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「うまくね?」「雨じゃね?」 全国に広がる平板アクセント、実は北関東の台頭か

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2019年06月24日 11:30  AERA dot.

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AERA dot.

写真※写真はイメージ(gettyimages)
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 このところ、「“メ”ニュー」「図書館(と“しょ”かん)」など、どこかに下がり目のある「起伏型」で発音されてきた言葉を、「メ“ニュー”」「と“しょかん”」と平坦に発音する人が増えている。言語学では「アクセントの平板化」と呼ばれる現象だ。

*  *  *
『三省堂国語辞典』の編纂者の一人、飯間浩明さん(51)はテレビを見ていて、ベテランアナウンサーの言葉に注意が向いた。

「『とは言え、○○ですよね』の『“と”は言え』を『ソ“ライロ”(空色)』と同じく平板型で発音していました。この接続詞は『そうであるとは/言え』という意味ですから、従来は区切る気持ちで起伏をつけて発音した。これが平板化するのは新しいと思い、メモを取りました」(飯間さん)
(※アクセントの高いところにダブルクオーテーションマークを入れて示しています)

「とは言え」の平板化は、一般社会でも進んでいる印象だ。なぜ平板化してしゃべりたくなるのか、飯間さんの分析はこうだ。

「『とは言え』は『決心はついた。とは言え、不安も残る』のように、前の部分を認めつつ、それとは異なる内容を加える。起伏をつけて『“と”は、言え』と発音すると、前の文に続く感じで印象が弱い。一方、平板型の新しいアクセントで発音すると、『と“は言え”』で一単語であることが強調される。独立した特別の言葉という感じを出したいのでしょう」

 特別な言葉にしたいときに、平板化させる。それは、最近よく耳にする「〇〇じゃね?」という平板な表現にも言えると、飯間さんは指摘する。

「『これじゃ、ない?』が疑問を表すのに対し、平板化した『これじゃね?』は『これだ!』という率直な気持ちを表す。『うまくね?』は、もはやうまいかどうか相手に尋ねているわけではない。私もうまいと思うしあなたもうまいであろうと。そういう共感を求めている。そのために『特別に』用いている言葉だ、ということがアクセントに表れています」

 井上さんはこの「〇〇じゃね?」について、新たな説を示してくれた。北関東の台頭だ。

 栃木、茨城などの「北関東」は、アクセントの決まりが存在しないいわゆる「無アクセント地帯」の一つだという。そこから「ちがかった」「〜みたく」などの表現と共に全国に一気に広まったのが、「雨じゃね?」「おかしくね?」という平板な言い方だ。

「今、北関東は若い人にとって『かっこいい』らしいんです。たとえば茨城のヤンキーがズボンを下ろして穿く行為は、『大人たちの社会には入っていない=かっこいい』ことを示す作用があると、社会学では説明されます。似たことが言葉の世界でも起きていて、平板な物言いは、ヤンキーのズボン下ろしなどの行為にあたるわけです」(井上さん)

 わざと、少し外す。そのほうがかっこいい。そのための平板化。アナウンサーの梶原しげるさん(68)も注目する。

「今は、きちんとし過ぎていること、正し過ぎることはカッコ悪い、という意識がある。折り目正しさが『堅苦しい』と疎まれ、『優等生が煙たがられる現代』を生き抜く知恵として、『ちょっと外す』テクニックが求められているのだと思います。そういう『規範を逸脱する心地よさ』を、平板アクセントで遊ぶ。そんな気風があるのかもしれないですね」

(編集部・小長光哲郎)

※AERA 2019年6月24日号より抜粋

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このニュースに関するつぶやき

  • 群馬ってカッコいんだんべーか?
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  • 若者がこんなアクセント使いますよね。きちんと発音しないとexclamation北関東発祥なんですか。
    • イイネ!17
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