組として、周囲のクリエイターからも一目置かれている存在だ。


 田村淳は、そんな水溜りボンドと、2016年8月、テレビ東京の番組『いくぞニッポン!こども経済TV第4弾』で初共演。今年2月には彼らが特集されたカルチャー誌『Quick Japan』でトミーと対談しており、世代を超えてふたりへのリスペクトを語っていた。今回の番組では「今週のすごい人」のコーナーに、二人が登場した。


 水溜りボンドのチャンネル登録者数は、現在約398万人。淳は「メディアを持っているのと同じ」として、その数字が、ふたりがYouTubeに動画投稿を始めたときに目標にしていた数字なのか、まったく想像もしていなかったものなのか、と問う。トミーは「夢見れる範疇になかったと言うか、その先でした」、カンタは「日本にまだいなかったですから。トップでも200万人くらいで」と語り、想像しようもない状況になっていることを明かした。


 淳は「400万人に自分の考えとか、自分が伝えたいことを伝えるメディアを持ったタレントなんて、日本でも限られている。俺は文化放送さんが『あいついらない』と言ったら、お役御免になるのよ(笑)。水溜りボンドのふたりは自分たちのメディアを持っているから、より強いよね」「今の若手芸人は、すごい悩んでいて。今日のラジオ、聞けよマジでって。水溜りボンドが何をもって、どこに向かって活動しているのかを聞けば、絶対にヒントになるよって」と、あらためて水溜りボンドの活動に関心を示した。


 リスナーから、「淳さんも水溜りボンドのふたりも自由で企画力がスゴいので、『企画』について話してほしい」というメッセージが届く。淳いわく、自分のメディアを持っている水溜りボンドとは、「企画の作り方が違う」という。続けて、「俺の場合、まず規制を意識しちゃうから。YouTubeも規制はあるけれど、俺は何個かハンコをもらわないと表現ができない。ふたりは、『これ面白そうじゃん』とふたりが納得すればすぐロケできるし」と、テレビやラジオの自由度の低さを語っていた。


 トミーは「日々の企画は、主にカンタがリサーチして、流行っているものとかを持ってきて、それをふたりでアレンジしてやるんですけど、大きい取り組みのときには、コンビ内でまず話し合って、こうしようと決めたら、僕が先のことを動かしておく」と、役割分担について言及。淳は「俺はこっちの企画を走らせておくよ、って同時進行ができるんだ。それをふたりでやれたらいいよな〜。お笑いコンビにはない、役割分担があるよね。ボケとかツッコミとかじゃなくて。まあ、ロンドンブーツもボケとかツッコミとか、崩壊してますけど(笑)」と話を整理。また、カンタは「結局、ふたりでやって楽しいこと。そのウキウキみたいなものだけですね」、トミーは「放課後に、『おもろいゲームあるからやろうぜー』とカンタの家に誘われている気分」と語り、淳は「その『ウキウキ』を追求できるのがうらやましくて仕方がない」と明かしていた。


 もちろん、日々企画を立てていれば、想定通りの面白さにならないときもあるが、逆に想定外に、爆発的な面白さになることもある。淳は「ふたりは毎日動画を投稿していて、トライ&エラーの数が違う。それを視聴者は楽しみにしている」と分析。「テレビもラジオも、トライ&エラーの数で言ったらだいぶ負けてる。だって、怒られたくないんだから。スポンサーさんもいるし、ディレクターがやりたいと言っても、上のチーフディレクターのハンコがないと無理だし、チーフディレクターもプロデューサーのハンコがないと無理だし、っていう」として、やはりYouTuberのフットワークの軽さが、動画で大きなバズを起こすことにつながっていると指摘した。


 また淳が一貫して語っていたのは、「編集権」のあり方だ。タレントとしてテレビやラジオに出演していれば、不本意な切り取られ方をすることもある。その点、水溜りボンドのふたりは自分たち(主にカンタ)が編集を行なうため、“演者”が本当に面白いと思ったことをストレートに発信できる。淳は「演者と編集を同時にやる、という能力が、これからのタレントに求められるものだと思っていて。これをやれる人って、実は少ないから」と語り、そこから若手芸人への苦言も。「『俺もYouTubeやってんすよ』って言うから、『どれくらいのペースで動画を上げてんの?』と聞くと、『週一くらいです』って。それに比べて、水溜りボンドがどんな思いで動画を作っているか。あとから来て、なんで水溜りボンドより頑張らないんだよ、というセリフを20人くらいの後輩に話してるのよ」と力を込めていた。


 そんな「編集」というパートだが、動画でも度々語られているように、カンタは周囲から「休み」を与えられても、「楽しい趣味」として動画編集を始めてしまう。例えば、カメラもパソコンも持たずにハワイ旅行に出かけたとしても、現地で最初にするのは「Macとカメラを購入すること」だろうと。淳は「マジで? 自分のために使う一日とか、ほしくないの?」と聞くが、カンタは「南の島で動画が撮れるんですよ? 自分たちでやったことを、沢山の人に『面白いですよ』って見せられるんです。ただの旅であっても、面白いことがあれば(カメラを)回したい」とサラリ。常に周囲で起こる面白いことにアンテナを立て、それが人々を魅了するコンテンツになっていくというYouTuberのあり方に、淳は「そうかそうか、頭をぶん殴られたような感覚だね。俺、YouTuberになろうかな!」とすら語っていた。


 その後、淳が冗談めかして、「誕生日に、『芸人が闇営業で、タダで来てくれるか』という企画をやりたい」と話すと、カンタは「それ、僕だったら編集(でカット)してるかもしれないです」とコンプライアンスを意識した絶妙な返しを行ない、「しっかりしてんな(笑)」と感心されていた。その他、出会ったときのお互いの第一印象、好きなことを仕事にする上での苦悩や葛藤、相方の尊敬する部分や心配している部分など、トークは縦横無尽に展開。番組はラジオ視聴サービス「ラジコ」で聞くことができるので、ぜひチェックしていただきたい。


(向原康太)


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